(旧) 地球のどこか片隅で

今まで行った旅行先のエピソードを中心に、日々感じたことなどをつぶやいてます!!

誰か僕とパエリアしませんか?

2004-08-29 | スペイン

スペイン料理と言えばパエリアです。
というか僕はパエリアくらいしか知りませんでした。
スペインに行ったら、一度はパエリアを食べるぞと気合入れていたのですが、下調べをしていると「パエリアは通常二人分からの注文となり。。。」という文字が目に飛び込んできました。

どうも一人旅でパエリアを食べるのは結構大変みたいなのです。
仕方ない、もし二人分しか無かったら適当に誰か誘ってみよう。
「ねぇ僕とパエリアしませんか?」
怪しい、怪しすぎます
きっとこんな怪しい誘いにほいほいついて来るような警戒心の無い人は、マドリッドあたりで騙されて睡眠薬でも飲まされてることでしょう。

結局一人分でも注文できるお店でパエリアにありつくことは出来たのですが、旅行中はその1回だけしか食べませんでした。

パエリアの本場はバレンシア。地域色の強いスペインではそれ以外の地域は外国みたいなものです。
アンダルシアのパエリアなんて本場もんでも何でも無いのです、しかも観光地のそばにあるレストランの前には必ずパエリアの写真が貼ってある立て看板があるのですが、それがどこも同じ
きっとどこか一括で材料等を手配する業者でもいるのでしょう。

すっかり観光客(日本人?)むけの料理になってしまっているパエリアに僕のパエリア熱は醒めてしまいました。

じゃぁもっとちゃんとしたパエリア専門店で食べればと思うかも知れません。
でもパエリアってそんな高級な料理なのかな?と疑問に思うのです。

これは僕の思い込みですが、もともとは気の利いたレストランで食べるようなものではなく、バレンシアの民家で、家族が食卓を囲んで、みんなで取り分けながら楽しく食べていたものでは無いかと思うのです。

そうです。料理にもTPOがあるのです。

いつか僕が家庭を持って家族旅行でスペインに行ける機会があったら、バレンシアの田舎の極々ありふれたレストランで、みんなで和気藹々とパエリアしてみたいと思います。

そんな日が早く来るといいなぁ。

カピレイラ-のどかな楽園に昔の王を偲ぶ

2004-08-26 | スペイン

アルハンブラ宮殿の背後にそそり立つ山並み、それがシエラ・ネバダ山脈です。
その中腹にある街がカピレイラ。白い家に青い空、吹き抜ける涼風。さらに生ハムと水が最高に美味しいときたら、これはもう最高の避暑地です。

しかし今から500年以上も前の真冬、この地へ暑さでは無く敵から逃れるために落ち延びてきた王がいました。

彼こそがスペイン イスラム王朝最後の王ボアブデルです。

シエラ・ネバダの地まで落ち延びた王は、激しい政権争いや異教徒との戦争から逃れこの地で穏やかな生活を過ごせたのでしょうか?

残念ながら答えはNOです。

落ち延びる途中涙を流した王を、母は、
「女のように泣くがいい、男のように闘わなかったからだ」
と叱ったそうです。

そうです。その時代は闘いが必然の時代だったのです。
結局王はモロッコ王に服従させられた挙句、戦死してしまいました。

白い家に、青い空、そして吹き抜ける風。
けっして当たり前じゃない、長閑な平和を満喫するために、
僕は岩に寝転び、悲しき王の分まで大きな大きな深呼吸をするのでした。

追伸:カピレイラまではカーブの多い山道、往復のバスの中、僕は乗り物酔いで死にそうになり、落人の辛さを少しだけ味わうことが出来ました。

アルハンブラ-牙を抜かれたライオン

2004-08-23 | スペイン


スペインで一番人気の観光地、イスラム芸術の結晶アルハンブラ宮殿

その宮殿の中でも一番の見所がライオンのパティオ(中庭)です。
ライオンのパティオというからにはライオンがどこかにいるはずですが見当たりません。さてどこにいるのでしょうか?

どうもパティオの真ん中にある噴水を囲んでいるのがライオンのようです。

ここで今日の写真なのですが、このライオンどうみても伝染るんですのかわうそ君です

良く見ると大きな口には歯がびっしりと生えているようですが、おちょぼ口のような噴水の口が口に見えてしまうともう駄目です。
昔の王は自分の勇猛さを表すためにライオンをペットにしたそうですが、このライオンなら僕にでも飼えそうです。

全盛期のアルハンブラ宮殿の豪華絢爛な文化的な生活は、レコンキスタに燃えるキリスト教勢力を押し返すために、アフリカから渡ってきた勇猛なイスラム軍をもあっと言う間に骨抜きにしてしまったそうです。

このライオンも、すべての牙を抜いてしまうアルハンブラの魔力には逆らえなかったのかも知れません。

ガウディ -巨匠は自然を超えたのか?

2004-08-21 | スペイン

奇抜とも言われるガウディの作品ですが、彼の作品が自然をモチーフにしていることは有名です。

そこで今回はガウディがインスパイアーされたというバルセロナ郊外のモンセラットという鋸山と、ガウディの代表作サグラダ・ファミリア教会を並べてみました。

なんでも勝敗をつけたがるのは、人という動物の悲しい性なのですが、僕の心により訴えてきたのはモンセラットのほうでした。

また海を表現したというカサ・バトリョに関しても、ダイビング中に海中から太陽を見上げた海面のキラキラ感には一歩譲ると思いました。

サグラダ・ファミリアは作り始めてもう100年以上経っていますが、自然が作った芸術には何万年、何億年かけてなんていうウルトラ級の超大作もざらにあります。

手の付けられていない自然というのは、破綻の無い、本当に調和の取れたデザインをしていて、これからも人間にとってのいい見本になっていくのだと思います。

だからこそ、そういった自然をしっかりと守っていくことが大切なのではないでしょうか?

美しい自然を破壊してすることによって得られる勝利なんて、人間にとっては進歩でもなんでもありませんから。

バルセロナ 治安 vs 噴水ショー

2004-08-18 | スペイン

今日の写真は、バルセロナの夏の風物詩、大噴水ショーです。

モンジュイックのカタルーニャ美術館前の広場は、ショーの時間になると地元の人達や観光客で埋まります。

音楽に合わせて色や形をまるで生き物のように変えていく噴水は一見の価値がありますし、夕涼みにもばっちしです。

ところがです。その観客の中に、昼間のサグラダ・ファミリア教会ではあれほどたくさん見た日本人がほとんど見当たらないのです。

サグラダ・ファミリアは有名だけど、噴水ショーはマイナーだから?
恐らく理由はそれだけでは無いでしょう。

実はこの噴水ショーが始まるのは夜の9時半から。

そう夜のバルセロナは治安が良くないからあまり出歩かないほうが良いと、ツアーの添乗員には口酸っぱく注意され、ガイドブックにもしつこいくらい注意が書いてある時間帯なのです。

では本当にそんなに危ないのでしょうか?
僕は10時半から12時近くまでショーを見てて、行きも帰りもメトロで帰りましたが、家族連れも多く全然危険は感じませんでした。

けれども絶対に安全なのか?と聞かれたら、それは口が裂けてもYESとは言えません

結局最後は「自己責任」ということになるのです。

さて噴水を取るか?治安を取るか?

僕は、細心の注意と、事前の準備と、ハプニングも一つのアトラクションとして楽しめる余裕があれば、ちょっとした冒険もOKなのではと思ってます。

あなたならどちらを選びますか?
最終判断はくれぐれも「自己責任」でお願いします。