ひろし君の読書や旅日記

昨日より今日が少しは面白くなるかな て思って

縄文を訪ねて山梨ー長野を歩く、の1

2024-03-22 11:16:02 | 旅日記
先日から、縄文を訪ねて山梨ー長野に有る遺跡や展示館を歩いています。ご存知の様に「縄文時代」と一口に言ってもその期間は、15000年前の草創期から2500年前の晩期までかなり長い間のことです。今回歩いた山梨ー長野で出会った遺跡や遺物は、縄文中期の物が多かったと感じました。縄文中期は約5500年前から4500年前の期間ですから、昔々の事では有るのですが。
    山梨・釈迦堂遺跡博物館は土偶が一杯!
昭和55年の頃、中央自動車道の建設に先立って発掘調査が行われ石器時代から平安時代までの多くの遺物や遺跡が発見されて、この博物館に展示されています。展示は縄文時代の物が中心で、特に「水煙文土器」は釈迦堂遺跡を代表する物と言われています。しかし、入って感じるのは圧倒的な土偶の数です。この圧倒的な数の土偶を見ていると、縄文の人々はこの土偶に何を仮託しようとしていたのだろうかと、考えさせられてしまいます。1116点の出土した土偶の大部分は縄文中期のものだそうです。中央自動車道「釈迦堂サービスエリア」に車を止めて、階段を上がって行く事も出来ますよ。それにしても、急峻な坂が続く地形を見ていると昔の人の苦労を感じてしまいました。
     山梨・北杜市金生遺跡と考古資料館は八ヶ岳の裾野
甲府盆地を挟んで東が釈迦堂遺跡なら、西の八ヶ岳南麓に広がる所に有るのが金生遺跡です。縄文後期頃の住居の遺構と思われるこの金生遺跡は、特に特徴的なものとして多分何らかの祭祀などが行われていたと思われる石を敷き詰め、大き目の石を立てた場所があります。現地で見るだけではその石の配置などが良く分かりませんが、そばに有る北杜市考古資料館でジオラマで解説されているのでご覧ください。金生遺跡にしても、発掘調査されたのは全体の1割チョツトらしいので何か別の場所に環状列石などが有るのではないかと、勝手に想像してしまいました。北杜市考古資料館では繊細な「中空土偶」がお薦めらしいです。それにしても、八ヶ岳の稜線上に有る資料館に立っていたら風花が舞って寒かったです。時代的には、縄文後期以降気候の寒冷化が進むそうで、この様な高地からの移住が有ったのではないかと思います。金生遺跡の住居の復元は、写真で見ると3棟有るのですが今は1棟しか有りません。
次回は、長野県富士見町の井戸尻遺跡から縄文のビーナスが発掘された棚畑遺跡を目指します。