ひろし君の読書や旅日記

昨日より今日が少しは面白くなるかな て思って

チベット仏教都市『ラルンガル・天空の聖域』を読む

2019-07-28 14:16:29 | 読書感想
多分、私達にとっては中国・チベットは本当に縁が遠くて、そこで何が起きているかなんて多くは関心の外に有るとおもいます。中国にはこのチベット自治区の他にも、漢民族ではない民族の自治区が内モンゴル自治区や新疆ウイグル自治区が有りますが、新疆ウイグル自治区はシルクロードなどが有って日本の旅行者も結構多く関心も高いとおもいます。
しかし、チベットは高度が4000m付近で高山病の心配もあり、また観光向けにはラサにあるチベット仏教のポタラ宮が有名な位で普段はあまり関心を引かないと思います。しかし今回は四川省北部にあるチベット仏教都市のラルンガルの事を書いた『ラルンガル・天空の聖域』を読み解きたいとおもいます。
     中国の宗教弾圧の凄まじさ
中国では宗教に対する弾圧は、繰り返し行われて来ました。その中でも近年の経過をみると、1999年前後の気功集団・法輪功に対しては凄まじい取り締まりを行ったそうです。投獄者数百万人で収容中の死者は4000人以上との報道も有りました。また、2008年にはチベット仏教都市のラサでのチベット騒乱でも多数の死傷者があったと言われています。最近では、キリスト教の民間団体の地下教会に対する取締りや公認の教会の建物の十字架の破壊などが報じられています。この十字架の破壊はキリスト教の教会の多い河南省では数千ヶ所に及ぶと言われています。また、近年の新疆ウイグル自治区内におけるイスラム教徒の強制収用所は、大きな所で30ヶ所以上、収容人数は100万人と言われています。これらの報道のどこまでが正しいのかは、確かめようが有りませんが、宗教に対する過酷な弾圧が行われている事は間違いはありません。
    ラルンガルは宗教都市から漢人の観光地にさせらている
四川省成都の北西約600キロの、チベット自治区のそばにチベット仏教ニンマ派の高僧ジグメ・プンツォが1980年に「ラルン仏教講習所」を開設した。これを基にして1997年には四川省政府による認可を得て「ラルン五明仏学院」が公認された。この仏学院を中心として出家した僧侶が約1万人が、小高い丘陵の斜面に小さな僧坊を作って住み着いてきました。この地域をラルンガルといいます。中国でこの様な宗教都市が新たに作る事が出来たのは、時代的な背景がこの時期ラルンガルにとて幸運に働いたからだと思います。
しかし、2000年代に入ると中国政府は宗教全般に対する抑圧的な政策を強化していきます。それは上記した様な具体的な展開として現れます。ラルンガルでも、同様の事がおこります。2000年から2001年頃にはラルンガルの僧坊の多くが政府の手により解体され、僧は帰郷させられたそうです。その後も宗教都市から漢人向けの観光地にするための多くの工事が行われているそうです。この辺は、NHK・BSで放送された「改善か、信仰か」で詳しく描かれています。NHKアーカイブでも見る事が出来ると思います。
遥かに遠いチベットの事ですが、仏教の教えを求める多くの僧侶が今も抑圧に苦しむ姿を見ると、とても苦しい思いにさせらます。

参院選で自民は敗北していた

2019-07-22 18:09:02 | 日記
     議院で自民党は過半数に達していない
今回の参議院選挙結果を冷静にみれば、自民党の敗北と言えるとおもいます。何故なら、選挙前の自民党の参議院の議席数は123議席で、参院245議席の過半数を超えていました。それが、今回の選挙の結果113議席と10議席も減らしました。その結果、参議院では自民党は過半数割れになっています。公明党との連立政権で、なんとか権力を維持することが出来たに過ぎません。自民党は単独では、法案の成立もすることが出来ないのです。
    連立政権の支持率は50%以下です
また、この自民党と公明党の政権政党は国民の過半数の支持を受けているのでしょうか?今回比例区で自民党に投じられた比率は35.37%で公明党には13.05%でした。この合計は48.42%です。この様に、全体の傾向を示す比例代表に現われた民意でもこの政権の得票率は50%以下にしか過ぎないのです。それでも、私達の正当な代表と言えるのでしょうか?
    それでも「憲法改正」言う不思議
不思議なのは、この様に憲法改正の発議に必要な国会の両院の2/3に達していないにもかかわらず、憲法改正を主要な政治課題と言う本当の思惑は何なのでしょうか?
それは、「やるやる詐欺」みたいな感じなのだと思います。自民党内のアベ一派の権力の求心力を維持する、最も大きな方便みたいなものです。それに、アベ達の強力な支持団体の日本会議などへの配慮でしょうか。だから、これからもアベ達は憲法改正を不可能だと思ってもずーっとずーっと憲法改正を言い続けなければ権力を維持出来なくなります。でも、それは国民にとっては良い事なのでしょうか。

そんな訳で、自民党は過半数割れして選挙で負けていた、の感想でした。

山梨・野党統一候補がなぜ劣勢か、を考えた

2019-07-09 15:12:37 | 日記
7月4日に公示された参議院選挙の情勢に付いて、マスコミが既に報道しています。その内容を読むと、山梨では自民党の候補が優勢と報じられています。そのことについての、仕事の関係で甲府市周辺を走っている一市民の感覚的な報告です。
     両陣営のシンボルスローガンの旗を
最近の選挙では、陣営のスローガンを旗にして道沿いに掲げています。今回の両陣営のスローガンは、「山梨を更に前へ」「花咲けやまなし・あなたをひとりにしない」みたいです。このスローガンを旗でみて個人的な感想としては、地域の住人の政治的な関心に訴えることを目的にしているのに「あなたをひとりにしない」と言う言葉はないな、と思いました。正直言って、少し上から目線の言葉にイラつきました。野党統一候補のこのスローガンは、「山梨を更に前に」に負けていると思います。力強いメッセージが、必要な時代だと思います。
     自民党の街頭での動きは圧倒的です
 街を走っていて目に付くのは、自民党の旗とポスターの多さです。正確な比率は分かりませんが、印象としては15対1位の感じです。自民党の組織的な力を、強くかんじます。また、選管のポスター掲示板でも自民党の方は私の見たものは4日午後の段階で貼り終わってありましたが、野党統一候補の方は2所貼ってない所がありました。
    どうして野党統一候補に迫力を感じられないのだろうか?
 選挙の事なんてよく知らないけれど、野党統一候補が正式決定されたのは新聞報道などによると6月16日頃だったと思います。この野党統一候補は、報道によると山梨県とはほとんど関係のない人らしいです。その様な人を候補にするなら、もっともっと早く決めて運動をしなければ、私の様な市井の人間には遠い候補者としてしか映らないですよね。選挙のプロの人から見ると、統一候補にすればそれでも勝てると思ったのでしょうか? 
国家主義者のアベ達に勝ってもらいたいとは思いますが、マスコミ報道どうりの印象を街頭の流れに感じた山梨県の状況でした。