ひろし君の読書や旅日記

昨日より今日が少しは面白くなるかな て思って

昭和・甲府の新天街

2018-01-24 14:40:19 | 日記
甲府駅から5分位で「朝日町商店街」が有ります。北に向う直線の商店街はゆるい登り坂になっていて、商店街の終わりが山の手通りです。その山の手通りの向こうに、「新天街」と書かれた看板が有ります。
この看板をくぐり抜けると、新天街と言う飲み屋街になります。真ん中の路は幅が2m位でその両側に、飲み屋が軒を連ねています。一軒の間口は4m位で、片側に12件位のお店が両側に並んでいます。現在営業しているらしいお店は真ん中にある「福寿し」を含めても4~5件だと思います。スナック「亜理沙」「ハワイ」「リーベ」居酒屋「さとこ」などの看板が有ります。
その界隈は昼間でも薄暗く怪しげな感じなのですが、夜になって看板に灯りが入ると確かに飲み屋街の感じになってきます。昭和の飲み屋街の雰囲気を味わいたい方にはお勧めです。
でも、暑い頃は少し黴臭くなるので微妙です。
この新天街から歩いて3分位の所に、昔太宰治が甲府に住んでいた時に利用して「喜久乃湯」と言う風呂屋が有りますが、その話しはまた。

リベルタンゴを巡る

2018-01-17 17:52:49 | 日記
岩瀬うららさんのチェロ演奏を聞いて感銘を受けて、僕の「リベルタンゴ」を巡る旅は始まりました。ご存知の様にリベルタンゴは、1974年にアルゼンチンのアストル・ピアソラが作曲しました。
この1974年前後は、世界的に激動の時代でした。1973年1月にはアメリカが、ベトナム戦争から撤退を始めました。またこの年の9月には、アルゼンチンの隣のチリではピノチェトによる軍事クーデターが起こり数万人にわたる市民の殺害が行われました。
激しい時代だったのだと思います。そんな時代にリベル=自由と名付けるタンゴは、その激しさにテーマが有るのではないかと、勝手に思い込みをしながらアコーディオンのcoba,チェロのヨーヨーマ、ヴァイオリンの葉加瀬太郎などを聞きました。
でも、一番僕の心に響たのは、寺井尚子のヴァイオリンの演奏でした。あの彼女の情熱的で激しい演奏は、1969年1月の曇り空の中をひらひらと、時計台から落ちて行く火炎瓶を喚起させてくれます。
機会があれば、是非一度お聞きください。

少し淋しい読後感

2018-01-08 16:53:18 | 日記
小説を、何十ページか読んで「あれ、何で俺、この本読んでいるの?」て感じる事、有りませんか?最近読んだ小説でそんな感じを受けたのがヴィエト・タン・ウェンの「シンパサイザー」とか松家仁之の「沈むフランシス」でした。
どちらとも物語で進む情景描写は、細かく情感を喚起しています。でも、その事と小説のテーマの運びが上手く嚙み合っているとは思えません。だから、全体の3割くらい読み進むとテーマの結論みたいなものを、薄々感じ取れる様になってしまいます。
最後から読む、みたいな少し淋しい読書になってしまいます。  まあ、でもそんなのも良いのかもしれませんね。

新年の読み始める

2018-01-04 07:29:27 | 日記
新年が、始まってしまいました。幾つになっても、初め とか 終わり て少しはワクワクするものだと思います。そんなワクワクの気持ちのままにかぁるい感じで新年に読み始めたのが、あさのあつこの「末ながく、お幸せに」でした。 この著者の本は、初めてなのですが表紙のイラストがカワイかったので、ついふらふらと読み始めてしまいました。
話しの設定は、ある結婚披露宴でのスピーチや身内の関係を彩る様々な思いを描いています。でも、語り口は平明なのに何故かしら泣けて来てしまうのです。一人一人に、背負った物語が有るて事なのだと言っているのだと感じます。
これって、NHK「ドキュメント72時間」に出てくる人たちと何か似ていますね。
たぶん、少し新年に合わせて大袈裟に言えば『神は細部に宿る』て事なのでしようね。
新春から泣いてしまいたい方に、お勧めの一冊です。