「永続敗戦論」や「国体論ー菊と星条旗」などの著書がある白井聡の講演を、甲府で聴きました。講演のテーマは「天皇代替わりと改憲問題」でした。2時過ぎから4時までのかなり密度の濃い内容だったと思います。内容は「国体論」に沿って、現代の日本の根本的な価値観をどの様に捉えるべきということででした。
現代日本の国体は「星条旗」だ!
要約すると、敗戦直前日本はあれ程までに犠牲を払って軍部と官僚が「国体護持」と叫んでいたのに、戦後その言葉はほとんど死語と化したのは何故なのか?それは、戦後国体の考え方が消滅したのではなく、国体の内容が変質したのだと指摘する。天皇は、戦後マッカーサーの占領政策に協力して「人間化」して生き延びを計った。その結果、国体に空白が生じたがその空白を「星条旗」が埋めていったのだと指摘します。だから今日、ウヨクは「反米」を叫ばなくなったのですね。その結果として、トランプは令和の初めての国賓となって天皇に会い、国技の相撲の令和の初めて優勝者を褒め、アベを引き連れて空母「かが」でステルス戦闘機F35Bを観閲するのです。
白井聡はそんな事を当然視する市民に怒ります
彼の著書を読んでも、彼の怒りの部分に付いてはほとんど気が付かないで読んでいたと思い読み返します。しかし、この41歳の社会学者の講演での語り口は、明らかに激し怒りを含んでいました。その怒りは、右とか左に向かうのではなく、私達が今生きている市民社会の現状に鋭く向いています。彼の著書「永続敗戦論」は
「私らは侮辱のなかに生きている」から始まっています。そして「ゆえに、われわれの大部分が侮辱の被害者であると同時にに加害者でもある。われわれの出発点は、この認識であらねばならない。」と、アメリカの植民地化している日本の権力者とともに、それを当然視している市民社会の現状に激し怒りを向けています。
このアメリカの植民地の現状は、東京・横田基地の横田空域をみれば明らかです。日本の首都圏の空域の大部分は、日米地位協定によって米軍管理空域で治外法権となっています。この中は日本の航空機は、原則として飛行出来ません。また横田基地に出入りするアメリカ人は、日本に連絡することなく軍人や政府関係者は自由に日本国内に立ち入れるようなっています。問題なのはこのような状況が、1952年のサンフランシスコ条約締結や戦後の冷戦終結(1989年以降)以降もそのまま維持されたことです。そして、今日ではその様な状態を当然視すらし始めている傾向もあります。アメリカ人から見ると、日本はアベを先頭におもてなしをしてくれる居心地の良い植民地に見えるでしょね。
久しぶりに思想的な激し怒りに触れて、本当に考えさせられました。
現代日本の国体は「星条旗」だ!
要約すると、敗戦直前日本はあれ程までに犠牲を払って軍部と官僚が「国体護持」と叫んでいたのに、戦後その言葉はほとんど死語と化したのは何故なのか?それは、戦後国体の考え方が消滅したのではなく、国体の内容が変質したのだと指摘する。天皇は、戦後マッカーサーの占領政策に協力して「人間化」して生き延びを計った。その結果、国体に空白が生じたがその空白を「星条旗」が埋めていったのだと指摘します。だから今日、ウヨクは「反米」を叫ばなくなったのですね。その結果として、トランプは令和の初めての国賓となって天皇に会い、国技の相撲の令和の初めて優勝者を褒め、アベを引き連れて空母「かが」でステルス戦闘機F35Bを観閲するのです。
白井聡はそんな事を当然視する市民に怒ります
彼の著書を読んでも、彼の怒りの部分に付いてはほとんど気が付かないで読んでいたと思い読み返します。しかし、この41歳の社会学者の講演での語り口は、明らかに激し怒りを含んでいました。その怒りは、右とか左に向かうのではなく、私達が今生きている市民社会の現状に鋭く向いています。彼の著書「永続敗戦論」は
「私らは侮辱のなかに生きている」から始まっています。そして「ゆえに、われわれの大部分が侮辱の被害者であると同時にに加害者でもある。われわれの出発点は、この認識であらねばならない。」と、アメリカの植民地化している日本の権力者とともに、それを当然視している市民社会の現状に激し怒りを向けています。
このアメリカの植民地の現状は、東京・横田基地の横田空域をみれば明らかです。日本の首都圏の空域の大部分は、日米地位協定によって米軍管理空域で治外法権となっています。この中は日本の航空機は、原則として飛行出来ません。また横田基地に出入りするアメリカ人は、日本に連絡することなく軍人や政府関係者は自由に日本国内に立ち入れるようなっています。問題なのはこのような状況が、1952年のサンフランシスコ条約締結や戦後の冷戦終結(1989年以降)以降もそのまま維持されたことです。そして、今日ではその様な状態を当然視すらし始めている傾向もあります。アメリカ人から見ると、日本はアベを先頭におもてなしをしてくれる居心地の良い植民地に見えるでしょね。
久しぶりに思想的な激し怒りに触れて、本当に考えさせられました。