ひろし君の読書や旅日記

昨日より今日が少しは面白くなるかな て思って

山梨の古代史を勉強した

2018-07-22 15:05:48 | 日記
山梨も甲府盆地周辺の少し小高い丘の方に様々な古代の遺構・遺物などが有ります。その歴史は、縄文時代からです。縄文時代で有名なものは「釈迦堂遺跡」「金生遺跡」などが有ります。「釈迦堂遺跡」の博物館は、中央道のサービスエリアから階段で行けるのでとても便利ですよ。
古墳時代に入ると特に有名なのは、山梨県考古博物館の横にある「銚子塚古墳」です。全長169mで東日本でも最大級の規模です。この古墳の調査で、4世紀後半の古墳と思われる埋葬品やその構造から畿内との強い結び付きが考えられるそうです。
今回は、山梨文化財研究所で行われた「積石塚・渡来人研究会」の研究例会の報告を聴いて勉強しました。この内容は、本当に多岐にわたるので簡単にまとめる事は出来ないですが、自分が今住んでいる所の昔の姿はどんな感じなのかな、と言う好奇心で聴きました。
テーマは三つです。『仏教伝来と甲斐古代寺院』『天狗沢瓦窯の瓦とは何か』『古代の寺・堂と道・衛』でした。三つともとても面白そうなテーマですよね。しかし、話の内容の多くの時間が瓦の文様などに費やされました。6世紀以降の遺物も、ほとんど文字が無い時代ですので瓦の様にしっかりとした遺物の解析から、その時代の内容を考えると言う事なのでしょうね。でも、僕みたいな素人はテーマの文字どうり「甲斐古代寺院の解説をしてくれないかな」などと思いながら聴いていたのでした。

それにしても、昔自分が住んでいた傍に古代の道や廃寺の遺跡などが有ったと聞き、ビックリでした。だから、面白いですよね!

文学賞受賞作品を読みました。

2018-07-07 17:38:20 | 日記
文学賞はノーベル文学賞などなど、本当に色々有りますね。今、マスコミ的に盛り上がっているのが、芥川賞候補作品の盗作問題です。候補作品の一つの『美しい顔』の色々な所の表現が、他の発表されている本のコピペではないのか?と言う騒ぎです。でも、この作品の著者・北条裕子の出身は、わたしが今住んでいる山梨県のなかの南アルプス市なので、ちょと複雑ですね。
   直木賞受賞作品月の満ち欠け」
この人・佐藤正午の作品は、文章の読ませる力も強いし物語の筋の運びも上手なので、グイグイ読み進んでしまいます。でも、この「月の満ち欠け」は単調な輪廻転生の反復、女の人が好きな男のもとに死んでも何度も生まれ変わって押しかける話です。その巡り合う時の合言葉は「瑠璃も玻璃も照らせば光る」です。
でも、十代の恋と三十代の恋、そして五十代の恋では思いも変わって行くのが面白いのです。その変わり方を、男の側から描けたらもっと厚みのある作品になったのではないかな、と思いました。そんな訳で、なんかこの物語の展開はある種のストーカーを描いている様な気がしてしまいました。
    太宰治賞受賞作品「タンゴ・イン・ザ・ダーク」
サクラ・ヒロの作品「タンゴ・イン・ザ・ダーク」の本の帯には情動的な言葉が踊ります。【地下室に閉じこもる妻、インポテンツの夫、暗闇のセッション、間違いだらけの記憶】何かこれらの言葉たちを読むだけで、これから始まる物語に引き込まれてしまいそうになりますね。
ちょっとした理由で地下室にこもって生活する妻と、その妻の顔すら思い出せない夫がピアソラの「ブエノスアイレスの四季」を、顔すら見えない暗闇の地下室で共演する。
読んでいる側は、この物語の後半の共演の速い展開に巻き込まれ行くのです。そして終末にどんな世界が在るのかと期待させられます。でも、この様な展開をまとめる事て、とても難しいと感じました。蛍の明かりが、微かな希望ならもっとその事にこだわて書いた方が、最後の空気が抜けていく様な結末にならなかったと思います。

でも、賞の選考と言うのも色々と大変みたいですね。