きのうの本ブログは「朝日新聞とフェミニズム」のタイトルで、朝日新聞の紙面がフェミニズムに半ば占領されていると書いた。フェミニズム臭のする記事は全部で4つあり、それらにはすべて(ThinkGender)なる記号が付されていた。
それもそのはず、きのうはなんと「国際女性デー」だったのだ。
私がそのことを知ったのはNHKニュース7を通してだった。
NHKは次のように伝えている。
「国連が定めた『国際女性デー』にあわせ、大学教授らのグループが政治や経済などの分野ごとの男女比を分析した結果が公表され、特に政治の分野では女性の比率が低く、ジェンダーギャップ=『男女間の不平等』が浮き彫りになりました。」
(NHK NEWS WEB 3月8日配信)
NHKは、様々な分野における「ジェンダーギャップ=男女間の不平等」の存在を問題にしている。
一夜明けたきょう、朝日新聞の紙面におもしろい記事を見かけた。
「(ThinkGender)AI作成の物語に偏見、ユネスコ警告」
本分にはこうある。
「ユネスコはオープンAIの2種類の生成AIと、同社と競合関係にあるメタの生成AIを使って、AIが作成する文章が示す性別や性的指向、人種に対する偏見を調べた。
異なる属性の人物を主人公にした物語の作成を指示すると、いずれのAIも『エンジニア』『教師』『医師』など社会的地位が高いとされる仕事を男性に与え、『使用人』や『料理人』『売春婦』など社会の中で伝統的に低い地位に見られてきた職業を女性に与える傾向が強かった。」
(朝日新聞3月9日)
日本の社会には、「男の子は外でチャンバラごっこ、女の子は家でおママゴト」という偏見(ジェンダーバイアス)がいまだに見られる、とはよく言われるが、AIの社会にも、同様の偏見が見られるようだ。
なぜ、そんなことになるのか。それは、「全体に占める女性の割合が、AI研究者で12%、ソフト開発者で6%にとどまる」からである。ユネスコの報告書は「多様性のあるチームでシステムを開発しなければ、利用者の人権を保護する可能性も低くなる」と警鐘を鳴らしているという。
記事を真に受ければ、ここにあるのは、「ジェンダーギャップ(=男女間の不平等)がジェンダーギャップ(=男女間の不平等)を生み出す」という自己再生産のプロセスである。
この記事を読みながら、私は、朝日新聞のきのうのインタビュー記事
「(ThinkGender)武器持たぬ女性、いつも犠牲に 国連女性機関前事務局長」
を思い起こした。
「戦争は、常に女性にとってよくないものだ。兵士の多くは男性で、武器を持つ女性は少数派だ。しかし、前線にいないにもかかわらず、多くの女性が命を落としている。」
インタビューに答えて、この女性はこのように述べるが、こうした言説こそ、AIが作成しそうな文章だと私は思ったのである。
ジェンダーバイアスは、ほかならぬフェミニスト自身の内奥に深く抜き難く根付いていると言えそうだ。もしかするとこれは、「偏見」などという言葉では片付けられない厄介な代物なのかもしれない。
それもそのはず、きのうはなんと「国際女性デー」だったのだ。
私がそのことを知ったのはNHKニュース7を通してだった。
NHKは次のように伝えている。
「国連が定めた『国際女性デー』にあわせ、大学教授らのグループが政治や経済などの分野ごとの男女比を分析した結果が公表され、特に政治の分野では女性の比率が低く、ジェンダーギャップ=『男女間の不平等』が浮き彫りになりました。」
(NHK NEWS WEB 3月8日配信)
NHKは、様々な分野における「ジェンダーギャップ=男女間の不平等」の存在を問題にしている。
一夜明けたきょう、朝日新聞の紙面におもしろい記事を見かけた。
「(ThinkGender)AI作成の物語に偏見、ユネスコ警告」
本分にはこうある。
「ユネスコはオープンAIの2種類の生成AIと、同社と競合関係にあるメタの生成AIを使って、AIが作成する文章が示す性別や性的指向、人種に対する偏見を調べた。
異なる属性の人物を主人公にした物語の作成を指示すると、いずれのAIも『エンジニア』『教師』『医師』など社会的地位が高いとされる仕事を男性に与え、『使用人』や『料理人』『売春婦』など社会の中で伝統的に低い地位に見られてきた職業を女性に与える傾向が強かった。」
(朝日新聞3月9日)
日本の社会には、「男の子は外でチャンバラごっこ、女の子は家でおママゴト」という偏見(ジェンダーバイアス)がいまだに見られる、とはよく言われるが、AIの社会にも、同様の偏見が見られるようだ。
なぜ、そんなことになるのか。それは、「全体に占める女性の割合が、AI研究者で12%、ソフト開発者で6%にとどまる」からである。ユネスコの報告書は「多様性のあるチームでシステムを開発しなければ、利用者の人権を保護する可能性も低くなる」と警鐘を鳴らしているという。
記事を真に受ければ、ここにあるのは、「ジェンダーギャップ(=男女間の不平等)がジェンダーギャップ(=男女間の不平等)を生み出す」という自己再生産のプロセスである。
この記事を読みながら、私は、朝日新聞のきのうのインタビュー記事
「(ThinkGender)武器持たぬ女性、いつも犠牲に 国連女性機関前事務局長」
を思い起こした。
「戦争は、常に女性にとってよくないものだ。兵士の多くは男性で、武器を持つ女性は少数派だ。しかし、前線にいないにもかかわらず、多くの女性が命を落としている。」
インタビューに答えて、この女性はこのように述べるが、こうした言説こそ、AIが作成しそうな文章だと私は思ったのである。
ジェンダーバイアスは、ほかならぬフェミニスト自身の内奥に深く抜き難く根付いていると言えそうだ。もしかするとこれは、「偏見」などという言葉では片付けられない厄介な代物なのかもしれない。