ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

岸田首相と政倫審 「気の抜けたビールのような独演会」のゆくえ

2024-03-01 16:25:20 | 日記
岸田首相の「たった一人の反乱」はどうなったのか。
首相が出席する初回の政倫審は、きのうの午後に開催予定だった。私はデイサに通所する日だったので、あいにくその模様をライブで見ることはできなかった。
夕方、帰宅して早々にテレビのスイッチを入れると、民放はどの局も「ドジャーズ・大谷が結婚」の話題でもちきりだった。政倫審などまるでなかったかのような扱いである。政倫審の開催が取りやめになったら、そのことがニュースになっただろうから、政倫審は一応、開催されはしたのだろう。だが・・・。


夜7時のNHKのニュースを見て、民放各局が政倫審の話をスルーした訳がやっとわかった。岸田首相は出席はしたものの、従来の答弁を繰り返しただけ。新しいことは何も語らなかったのだ。なるほど、これではニュースのネタにしようがない。


きのうの政倫審が岸田首相の「(気が抜けたビールのような)独演会」に終わった経緯は、けさの朝日新聞第1面の見出しによく示されている。


裏金解明、首相語らず 従来の説明なぞる 政倫審出席


記事本文はこう伝えている。


自民党派閥による裏金事件を受け、岸田文雄首相(党総裁)が29日、衆院政治倫理審査会(政倫審)に現職首相として初めて出席した。再発防止策として、会計責任者だけでなく政治家本人も責任を負う法改正に意欲を示したが、安倍、二階両派による組織的な裏金作りについては、これまで通りの説明を繰り返し、実態解明とはほど遠い内容に終わった。
(朝日新聞3月1日)


岸田首相はなぜ「これまで通りの説明を繰り返し」たのか。このやり方でも政倫審は乗り切れる。そう確信したからに違いない。
のらりくらり。のんべんだらり。弁舌は立て板に水で饒舌なほどだが、中身はスカスカ、何も言っていないに等しい。けれども、自分はこれまでずっとこのスタイルでやってきた。だからこれからもこのスタイでやっていけるだろう。岸田首相はそう考えたに違いない。


だが、ホントにそう問屋が卸すかどうか。今回の政倫審は公開だということ、したがって相手は野党の議員ではなく、テレビの向こうの多数の国民だということを、岸田首相は肝に銘じるべきではないか。


安倍派の「5人衆」は当初、政倫審を公開で開催することには強く反対していた。公開にすれば、その場の答弁は国民に向けたものにならざるを得ないことを、彼らはよく知っていたと言える。


岸田流ののらりくらりスカスカ答弁が国民向けに通用するかどうか、通用したかどうかは、今後の内閣支持率の推移と、次回の国政選挙の結果に現れるだろう。

コメント
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