ニッキ-通信 ~盲導犬ニッキ-のお母さんより~

盲導犬ニッキ-と私の日常。要援護者・障害者の防災について紹介します。

障害者の生きてゆく権利

2016年07月26日 | 日記

生きる権利と障害者

 おかあさんの姪の一人は知的障害者である。
 以前 神父様に聞いたことがある。
「神様はなぜ障害者をお作りになったのですか?」
すると 神父様はこう応えた。
「それは、私達に優しさを教えるためですよ」と。

 その時、おかあさんは納得した。
 生きてゆくのに大切なものがあるが、そのうちの一つが「優しさ」。この心があるだけで 世の中はどんなに ビューティフル だろうか。
 そして 今 自分自身が障害者になった。日々の生活の中で周りの優しい人たちのお陰で生活をしている。
 そして、おかあさんは 多くの方々から受けた もしくは 受けている優しさを 別の人々に向けて行動している。

 障害者になろうとして生まれてくる人はいない。だから、皆生きてゆく権利を持っている。
 障害を持たない人はそれを感謝して一人では生きてゆけない障害者に優しさを届けなければならない とおかあさんは考える。
 優しさを発揮する方法は幾つもある。
 たとえ 心の中でのつぶやきでも良い。優しい心を持つだけでも良い。
 障害者をないがしろにする心は恥ずべきこと。人を人と思わぬ人は、貧しい心の障害者。

 おかあさんは視覚障害者となってから、素晴らしい世界を手に入れた。それを誇りにしている。
 
 今日の未明に相模原市で発生した殺人事件。19名の障害者の大切な命が奪われた。
悪魔か鬼か。凶器を持った狂った男を阻止できなかったか。
報道によるともっと警戒をする必要があったように思える。結局は 施設を取り巻く社会が、障害者の生きる権利を奪ってしまった。

 このやりきれなさを誰にぶつけようか。