ニッキ-通信 ~盲導犬ニッキ-のお母さんより~

盲導犬ニッキ-と私の日常。要援護者・障害者の防災について紹介します。

犬を見て犬ですかと問う斑雪

2019年01月30日 | 日記

犬ですか?
 先日、京浜東北線の社内での出来事だ。
 空席に座って、おかあさんはいつものように少し膝を開いてその中にジャネットをすっぽりと座らせた。ジャネットは慣れているから、まるで機械仕掛けのようにおかあさんのテリトリー内に収まった。

 すると、隣の初老の男性が声を掛けてきた。
「犬ですか?」
 そこで困ってしまったのは犬のお巡りさんならぬ犬のおかあさんだ。
 一瞬、二瞬 当頭の中は疑問のマークで一杯になってしまった又、聞いてきた。「犬ですか。」

 おかあさんはどもりながら「盲導犬ですから犬ですよ。」すると、その方は口の中で言葉にならない音を発して、立ってどこかに行ってしまった。

 ここでおかあさんの悩みは深くなった。どうみても犬だと思うが、あの方はあの質問を発して、おかあさんからどんな答えを引き出そうとしたのか。

 とっさに考えたのは、もしかして 犬のアレルギーがあったのか
2.もしかして、ちょっと認知に問題があったのか

 この二つがとっさに浮かんだものだ。

 あとで考えてみたのは
③盲導犬ですかと聞きたかったのだろうか
④あまりに見事におかあさんの膝の中に納まったので、もしや、ロボット、いや 今話題のAIロボットと思ったのだろうか
⑤いや それとも  犬以外の何らかの動物かと思ったのか。
などである。
 犬や猫 熊 いたちは元々一つの動物から派生してきたと言うが、それでは 犬ですかと問われ 黒いたちですと答えたら良かったかな。
 何とも禅問答の午後であった。


誠実さを社会の中でどう表すか

2019年01月28日 | 日記

北風と追いかけっこの枯れ葉かな

 まさに 足元を大きな枯れ葉がまるで生き物のように転がってゆく光景です。
 空っ風と花粉のお陰で外出後は目がごろごろ。ジャネットは地面に近く歩いているので余計です。
毎朝、ジャネットの目ヤニを点検するのですが、このところは毎朝ついています。ジャネットは花粉症もあり、ベランダでくるくる開店しているとくしゃみを何度かします。

 今日は24年ほど続けた話し方サークルの最終回でした。
 4年ほど前に講師である指導者が喉頭がんで声を失い、その後喉に器械を入れて復帰しましたが、その後執筆活動に入るとのことで、先生のいないサークルとなりました。
 もう 仲間だけで充分会を勧められると太鼓判が押されました。
 それからは、おかあさんが毎回話のテーマを出して継続。
 テーマはほんのおかあさんの思いつきだったのですが、深川江戸資料館からAI、月、など皆さんが日ごろ関心を持たないことが多かったので、皆さん苦労されたと思います。
 しかし、今日、多岐にわたるテーマを出してくれたので、思いもかけぬことに関心の目が向くようになり、とても有意義であったと聞きました。
 今日の最後のテーマは今お勧めする本がテーマ。おかあさんは
 吉野げん三郎著 君たちはどう生きるか をすすめました。
 この本は漫画になり、200万部も売れたそうです。
 いかにして誠実に生きるかを考えさせます。

 今朝、電車に乗って空席を見つけようとして声を出して聞いたのですが返事がありません。
 日本人は全く反応しない人が多いので、おかあさんは悩みましたが、ちょっと大きな声で、乗客がいると思われる方にに向かって空席を探しています。と声を出しました。

 すると、一人の女性が立ってきて、おかあさんの目の前の座席は全部空席だと教えて座らせてくれました。道理で、おかあさんが空いていますかと言っても声が無かったのは誰もいなかったからでした。

 おかあさんは大きな声を出せるので今日は優しい方のご親切に救われましたが、こういう優しい方は誠実な方なのだなと思いました。
 
 

 おかあさんは長く話し方サークルにまじめに通っていたので、どんな時にでも必要とあらば声を出せます。24年物時間を何をしてきたのかと思うけれど、生活全般において言わなければならないことはしっかりと言う勇気と誠実さを身に着けたように思います。

 貴重な存在のサークルでした。
 ニッキーもジャネットもみんなのアイドルとして可愛がられました。


 最後のホテルでの食事会は友人の息子さんがシェフをしているお陰で大きな額の割引もあり、最後まで良い思い出終わりました。
 皆さん ありがとう。ありがとう。


認知不全の患者への投薬の工夫

2019年01月11日 | 日記

認知不全状態の患者への投薬の工夫

 年明けから中旬までスケジュールが詰まっていた。1月6日映画「日々是好日」を見に行った。樹木希林さんの最後の作品。おかあさんは今年からお茶のお稽古を始めようと思っているので、是 幸いと思って出かけた。狭い映画館は満席だった。終わるころから、何だか喉がおかしい。幕がかぶさったようないやな感じで咳が出てくる。
 これは既にインフルエンザの兆候だったのだろう。翌日体温を測ってみると38度ある。
 心にもしかしたらという疑念が湧いてきた。翌日は1日中38度台。翌々日は 6度台まで下がるが又8度台へと上昇する乱高下状態。
  4日目に近所に住む友人が助け船を出してくれて漸くクリニックへ行った。
 寒い外には出かけたくないが往診のないクリニックなので我慢。検査の結果は
「おめでとうございます。。インフルエンザ A香港型デース」という意思の言葉にやっぱりそうかと変に納得して特効薬を頂いて帰宅。3種類の薬が似ているので友人が説明してくれるが、頭が働かないので困りましたね。
 この経験から認知に問題が出たら薬の管理は大変だと思った。思い返せば亡き夫がモルヒネを投与されて以来徐々に認知が落ちてきて一人で薬を管理できなくなったことを思い出した。
 その時は一回に飲む種類と量を一回ごとに分封してくれる薬局があり処方箋毎に500円だったかを支払って事なきを得た。
 一人暮らしで目が見えなくなって、しかも頭がしっかりと働かない場合は、投薬をする側にも間違いのないように工夫が必要となる。シール付きの小さな袋に入れるときは、アルミの台は全て取り除かなければいけないので手間がかかる。高齢化というのは、こんな所にも目を配る必要ありなのだ。

昨夜、そんなことを思いながら薬を取り出したら大きな錠剤がポトンと床に落ちた。
。これはまずいと床を手探りしていたら、ジャネットが何か落ちた?とやってきて、パクリ。
 おかあさんはあわてたが、今のところ体調の変化などはなさそうだ。

おかあさんが寝てばかりいるととっても寂しそうにしている。
あと数日の心棒だよ。
おかあさんはインフルエンザの予防ワクチンを打っていなかった。今年は周りの友人が何人もり患している。まだの方はこれからでも遅くはない。打った方が良いのでは。
 もう6日にもなるのに、食べ物の味がしないのには参った。早くおいしいコーヒーが飲みたいわ。


謹賀新年 猪突猛進かな

2019年01月04日 | 日記

 あけましておめでとうございます。

 年末からこの方、晴天に恵まれている横浜。お出かけ日和だ。
 2日にはプランターにたっぷりとお水をあげた。今日は蝋梅が甘い香りを放散。蕾が沢山付いているので暫くは玄関先が香水箱になる

 おかあさんとジャネットの2019年は穏やかに始まり、昨日と今日は自宅から港南台タカシマヤまで歩いたジャネットにしっかりと覚えてもらいたい道。途中の大きな変形の交差点を戻ってくるのが難しい道。外国の整然とした道をしっているおかあさんには何とも歩きにくい交差点だ。。
 甲南大のこの辺りは音響信号が無いと共に、多くの人が歩いている道でもないので何かあっても助けてもらえない。
 やはり、10年前よりも人が減少していると感じる。これが人口の減少なのだろう。 明日も一緒に歩いてくれるKYさんとジャネットの歩行を点検。
終わったら、松江から送られてきた不昧公の和菓子と美味しいお茶で乾杯する。

 おかあさんは周りの優しいお友達に囲まれて過ごしている。皆さんに助けられて安心して過ごせる毎日に感謝。
 今日 NHKテレビに出演した美輪明宏さんの話に同感した。
 それは「結婚相手を探しているが、周りに適当な人がいない。どうすれば見つかるだろうか」という質問に、彼はずばり こう 行った。
「ただ 探していても見つかりません。その前にご自分が「優しさ」」をお持ちになることです。そして、周りに感謝を持って接せていれば、周りを見る目が変わってきます。それからお探しなさい。ですって。
 キーワードは「優しさ」。
 おかあさんは小学校の盲導犬や障害の話をする時、最後にお願いするのは「優しい人間」になろうね。と話してきた。
 いじめだって優しさが大切だと教えられれば解決への道筋が立つのではなかろうかとの祈りを込めて、優しい心で  優しい目で自分自身と周りの人を見つめようねとお願いしている。
美輪明宏さんとおかあさんの間に 優しさと言うキーワードに共通点があったことをおかあさんは嬉しく思った次第。

 どんなにシビアな事を言っても本当の優しさを持っているからこそ三輪さんは多くの方々に愛されていることを実感した。
おかあさんはジャネットにとって優しいおかあさんであり、しかし、そんなに甘やかしはしないよと言いたい。何しろ盲導犬らしくないところがあるのだから。おかあさんを
困らせないでね。
ジャネットも優しい心で一念間を過ごしましょう。

 ここのところの一人暮らしや一人で子育てをしているママさんなどのひとりぼっちを減らす運動に着手しようと思っている。
 おかあさんのように障害があれば、誰かが手伝ってくれるが、健常者と言われている人たちには、そうは支援の手が伸びない。そこで、ご本人からもアプローチが無ければ、ヒトリボッチに陥りやすい。特に恒例になればなるほど、同年齢の友人たちとも音信が途絶えたり、疎遠になったりして、ひとりぼっちになりやすい。
 そんな方たちを対象に細くてもいいから手をつなぐ方法がないだろうか。周りの人にも声を掛けて解決策を考えることに使用。
 文化的なセミナーを開く準備もして、今年1年充実出来るように頑張るぞ。ジャネットも手伝うんだよ。