yoosanよしなしごとを綴る

つれづれなるままにパソコンに向かいて旅日記・斜読・よしなしごとを綴る

2024.4茨城 古河てくてく散歩

2024年05月02日 | 旅行

日本を歩く>  2024.3茨城 古河てくてく散歩

 古河てくてく観光マップ」を参考に、古河歴史博物館(写真、1990年開館、設計吉田桂二)近くの駐車場に車を止める。このあたりは台地になっていて、古河城の出城が築かれたらしい。
 古河歴史博物館が日本建築学会賞を受賞したとき、吉田桂二さんの案内で博物館を見学した。吉田桂二さんとはなんどか宴席を共にし、楽しい話を聞かせていただいた。すでに鬼籍に入られた。昔を思い出す。
 古河歴史博物館の少し先に武家屋敷を思わせる門が構えている(写真)。鷹見泉石記念館である。もともとは古河藩士の武家屋敷だったそうで、明治維新後に鷹見家の所有となり、1990年に解体修理のうえ鷹見泉石記念館として開館した。
 庭を一回りしながら座敷をのぞく。規模からは中級武士と思える。庭の石灯籠は古河城二の丸御殿の灯籠を移したそうだ。鷹見泉石の功績については詳しくない。庭番に挨拶して辞去する。

 北に歩くと古河文学館がある(次頁写真web転載)大きな切妻破風は洒落たカフェを連想させる。ホールは2階まで吹き放し、木造トラスを現しにしていて居心地がよさそうだ。スタッフに尋ねると、コーヒーなどは置いていないし、ホールは入館料が必要、コーヒーはこの先を左に折れたお休み処坂長で飲めるのではないか、と言う。
 文学館を出て、北に歩くと赤門と名づけられた煉瓦積み門構えがあった(写真web転載)。古河第1小学校と書かれている。2016年、耐震化のため第1小学校を建て替えるとき、旧小学校の煉瓦積みの門・塀を活用し、旧校舎のイメージを校舎にも採り入れた、といったことが説明板に書かれていた。
 設計は地元の長塚建築事務所である。長塚さんもこの小学校で学び、その記憶を再現したのではないだろうか。

 四つ角を右に折れると蔵が並び、通りに面した店蔵がお休み処坂長になっていて、表側が土産店、奥がカフェになっている(写真)。
 もともとは酒屋だったそうで、店蔵をお休み処に活用し、酒蔵、文庫蔵などは展示、イベントなどに活用しているらしい。コーヒーを飲みながら足を休める。もとは酒屋だったから古河の銘酒が置いてあるかと探したが、置いていないそうだ。もと酒屋の店蔵に酒があれば土産に買ったのだが・・。

 お休み処板長を出て北に歩き次の通りを左に折れると、大谷石造3階建ての篆刻美術館が建つ(写真)。
 かつて酒類販売業だった平野家の表蔵、裏蔵を篆刻美術館として保全活用した建物で、国の登録有形文化財に登録されている。入口ガラスドアのユニークな取っ手が目を引く。
 隣に古河街角美術館が建つ。市民の絵が展示されていた。絵を見ながら休憩する。
 数軒先に歴史小説家として知られる永井路子の旧宅が建つ(写真web転載)。江戸時代末の店蔵で、永井氏は東京に生まれたが母の実家を継ぐためここに移り育った。結婚後、東京に転居し、出版社に勤めるかたわら小説を書き高い評価を得る。永井氏の本は読んでいない。婦人が展示品などを説明してくれた。店蔵の奥は取り壊されたそうだ。
 
 てくてく散歩道はよく整備されていたが、通りを歩く人は少なく、立ち寄ったおころも空いていた。古河公方時代の栄誉も時代の波に流されてしまったようだ。車に戻り、家路につく。 (2024.4)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2024.3茨城 古河桃まつり | トップ | 「麒麟の翼」斜め読み1/2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

旅行」カテゴリの最新記事