犬の散歩

見たこと、聞いたこと、感じたこと、思ったこと

タクシー

2013-09-03 06:55:17 | 日記


 5時前に家を出発する。国道、踏切を渡って川沿いに東に向かう。犬がしきりに小用を足す。5,6度はしたろうか。その中には大が一回あった。昨朝は、水溜りの水を水溜りがある度に飲んでいた。いつも与えている水道水より美味しいのだろうか。

 左から、つまり北から雨音がしてきた。ここはまだ降っていないが、音からすると近い。さっき、家から出てきて少し前を行く犬の散歩の人が雨が降り出したと言って引き返した。この時、引き返しておれば良かった。私にも呼びかけるような口調を感じたのだ。
 しかい、さっきの人のように元に戻らずさらに東に進んだ。と言うのも、私の家は国道を越え更に海側なのだ。戻るより進んだ方がまだ雨宿りのできる場所を見つけられるのではないかと目論んだのである。
 雨宿りに丁度良い場所があった。大規模な小売商業施設群の向かいの金融機関の庇の下である。よし、ここで待とう。その内、雨はあがるか、そうでなくとも弱まるだろうと何の根拠もなく、高を括り、楽観的で願望的な判断で待ったのだ。

 向こうに交通信号機が見える。意外に早く信号は変わるものだと思った。赤が青になり、青が黄になり、黄が赤になり、それがまた青になる。
 LEDになってから色が少し変わったようだ。黄はオレンジ色、青は青緑か緑青、赤は赤。見ていて、輝度の一番大きのは青、次が赤、それから黄色だと思った。彩度では赤が一番。

 その変化にも飽きてきた。雨は全然上がらない。却って雨脚は強くなった。空が何度も光り、その都度、雷鳴が轟いた。
 更に風が出てきた。路面に激しく落ちた雨滴が弾け、強い北風に煽られて、白い波のように次々とアスファルトの上を進んで行った。凄い勢いである。そして、止まないではないか。もう、雨宿りをして30分も経ってしまった。全然収まる様子もない。水煙がどこにいても掛かって来た。蚊が寄って来ないから良いなと思ったのが悔やまれる。

 ここから脱出する方法は一つだ。タクシーに乗ることだ。携帯をいつものように持って来ていて良かった。カメラ代わりに持っているのだ。

 いつも使っているタクシー会社に電話して、犬がいることを伝える。そうすると犬の大きさを尋ねてきた。20kg位の大きさと言う。車に乗せているし、軽四でも乗れると哀願するように言った。
 待っているとタクシー会社から電話がかかり、無碍に断るのも顧客に対して失礼と考えてのことだろう、或はマニュアルがあるのかもしれないが、一応タクシーを向かわせますが、ダメなときは御容赦をとのこと。悪いことは予め伝えておくのが世間の知恵というものだろう。先手必勝である。
 間もなくタクシーが来たが、犬を一目見て断ってきた。シートが濡れるし云々。割増料金というものあろうに。
 犬をどこかにつないで、私だけタクシーで家に帰り、自分の車で来るという方法もあったかもしれない。が、犬の気持ちを考えると、犬をここに一人置いておく勇気はなかった。
 それで、水溜りも空から降る雨も時折の雷鳴も構うことなしに走った。依然として暗いので水溜りは見えもしない。靴の中はびしょびしょ。これで覚悟はついた。走りに走る。踏切を渡り、国道の信号が青に変わるとさらに西に走る。雨は冷たく秋であることを示した。また、タクシー会社のサービスも限界があることを思い知らされた。損して得取れは通用しないのだ。自分の判断で犬も大変な災難に遭ったものだ。

 こんな長雨の時期は国道を越えないことだと思い知った。犬がこんなに濡れて、毛がこんなに水浸しになったのを見たことがない。私も全身ずぶ濡れで全部着替えた。思えば、雨の切れ間に出てこんな目に遭ってしまった。
 本投稿は大部分、職務を終了して夕方帰って打ったもの。

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