2022年(令和4年)6月30日(木)
朝5時だ。犬を庭に連れ出したのは確か真夜中だった。もう外に出さねば。最近、犬の朝は遅くなってきた。まだ睡眠中なのだろう。でも起こさないと。不機嫌になるのは分かっている。良し良しと黄色のバスタオルを持って犬に近付く。反射だろう、犬は何かいなとしながら、嫌々でもないが前半身に隙間を作ってくれた。そこに素早くタオルを差し込み犬を起こす。タオルは前足に寄っているので後ろ足はまっすぐに伸びて立つ力はない。ゆっくり後ろ足を着地させてタオルを調整しながら犬を前に進める。敷いているマットの上を歩けばよいのにわざとそこを避けるかのようにつるつる滑って歩く。体重を支えねばならない。犬も大変に違いないが、こっちだって。なんで知恵を使ってお互い協力できないのか。
犬は少し漏らしているようだった。最近、犬を立たせる時に、そうではないかと感じさせることがあった。少量だがちょっと臭う。それから雨滴のようなものは犬の唾液だと目撃した。
犬は庭に出るとすぐに多量の尿を排出した。良し良しである。そのためか庭に蝶やハエが多く集まる。蝶は入ってこないがハエは時々、室内に入ってきて私を驚かす。
その後、何度か犬を庭に連れ出す。太陽が怒っているように私を突き刺す。庭の伸びた草も、オヒシバ、メヒシバ、エノコログサ、スズメノカタビラなどだが、葉を細めて防御している。これらはすぐにでも枯れてほしい。雑草も流行りがあることが分かった。
犬の朝は遅くなり、起きてからもしばらくは食欲がない。頭をさすったり背中やお腹を撫でたりして刺激を与えてゆっくり目覚めさせる。覚醒すると少し機嫌も良くなり好みのエサを与える。鼻でしっかり嗅いで良しとすると口を開ける。
朝9時前から29度近くに上がった。犬も落ち着きがない。エアコンを入れるしかない。私自身は風通しの良いところがあればそこに横になれば十分なのだが、犬には風通しはあまり関係ない。だからエアコンを入れて空気を冷やす。が、これはすぐに慣れる。それ以上に犬はその閉鎖空間があまり気に入らないようでドアや戸のところに立つ。そこで開けてやると犬はスルスルと出ていく。勿論、暑い。が、犬はオープンな空間がお好みで暑さをすぐには感じ取れないようだ。厚い毛皮があるからだ。それでも冷気が逃れるのを恐れて犬を中に入れる。
6月30日はこの犬が我が家に来た日である。それは2012年(平成24年)のことだ。その時、6歳だと前の飼い主から教えて貰った。だから、今、犬は我が家に来て10年が経過し16歳ということになる。早いものである。私は何故か、17歳と誤解していた。算数の基礎の基礎の足し算、引き算が怪しくなってきた。これで大丈夫ですよね、前の飼い主様。