「稲生物怪録」は令和元年発行で定価880円の文庫サイズ
前半1/3はカラーの図録が載っていて後半が各文献の訳と解説になっている
物の怪、妖怪の絵巻でありながら、どこかユーモラスで面白い
二十六日の夜、首の部分から腕の生えた女の生首が飛んできてなでまわす…
非常に恐ろしい状況でありながら、主人公は困った顔をしているものの余裕の対応なのが面白い
1987年発行の別冊太陽の57巻「日本の妖怪」にも特集されていて、こっちで見ると、画像が大きいのでさらに細部まで分かりやすい
稲生家の屋敷は、現存こそしないものの場所は特定されていて、稲生武太夫が実在の人物であったことを裏付ける資料も多いようで
「稲生物怪録」こそが日本に伝わる妖怪物語の最高峰とされているのが良く分かる
一ヶ月間に渡り毎日起こる予想のつかない不思議な体験談は、知れば知るほど面白い…