JR9RVKの雑記的業務日誌

HF帯のモービル運用をメインに行うアマチュア無線局と、その免許人の備忘録。

HF20CL(14MHz用ホイップ)のステルス化可否実験_231022

2023年10月26日 06時25分03秒 | 14MHzアンテナ

今年の盆前頃に、14MHzSSB用として愛用してきたDIAMOND_HF20FXで、伸縮チューブ内のどこかが断線したんじゃないか疑惑が湧いて来た。理由は単純で、走行時の特定のスピード時にノイズなどの受信音が頻繁に振動するようになったため、他のアンテナで再現実験してみたところ当該症状は発生しなかった。これを踏まえ、HF20FX@普段のSSB用は破損(コイルが断線)したものと判断し、ここ3か月弱ほどはHFB-20を使用している。

それで、立ち上がった後の本命としていたHF20FX@普段のSSB用は、セールなどお買い得なタイミングで再び購入するつもりでいるが、一方で「ベストは長さが2m弱、最低でも1.6m(例えばCOMET_HFB40)ほどの14MHz(を含む各バンド用)ホイップは無いものだろうか?」というニーズは、現在進行形で持ち続けている。

そんな中、何日か前に「HF20CL@公称長さ2.2mにステルス処理を施して、無処理よりf0が低くなる傾向を利用して、全長2mをわずかに切るアンテナに出来ないだろうか?」と思いつき、やってみることにした。

-・・・-
■測定条件など
・モービル   :シエンタ天井にシステムキャリア
・アンテナ地上高:実測で約1.8m
・アンテナ基台 :パイプ基台(COMET_RS-215)+自作パーツ
・同軸ケーブル :14MHz用アンテナチェックケーブル
・アース    :接続ケーブル長=150mmに加工したマグネットアース(第一電波_MAT50)×2枚
・測定器    :アンテナアナライザー(COMET_CAA-500MarkⅡ/改)
・その他    :根元のローレット部などを除き、全体的にステルス処理済み、帯域はSWR≦1.5の範囲
-・・・-

まずはステルス処理。根元のローレット部、型番ラベル貼り付け部、先端エレメント固定用ねじ穴部付近、エレメント先端の放電防止部以外で、防水が必要な部位には自己融着テープを巻いた後、そうでない所は直に布絶縁テープを貼るなり巻くなりして、ほぼ全身黒装束状態にした。



測定後に「脈あり!」と判断した際に引き続き作業が行えるよう、念のため両頭グラインダー脚立などを持参し、現地に向かう。測定は全アンテナを外して、運転席側のパイプ基台に14MHz用アンテナチェックケーブルを取り付けてからHF20CLのステルス処理済み標準エレメントを目いっぱい挿し込んだ状態で1回目の測定。結果はf0=13.965MHz、SWR≒1.00、Z≒51Ω、帯域=13.806~14.124MHz(13.965MHz±159kHz)であった。

昨秋に測定&調整した未処理状態での結果がf0=14.118MHz、SWR≒1.00、Z≒50Ω、帯域=13.936~14.300MHz(14.118MHz±182kHz)なので、布絶縁テープ等で150kHzほど低くなったことになり、センターローディングでもステルス処理によって電気的に変化することが分かった。



次に、調整の変化量を把握するため、同じエレメントを30mm伸ばした状態で2回目の測定。結果はf0=13.833MHz、SWR≒1.00、Z≒51Ω、帯域=13.674~13.992MHz(13.833MHz±159kHz)であった。これを踏まえて単位長さあたりの変化量を計算した結果、44kHz/cm(=4.4kHz/mm)であった。この値は取説に書いてある“エレメント1cmあたりの周波数変化量:約45kHz”とほぼ同じなので、このアンテナは正常に動作していると判断する。

最後に、エレメントカット長さを推定。上記の結果から、既に期待するほどのカット量には届かないと思われるが、その程度を把握するため続行。仮に、ねらいf0=14.200MHzとして必要なカット量を計算したところ、約53mmであることが分かった。

このアンテナの公称長さは2.2mなので、走行モービル(総高さ3.8m以下)で使用するためにはカット量が200mmちょい必要なのに対し、50mm程度でねらい周波数付近に到達しちゃうことになるで、このプランは成立しないことが分かりボツとした。

-・・・-
淡い期待を持ちつつ実験してみたものの、結果はダメだった。しょうがないので、このアンテナは従来どおり駐車モービルの時にCWとSSB(ただし国内SSBコンテストは、こっちのHF20CL)で使用していきたいと思う。


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2 コメント

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毎回のブログ楽しみしています。 (JM1LKR)
2023-11-02 13:11:30
ブログ楽しみにしております! HF20CLを私も使用しております。もう4年ほど経過しますが、特に故障はありませんでした。 当初は14MHzのモービル運用をしている方はいるのだろうかと思いましたが、標高のある所で運用すると、結構おられる様ですね。 
実は、かつて私も「鉄ちゃん」でした。 小学生時分に父親と国鉄大宮駅の跨線橋から上越線・信越線・東北線の蒸気機関車を飽きるまで眺めたのが病みつきでした・・・
雪を載せた貨物列車は雪国の景色を想像させるに十分でした・・・
これからもブログを楽しみにしています。
Unknown (JR9RVK)
2023-11-02 17:16:06
JM1LKRさん、こんにちは。

ブログ概要や自己紹介に書いておりますが、
HF帯SSBのモービル運用、駐車運用限定のCW運用、これらをメインに2019年からカムバックしました。

当時は前者だけのつもりで、
「144/430MHzFMの感覚&CONDXに合わせて、HF帯SSBでのんびり走行モービル運用したい。」
と思うようになったため、
断捨離せずに移動する局として持ち続けていたリグ(FT-857DM)と
アンテナ(COMET_HFB-20@14MHz)で、再びお店を立ち上げました。
なので、バンドに関係なく国内QSOが目的でして、14MHzもそれに含めています。

確かに14MHzSSBでモービル運用する方は全体で見れば少ないとは思いますが、
富山県内にも何人かいらっしゃるので、タイミングが合えば遊んでもらっています。

-・・・-
それで私の趣向ですが、基本は日本地理好きなんだと思っています。
そこから派生して、道活動(ライトな旧道探索もどき、長距離ドライブ、他)、
撮り鉄、アマチュア無線、他には何時間地図を眺めていても飽きないとか、色々ありますね。

そして上記のコラボで、長距離ハシゴ移動運用や自分の撮り鉄写真を使ったQSLカードとか、
まぁ思い付きレベルですが色々遊んでみています。

-・・・-
ここ2か月ほどは、毎日ではないものの朝の通勤道中(概ね7:30~8:00)に14MHzSSBでCQを出しています。
こんな季節&こんな時間帯でも、1エリアからQSO可能な強さの信号が聴こえることが有りますので、
タイミングが合いましたら遊んでやってください。

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