昨夜は星空が最近見たこともないほど奇麗だった。天空の南にある目立つ3連星は何だろうと図鑑をみたが、アンドロメガだろうか、カシオペアだろうか。分らない。
私の小さい頃の星空は満天が星だった。 稲刈りの母を迎えに田んぼへ行ったときのこと。 稲を刈った後に束ねる藁すべ(わらしべ)を置いていったら、私の手伝いは終り。 父母が束ねて、稲架(はさ)を組み、稲束を架ける。 それが終わるまで帰れない。秋の日は短い。暗くなって来て「早く帰ろう」と半べそをかきながら母と束ねた稲を稲架に運んだ。 仕事が終り、父が道具を荷車に乗せ、母が手を繋いでくれて帰路についた。 暖かい手は今も忘れられない。 当時は太平洋戦争の最中、家々では灯火管制と言って、部屋の電球の回りに黒い布の筒をつけて光が出ないようにしていたので真っ暗だったが、満天の空に隙間のないほどの星で、その星明かりで道も林も家も見えた。 その星空が今も忘れられない。
何年か前、中国へ旅行した際、トルファンでガイドが星は見えるというのでタクシーで1時間も走ったが、昨夜見た程度、それよりどんよりしていた。 子供の頃の星空と比べようがなかった。海外でも国内でも随分旅行をしたが、夜中に星を見ようとしたのはこれだけ。
庭の小梅が2輪咲いた。 最初花が咲いても実がならなかった。梅は他樹受粉ということで紅梅を植えたが、開花時期が全く違ってダメだった。 去年の2月の墓参ヘリの帰り月ヶ瀬で紅梅の枝を買って花瓶にさして幹にくくりつけた。 近所の人は「この梅は珍しい紅白の咲き分けですね」と云われたが、生垣の中では花瓶にさされた枝だった。 しかし、沢山実がついた。ことしもこの手で行こう。 まいる