徒然にふる里を語る

 一市井の徒として、生まれ育った「ふる里」嬬恋村への思いをつづります。

球根

2020-07-26 09:56:04 | Weblog

 庭のヤマユリが今朝咲き出した。昨日、咲くのが遅いと思いながら眺めていたので、チョッと驚いた。強い降りの中、傘をさしてシャッターを押した。今日の一枚はこれしかない。そんな気持ちだ。

 このヤマユリは前の家から移したものだ。大きく成長した株を2つに分けて植えたが、東側の石垣の上に植えた株は、数年で球根をネズミにやられてしまった。

 我が家のヤマユリは母親が野良仕事の帰りに持ち帰ったと聞いた。玄関の横で見事な株に育っていった。窓を開けると、ヤマユリらしい香りが家の中まで流れてきた。ユリの香りが苦手な家内は移すことに気乗りでは無かったが、母親の形見という思いもあり、今の家に運んだ。

 ヤマユリには懐かしい思い出がある。農地解放で干俣集落を見下ろす米原という地区を払い下げ、開墾をした。そこの原野には無数のヤマユリが自生していた。その球根を焼いて幾たびか腹を満たした。ヤマユリの球根はホクホクとして本当に美味しかった。

 米原までは1里近く歩くのだが、牛馬に堆肥を積んで耕作に通った。私も小学生の夏休みには、祖父や母親の後について米原に上った。米原は高台で、水がないのと取り付け道路が悪く、穀物くらいしか作れなかった。

 今、私の畑はキャベツ農家が耕作している。

 一晩で花が開くのか。

 


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