ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

SPL/狼よ静かに眠れ

2006年10月10日 | 映画(あ行)
(原題:殺破狼/SHA PO LANG)
【2005年・香港】DVDで鑑賞(★★★★☆)


香港の黒社会を描いた香港ノワールに、マーシャル・アーツ・アクションをプラスしたクライム映画。

1994年香港。様々な組織犯罪を陰で操る黒社会のドンであるポー(サモ・ハン)。特別重犯罪捜査班のチャン刑事(サイモン・ヤム)、ワー刑事(リウカイ・チー)、サム刑事(ドン・サマー)、ロク刑事(ケン・チャング)の4人は、ついにポーの犯罪を裁判で証言することを了承した重要証人を確保した。だが、証人は裁判所への護送中に何者かに暗殺され、警護にあたっていたチャンは、重傷を負ってしまう。証人の不在によって立件は不可能となり、釈放されるポー。チャンは殺された証人の幼い娘を引き取り、養女として育てることにした。3年後。悪性の脳腫瘍が発見され、余命あとわずかと宣告されたチャンは、引退を決意するが、その前に何としてもポーを逮捕しようと躍起になる。そんなチャンの後任としてやってきたのが、かつて凶悪な殺人犯を素手で殴り、脳障害を負わせてしまったという伝説を持つマー刑事(ドニー・イエン)だった。チャンとその部下たちは、チャンの引退前にポーを追い詰めようと焦るあまり、証拠を捏造してポーを逮捕する。さらに捜査班のメンバーは、ある目的のためにポーの麻薬密売の売上金を横領していた。正義の為に命をかける者たちが報われず、悪がはびこる現実に憤りを感じていたマーは、捜査班の違法行為を見抜いていたが、仲間の犯罪を黙認する。だが、チャンたちの偽装工作は露呈し、またしてもポーは釈放されてしまう。そして、ポーの逆襲が始まる。ポーが雇った最強の殺し屋ジェット(ジング・ウー)は、冷酷非情なナイフさばきで捜査班のメンバーを一人また一人と血祭りに上げていく…。



殺破狼(シャ・ポー・ラン=SPL)。
それは中国占星術で反乱を司る【七殺】【破軍】【貧狼】の3つの星を意味している。

監督のウィルソン・イップ曰く、
「これらは3人の主要登場人物であるサモ・ハン【殺】、ドニー・イエン【破】、サイモン・ヤム【狼】を象徴的に表している。それぞれは【破壊】【対立】【強欲】と悪いことを象徴している。しかしそれらは組み合あわせ次第で人の人生を豊かにもする」と語っている。



香港暗黒街のボスであるポーを演じるサモ・ハン。
あれ、いつからキンポーが無くなったの?



刑事という仕事に疑問を持ちつつも正義を貫くマー刑事を演じるドニー・イエン。
ドニーが加わることで、ダイナミックなアクションが展開する。



ポー逮捕に異様なまでの執念を燃やすチャン刑事を演じるサイモン・ヤム。
その執念が次第に暴走を始めていってしまう。

警察もやくざも、正義も悪も関係ない。
男の誇りをかけて3匹の野獣が雌雄を決して哀しい戦いを繰り広げる。



見所は何といってもサモ・ハンとドニー・イエンのバトルシーン。
ドニー・イエンに負けないくらい、サモ・ハンがいい動きをするのである。
「燃えよデブゴン」以来、あの体型を維持しつつ、何であんな動きができるのであろうか?
驚愕の一言である。

そして、やりきれないほどの哀しいエンディング。
因果応報。
悲しみは繰り返す。
これが香港ノワールのパターンなのかなぁ。

監督はウィルソン・イップ。
アクション監督はドニー・イェン。

追伸。
どうやらドニー・イエン主演で1本。
サモ・ハンとサイモン・ヤム主演で1本。
続編が2本作られるみたいですね。
※日本映画に例えるなら「踊る大捜査線」から「交渉人 真下正義」と「容疑者 室井慎次」がスピンオフしたみたいな感じかしら。


SPL 狼よ静かに死ね 特別版

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
懐かしい名前です (すず)
2006-10-10 17:14:28
 私も「サモ・ハン」ときたら「キンポー」と言ってしまいますよ(笑)なんでとっちゃったんでしょうね?でも、良いお年になっても相変わらず軽快な動きとは素晴らしい!

 ところで、この邦題ですが、アラン・ドロン主演のフランス映画に、同名の作品がありませんでしか?あるいは同じ”ノワールの香り”をイメージしたんでしょうか?

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ともよ (さいさい@百鬼)
2006-10-10 22:59:48
といっても知世ちゃんじゃないよww



>ところで、この邦題ですが



「友よ静かに眠れ」だったら、藤竜也主演の角川映画がありましたなぁ。
返信する
アラン・ドロン (ともや)
2006-10-11 17:31:13
こんばんは、すずさん♪

>なんでとっちゃったんでしょうね?

ジェット・リーのように海外進出用に改名したのかな?

>でも、良いお年になっても相変わらず軽快な動きとは素晴らしい!

年齢的には60歳近いのに…。

きっとカンフーのトレーニングは欠かしてないんでしょうね。



>ところで、この邦題ですが、アラン・ドロン主演のフランス映画に、同名の作品がありませんでしたか?

これは「友よ静かに眠れ」ですね。

すんごい昔に観た記憶があります。

アラン・ドロンは格好良いね。

ああいう年の取り方をしたいものです。
返信する
ともよ? (ともや)
2006-10-11 17:34:57
こんばんは、さいさい@百鬼さん♪

>といっても知世ちゃんじゃないよww

もう、めっちゃ反応しちゃうじゃない(笑)。



>「友よ静かに眠れ」だったら、藤竜也主演の角川映画がありましたなぁ。

角川映画の全盛期ですね。

邦画でハードボイルドものって少なくなりましたねぇ。
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