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「凍りの掌(て) シベリア抑留記」おざわゆき

2013年08月02日 22時08分51秒 | 読書(マンガ/アニメ)

「凍りの掌(て) シベリア抑留記」おざわゆき

シベリア抑留を描いた作品。
「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(辺見じゅん)に感動した方、特にお薦め。
シンプルなやさしいタッチで、過酷な状況が表現されている。
そのミスマッチに味わいがある。
最初、上・中・下の3巻で自費出版された。
今回1冊にまとめられ小池書院より発売された。


【ちばてつやさんの推薦文】
暖かく、やさしいタッチの
マンガ表現なのに
そこには「シベリア抑留」という
氷点下の地獄図が
深く、リアルに、静かに
語られている。
日本人が決して忘れてはいけない
暗く悲しい六十六年前の真実。
次代を担う若者たちには、
何としても読んで貰いたい
衝撃の一冊。

【関連作品】



【参考リンク】
おざわゆき『凍りの掌』 

【ネット上の紹介】
「凍りの掌」は、作者のお父さんが実際に体験した過酷なシベリア抑留の様子を直接聴き書きし、2年半の歳月をかけ、全3巻の同人誌として完結させた作品です。すでに戦争が終わっていたにも関わらず、労働力としてシベリアに送られた日本兵の多くは「俺たちは白樺の肥やしになりにきたのか」と言い、痩せ衰えて亡くなりました。かろうじて生き残った者たちも、いつ帰れるという保証も無いまま、極寒の地で重労働に耐えるしかなかったのです。身内の実話であるが故にリアルな体験が語られ、極限状況を生き抜こうとする人間の慟哭が胸に響きます。戦争体験者が高齢化している現在、こうした形で生の声がまとめられたのは貴重な記録と言えるでしょう。2011年6月、元シベリア抑留者に一時金を支給する「シベリア特別措置法」が成立しました。戦後すでに65年。抑留者は約60万人といわれていましたが、現地で1割以上の人が亡くなったとされています。シベリア抑留の闇が、いかに深いものだったかが察せられます。
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