山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

児雷也の妖術の出番だ

2024-03-01 23:14:55 | アート・文化

 歌舞伎ファンではないが、歌舞伎カレンダーが気に入っていてネットでなんとか確保する。1~2月の浮世絵は、八代目市川團十郎の児雷也だった。作者は、三代目豊国(一代目国貞)、版元は林屋庄五郎、彫師は彫竹、出版年は江戸末期ペリー来航の前年の1852年(嘉永5年)、タイトルは「直福蒔宝子、実ㇵ児雷也」というもの。「宝子」は女性を表すので女装の児雷也ということになる。

          

 児雷也こと「自来也」は、宋時代中国の実在の人物だった。「我、来たるなり」と書いて堂々たる盗賊で、これが日本に伝わったわけだ。1806年(文化3年)《自来也説話》というのが刊行され、それを河竹黙阿弥が歌舞伎に脚色してから大評判となる。八代目市川團十郎の当たり役となった。

 大正10年(1921年)には映画「豪傑児雷也」が上映され、日本初の特撮映画となる。ひょっとして、オラの少年時代にそれを観たような気もする。もちろん、戦後だけど。最近では漫画の「ナルト疾風伝」が評判を呼んでいる。

 (japaaan webから)

 ガマの妖術を駆使する児雷也は、悪事を重ねるオロチ・大蛇丸をナメクジ秘術の使い手の妻「綱手」とともに退治するというシンプルな物語だ。現実の世界は武力と権力をかさに庶民を統制している実態がある。日本の金権腐敗政治も見えない糸で庶民の脳幹を麻痺させている。そんなときだからこそ、児雷也の妖術が必要なんだが、ねー。

 

 

 

 

 

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