治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

資質と適性と才能の違い

2013-07-24 08:50:45 | 日記
FBのお友だちが就職決まったとお知らせ。
よかったなあ。

ギョーカイ的には当事者に向かない仕事って言われているんだって。
関係ない関係ない。

ちゅん平が販売職なんて
ギョーカイ的には考えられないでしょ。
でも見事に花開いていますよ。職場を通じて人間関係もできて
なんだか遅れてきた青春を謳歌している。

ギョーカイ的には考えられなくても
ちゅん平が販売職って、神田橋先生愛甲さん的に言う「資質」には合ってるんですよ。
ギョーカイは狭いんだよ、見方が。
ギョーカイの「向いてる・向いてない」の決め方の一つは
「自分たちが世話できるかどうか」が入ってたりするし。

正直「発達障害は治りますか?」の頃には、私にも才能と資質と適性の違いがよくわかってなかった。

んで、それまでさんざん「アインシュタインがエジソンが」と言いながら
いざ就労支援となると早稲田大学出た子に時給800円のファイリングみたいな仕事を用意して
「就労支援成功(ドヤ)」とか言ってるギョーカイにうんざりしていたこともあり

「適性に合った仕事を」と言いながら
「花風社で本を書いたらどうかね」と勝手に患者に言い、患者がその気になって「本を書かせてください、主治医に言われたんで」とか言ってきて「ほえ?」となり、よく聞くと見知らぬどっかのおじさんがうちの出版ラインを勝手に決めてるということを知り
「あなたにとっては主治医でも私にとっては知らないおじさんだから私はその医者の言うとおりの本を出す気はない」と持ち込みことわってあきれたり

「福祉職はとうてい発達障害者にはつとまりません。弁護士とか裁判官なんてどう?」とか言う、他人の仕事の大変さにまったく思いを馳せないギョーカイ人のお花畑っぷりにうんざりしていたこともあり

適性に合った仕事につけば花開く、と大本営発表しながら、「二次障害回避原理主義」に陥って自由業的なマインドをまったく教育しないギョーカイにあきれていたこともあり

「適性」とか「才能」とかいう言葉が支援者から出てくると警戒してたんですよね。
そんな甘いもんじゃないよ、って。

そして
資質と適性と才能をごっちゃにしていたんですよね。
それが整理されたのは、「脳みそラクラクセラピー」です。


あれでクリアになった。
だからFBのお友だちの前途を絶賛応援中です。

逆にさあ、

「障害者枠が増えてもコミュニケーション力に不安のある発達障害者の枠はなかなか企業に雇ってもらえない」とかいうギョーカイトークをまともに受けて嘆いている人なんて見ると
「リテラシー」っていう単語を思い出します。

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