治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

進化と発達

2017-03-22 11:52:52 | 日記



1月9日と3月20日は基本的に内容は同じなので、二回ともご参加なさる方はご承知ください、ということでおとといの講座の日を迎えました。「進化と発達をたどり直すコンディショニング」です。
その後私の理解が進んだので、1月9日に示した四つの目標をこう書き換えました。

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第一の目標 「やりたいことができる身体」を育てるため「動きの発達段階」を見極める。



第二の目標  進化や発達の動きをたどり直すことで、しっかりと使い切れる身体、充分に弛められる身体を育て、「やりたいことができる身体」につなげる。


第三の目標 中枢神経を育て、意識運動(大脳皮質の働き)と無意識運動(原始反射等)の連携を促す。


第四の目標 集団指導に役立て、社会生活へとつなげる。


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そして栗本さんに講座をまかせました。実技が中心の時間帯が続きました。皆さん楽しそうに取り組まれますが、とりとめがない。そしてそれは栗本さんの言語力だけのせいではないのです。なぜとりとめがないかというと、栗本さんが示す運動では四つの目標が同時に達成されているところがあるから、説明が構造化しにくいのです。じゃあなぜ四つの目標が同時に達成されてしまうかというと、身体はつながっているからです。

そんなこんなで自分の思わぬヌケに気づかれてびっくりされていた方も多いと思います。
私もこの二か月、自分で人体実験をして気づいたことがたくさんありますよ。

私が読めと言った本を栗本さんは読みませんが、栗本さんが読めと言った本を私は全部読みます。それが読書力の違いです。というわけで二か月で私の理解も進み、理論編はかなり上手に説明できたし納得していただけたのではないかと思います。

今度の本に詳しめに書いておきましたが、私が当初より身体アプローチに興味を持ったのは「週五日働ける身体づくりを」との思いからでした。そして今は「やりたいことができる身体」へと目標がシフトしてきました。

愛甲さんの感想です。

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昨日はありがとうございました。
これまでのすべてのことが繋がりをもって白日のもとに現れ出てきたような、そんな講義内容でした。

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ねこ母さんのブログです。




青森から鹿児島まで、たくさんの方々にお越しいただきました。饗宴も楽しく済みました。あとで饗宴写真を見たら、栗本さんが楽しそうなのでびっくりしました。あんだけいじられていたのに。

写真は次の日、ちゅん平さんと食べた千疋屋のパフェ。
約束を果たせました。

お越しいただいた皆様、栗本さん。
ありがとうございました。

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2 コメント

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ありがとうございました (373)
2017-03-22 12:25:10
今回も役に立つセミナーを開催いただき、ありがとうございました。
帰ってふと開いた井上信子先生の『対話の技』の中にこんな一文がありました。

〈神田橋條治はヒトの脳に記録されている「進化の歴史」を、精神疾患の、さらに精神分析治療の、基盤であると想定した〉

ヌケモレに立ち返り育てることの効果、特に社会で生きるための重要性に改めて気づいた思いで、少しテンションが上がりました。
新刊ができるのを楽しみにしています。
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ありがとうございました (こより)
2017-03-22 20:18:47
体の発達のヌケを コンディショニングや日常の 体の使い方で 埋めて行く事ができるように、コンディショニング講座の場で、いろんな方と交わり、休憩時間に おしゃべりしたり、一緒に行動することで、心のヌケというか、その方の中で満たされてこなかったものが 何らかの助けになっているようにも感じました。

固定観念や 過去の苦しみなども、たくさんの人との 交わりの中で、やわらげていける事もあるのではないかなあと感じた一日でした。

栗本さん、浅見さん、一緒に参加した方々に、感謝です。また お会いできる日を楽しみにしています。
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