治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

医療はなぜ発達障害を治さないのか? ブルーさんの連載に教えてもらったこと  その2

2023-12-26 10:02:41 | 日記
さて、ブルーさんの連載に触発されて連載する! と言った割には23日も経ってしまいました。

まあその間に本が出たわけです。そして皆さんすごいすごいとおっしゃっている。よかったよかったなのですが、何しろワタクシ、最近年に二冊がせいぜいなので、いちいち忘れちゃっているんですよね、新刊時のあれこれ。

で、それを思い出しながら、へまをしたりしながら、神経使うので、その前後はわりと疲れるかもしれない。

既刊は毎日毎日売っているんです。ありがたいことに、既刊が売れない日というのはないわけです。逆に、既刊が回ってくれているから新刊出さずにすむのです。

そして普段使わないものはどんどん忘れていくのも対応スキルの一つなので、いざ新刊出すとなると「あわわわ」になってしまうわけですね。

言い訳はこれくらいにしますが、間をあけたおかげでいいことがありました。それは「なぜ医療は発達障害を治さないか」の理由があと二つわかったからです。つまり連載は三回になります。

一つ目の理由は前回↓書いたように「医療従事者は機序がわからなくてもなれる仕事」「機序みえない障害の人がまぎれこんでいる」ということ。

そして二つ目を今日書くわけです。

そこで杉様の登場です。

杉様は失言癖があるとご自分でどこかに書いていました。30代だった浅見淳子への失言(その後のギョーカイトラウマの出発点)も今思うとその失言の一つだったのかもしれませんが

でもそういう局地的な影響をもつ発言だけではなく、「あれ、これ言っていいのかな」って私ですら思う発言を本に書いたりしていることがあります。

まあ脇が甘くていいのですが。褒めてません。褒めてませんが実は医者たちが何を考えているか垣間見えて便利な失言です。

一番すげえなと思ったのは不妊治療と発達障害の関係です。

「できないならできないだけの理由がある。それを無理やり作ると発達障害になる」みたいなことを堂々と書いていて「すげえな」と思ったのです。

「不妊治療の結果発達障害になるんですか」ってそのへんの凡医にきいたら凡医たちは揃って首をぶるんぶるん振って否定すると思います。

帝王切開とか、吸引分娩にしてもそうでしょう。発達障害と関係ない! というのが公式見解だと思います。医療の。

ところがお母さんたちの実感としては「うちもそうだったし、周囲も多い」みたいなことは肌身で知っていたりします。

「帝王切開で生んだ子と経腟で生まれた子は明らかに違う」と実感している人もいます。

一方で医療はそんなこと認めません。

その割に根掘り葉掘り訊くみたいですね、診断の時。
「関係ないと言いながらあれほどしつこく訊くんだからなんか関係あるんだろうと思った」というお母さんのお話もよく聞くところ。

これは医療ギョーカイの情報流通の特性が出ています。

あの人たちは「同ギョーカイに都合の悪いことには(それがたとえ真実だったり患者のためになるとしても)口をつぐむ」のです。

そのサークルから自由な民間の知恵方面の人は
「帝王切開ですか。ならば原始反射が」とか
「周産期の影響で頭蓋仙骨が」とか指摘して、そこを治し、発達障害が治っていくのです。
だから標準医療()がもたもたしている間に、民間療法が治しちゃうのですね。

小児科学会が子どもへのコロ枠を推奨したことで憤っていたお母さんたちいましたが

小児科学会がコロ枠を推奨するのは既定路線なのです。同ギョーカイの商売に差し支えあることは言わないのが医療ギョーカイなので。大事なことだからもう一度書きますと

・たとえ真実でも
・同ギョーカイの都合の悪いことは民草に知らせない


のが医療従事者たちのやり方です。
だからコロ枠を子どもにも推奨するのは当たり前で、「じゃあ本当に必要なの?」「効果あるの?」「副作用は?」「諸外国ではどうなっているの?」と順々に考えていって自分で結論を出せばいいだけです。いちいち小児科学会をあてにする必要はないのです。

医療者たちは自分たちの言動が同ギョーカイへの思いやり(笑)に縛られているのを知っていますから、だから心ある医療者ほど無理強いはしません。

「私は打ちません」と言えばそれで済みます。「打たないやつはかかっても病院に行くな~」とか言っているのは底辺だけです。

それに行政もよく知っていますから、一度も打たなかった人には二度と接種券を送ってきません。電話一本かかってきません。へんなしがらみに勝手に縛られなければ日本はまだまだ自由の国なのです。

公金チューチュー志望の医療従事者志望の人たちは、いくらでも打ってほしいですが。在庫処理は同業界内でやってもらいたいですからね。

不妊治療は医療ギョーカイにとってドル箱です。そしてイスラエルにとっては命綱。敵が一夫多妻なのですから。イスラエルでは無料みたいですね。

だから不妊治療はこの世から消えないし、どうしても子どもがほしい人たちも消えないのでしょう。日本の場合、一夫多妻の敵に囲まれてはいないけど「墓守」とかへんな縛りが残っており、不妊治療の需要は続くと思われます。

未だに医療はPCR陽性だと強制帝王切開とかやっているみたいですが、今後働き方改革とかも出てきて、おそらく医療側都合の分娩は増えるのかもしれませんね。

それでも発達障害児の増加がそこに由来するとは、医療は死んでも言わないでしょう。

『発達障害治療革命!』の中で、ドクター田中はエピジェネティクスに触れています。親由来と受け取って騒ぐ人がいるかな、と思ったのですが、「親も必死で生きてきた結果だ」と言ってくださいました。

私はそこで「医療も必死でしょうけど、医療の必死な努力の結果生じる障害もありますよ」と思い切ったことを言いました。こよりさんの体験談を話したのですね。お母さんとしてではなく、障害当事者としてのこよりさんの体験談。

そうしたらP162の表が出来上がってきました。こっちの意見も入れてくださったのだなあと思いました。

珍しく頭が柔軟なドクターなのかもしれません(今更)。

というわけで
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続く

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