行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

無念のドロー決着。無敗阻止叶わず、勝ち点2を失う  ブラウブリッツ秋田戦

2017-06-12 20:21:41 | カターレ富山
1-1のドロー。
「こういうことが起こり得るのがサッカー」
理屈ではわかっているつもりですが、それでも・・・心情的には、やはり、やるせないものがあります。
無敗の首位・秋田に勝ち点差を詰めて追いすがっていくには勝利が必須―――その意味をチーム全員が理解し、プレーで体現できていた試合。
5試合連続無失点という難敵に敢然と挑み、ゴールをこじ開けてみせた。そして、度重なるピンチもしのぎ切って勝利を得たかに思われました。
が・・・試合終了間際、無情の同点ゴールによって、勝ち点2ぶんが零れ落ちてしまうことに。
敗戦が最悪の結果であるなら、少なくとも差が広がらなかったことは良しとすべきなのかもしれませんが・・・それでも。
やはり、勝ちたかった。

前節の勝利からの連勝を目指しての試合となった今節ですが、例によって例のごとく、前節とは違った編成で臨むことに。
前節にスタメン復帰となった椎名・北井はそのままながら、衛藤に代えてイッキが第6節以来となるスタメン。左SBに國吉に代わって西室が入りました。
この起用が、見事にあたることに。
前半は主に左サイドを使う展開が続いていましたが、膠着状態からも攻めの意識をしっかり持って、果敢にオーバーラップを仕掛けていた西室。
それが実ったのが前半38分。
右サイドの山形からピッチを大きく横切るサイドチェンジ、それにしっかりと反応した西室が敵陣深くからクロス。それを受けた北井がノールックで自身の後ろ、中央にそらすと、信じて走りこんできていたイッキにつながり、そのままシュート!鮮やかなゴールで今季2得点目を挙げたのでした。
5試合連続無失点中であった秋田からのゴール。あるいはスコアレスドローも覚悟しなければならない試合であったなか、無敗の首位撃破に向けて、チームに勇気をもたらす先制点となったのでした。

もちろん、それで黙っている秋田ではなく。やはり、これまで積み重ねてきた無敗の実績は伊達ではないということか。
「先制点を奪っても0-0のつもりで」とはよく言われますが、実際のところ、まさに0-0かのような拮抗した状況が続くことに。
前山 恭平、久富 賢といった秋田の攻撃の要に脅かされる場面もしばしば。やはり、質というか、プレーにブレが無い。それはとりもなおさず、これまでの実績が力になっているということにほかならないということなのでしょう。
追加点を奪いたかったカターレですが、どうにもこうにも遠く。
抜け出した窪田のシュートがキーパー正面、代のシュートがバー直撃など、惜しい場面がありながらも、どうしても追加点を奪えず。
それでも、なんとかせねば。
交代枠として、石坂、馬渡、そして移籍後初出場となったスンヒョンを投入。試合を締めにかかった・・・のですが。

アディショナルタイム、一瞬のスキを突かれ、カウンターから途中出場の遊馬 将也に決められてしまい、追いつかれてしまうことに。
そのままタイムアップ。勝たねばならなかった試合でしたが・・・どうにもこうにもやりきれないかたちでドローとなってしまったのでした。

その試合終了からさかのぼり―――試合終盤、77分のこと。
カウンターから抜け出される、というところで山形が意図的にファウル、今季初のイエローカードという場面がありました。
わざとファウルして速攻からの失点を食い止める、というのはバスケではよく見られるシチュエーション。ですが、あまりにあからさまにしては一発レッドの可能性もなきにしもあらずで、そうなってしまえば次節出場停止で大ダメージ。個人5ファウルまでのバスケと違い、実質1回しか出来ない奥の手。それでも、やる必要があった。失点の重みがバスケの比ではないだけに。
とはいえ、言うは易く行うは難し、というところをしっかりやり遂げた山形は・・・さすが、百戦錬磨のベテラン、というべきか。
ただ。
後になって思えば、このときにカウンター耐性の低下が露呈、それが結果的に取り返しのつかない失点につながったかと思うと・・・勝負のあや、というものなのでしょうが、なんとも皮肉なものです。
皮肉、と言えば。
カウンターをくらって失点してしまったわけですが、そのシーンをもう少し巻き戻すと。
相手陣内へと攻め込んだ石坂の攻撃が阻止され、それがカウンターに繋がってしまった格好。
そこで、石坂がもう少し冷静にうまく立ち回っていたならば・・・。シュートが無理ならキープ、相手に当ててCK狙いとか。
プロデビュー2戦目の選手に多くを求めすぎるのも酷なのかもしれませんが。いや、だからこそというべきか。
出来たこと、出来なかったことを見直し、この苦いドローを成長の糧としていかねば。

とても無念な結果となってしまいましたが、それでも。
勝つことは叶わなかったものの、だからと言ってこの試合が無価値かというなら、決してそんなわけはないのであって。
87分、平出が危うくPKという、ペナルティーエリアギリギリのところでファウルという場面がありました。
もちろん、直接FKで決められてしまう可能性が多々あった大ピンチ。
正直、やられてしまうならここだ、と思っていました。
重要な場面でミス、テンションが下がってしまったところに追い打ちをかけるかのように決められてしまい、さらにガックリ―――これまでも、何度もあったシチュエーションであっただけに。
けれど、そうはさせなかった。
相手のミスキック?はたしてそうでしょうか?
カターレの選手全員が「決めさせない!」との意思を持っていたが故である―――そう、信じます。

結果からすると、勝ち試合を落としてしまった、首位との差を縮めるチャンスを逃してしまった残念な試合だけれど。
けれども、悲観する試合ではない。それは、確か。
悲観する試合とは、上記のようなシチュエーションで、まんまとやられてガックリ、というそんな試合。
去年の同カードでは、0-1で敗れました。そして、それを引きずって連敗しました。
しかし。
今年は、同じではない。
勝利こそ叶わなかったけれど、負けていないし。悔しくはあっても、悲観すべき内容で勝てなかったのではないし。
ならば、結果を引きずって勝てなくなる必要などないし、あってたまるか!ってなもので。
次に秋田と対戦するのは、シーズンも終盤の第30節。そのときまでには、今節とは逆にカターレが首位となってホームで返り討ちに出来るように。
去年は、あの秋田戦で負けてしまったのが復帰失敗への分水嶺でした。
今年は、今節を「あの悔しい引き分け試合があったからこそ、それをバネに頑張れた」と振り返ることができるように。
闘いは、まだ続きます。
コメント
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