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社会保障と税の一体改革

2013-11-26 05:00:01 | 白書対策
今回の白書対策は、「社会保障と税の一体改革」に関する記載です
(平成25年版厚生労働白書P171~177)。


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社会経済情勢が大きく変化する中で、社会保障制度の充実、安定化は重要な
課題である。現在、政府は、社会保障の充実を図りつつ、全世代を通じて
その安心を支える社会保障制度を構築するため、社会保障の安定財源の確保
と財政健全化の同時達成を目指す社会保障と税の一体改革を進めている。

一体改革の実現に向けて、2012(平成24)年の第180回通常国会及び第181
臨時国会においては、子ども・子育て関連3法、年金制度の改正に関する法律、
税制抜本改革法が成立した。


<一部略>


年金制度の改正に関する法律においては、これにより、基礎年金の国庫
負担割合2分の1を恒久化することによって、その持続可能性を高める
とともに、受給資格期間の短縮(25→10年)、短時間労働者への社会
保険(厚生年金、健康保険)の適用拡大などを行うこととしている。


● 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法
 等の一部を改正する法律(平成24年8月10日成立・22日公布 平成24年
 法律第62号)

「主要項目」
(1)納付した保険料に応じた給付を行い、将来の無年金者の発生を抑える
  という観点から、受給資格期間の短縮を行う。(税制抜本改革の施行時期
  にあわせ、平成27年10月から施行)
(2)基礎年金国庫負担1/2が恒久化される特定年度(平成16年改正法で
  「別に法律で定める年度」と規定)を平成26年度と定める。(税制抜本
  改革の施行時期にあわせ、平成26年4月から施行)
(3)短時間労働者に対する厚生年金・健康保険の適用拡大を行う。(平成28
  年10月から施行)
(4)厚生年金、健康保険等について、次世代育成支援のため、産休期間中の
  保険料免除を行う。(平成26年4月から施行)
(5)遺族基礎年金の父子家庭への支給を行う。(税制抜本改革の施行時期に
  あわせ、平成26年4月から施行)
(6)低所得高齢者・障害者等への福祉的な給付措置を講ずる。高所得者の
  年金額調整、国民年金第1号被保険者に対する産前産後の保険料免除措置
  について検討する。


● 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律
 (平成24年8月10日成立・22日公布 平成24年法律第63号)



● 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律
 (平成24年11月16日成立・26日公布 平成24年法律第99号)

「法律の概要」
(1)基礎年金国庫負担2分の1関係
・ 平成24年度及び25年度について、国庫は、消費税増税により得られる
 収入を償還財源とする年金特例公債(つなぎ国債)により、基礎年金国庫
 負担割合2分の1と36.5%の差額を負担する。
・ 平成24年度及び25年度の国民年金保険料の免除期間について、基礎年金
 国庫負担割合2分の1を前提に年金額を計算する。
 ※国民年金保険料免除期間の年金額は、国庫負担分に連動して設定されている。
 (20年度:3分の1 21年度~23年度:2分の1)

(2)特例水準の解消関係
・ 世代間公平の観点から、老齢基礎年金等の年金額の特例水準(2.5%)について、
 平成25年度から平成27年度までの3年間で解消する。
 ※現在支給されている年金額は、平成11年から13年までの間に、物価が下落した
  にもかかわらず、年金額を特例的に据え置いた影響で、法律が本来想定している
  水準(本来水準)よりも、2.5%高い水準(特例水準)となっている。
 ※解消のスケジュールは、H25.10.▲1.0%、H26.4.▲1.0%、H27.4.▲0.5%

・これまで年金と連動して同じスライド措置が採られてきたひとり親家庭や障害者
 等の手当の特例水準(1.7%)についても、平成25年度から平成27年度までの
 3年間で解消する。
 ※解消のスケジュールは、H25.10.▲0.7%、H26.4.▲0.7%、H27.4.▲0.3%


<一部略>

社会保障の安定財源の確保と財政健全化の同時達成への第一歩として、消費税率
の引上げを始めとする税制抜本改革を行うこととしている。

この中で、消費税率について、国税と地方税併せて、2014(平成26)年4月1日
から8%に、2015(平成27)年10月1日から10%に引き上げる等の改正を行う
こととした。

消費税収(国分)については、1999(平成11)年以降、各年度の政府の予算
総則において、年金、高齢者医療、介護といった「高齢者3経費」に充てる
こととされてきたが、今回の改革においては、子育てや現役世代の医療を加えた
「社会保障4経費」に充てることが消費税法に明記されている。

こうした考え方に従い、消費税5%引き上げの財源については、社会保障の
充実に1%分(2.7兆円程度)が、社会保障の安定化に4%分(10.8兆円程度)
が用いられることになっている。

こうした取組みにより、社会保障の安定財源の確保と財政健全化の同時達成を
目指すこととしている。


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昨年、今年と、「年金制度」に関する改正法が、いくつも公布されています。

で、それらすべてが平成26年度試験の対象となるわけではなく、
一部は、対象となりません。

ただ、対象となるものが、かなりあり・・・
それらの多くが出題される可能性があります。

たとえば、
厚生年金と健康保険等では、産前産後休業期間中の保険料免除の規定が設け
られました。
国民年金の遺族基礎年金については、支給対象となる遺族に「夫」を含めました。
この辺は、かなりの確率で出題されるのではないでしょうか。

また、物価スライド特例措置の解消、
段階的に解消していくということは、押さえておかなければならないところです。
段階的に解消していく際の年金額は置いておいて、できれば、「率」、これを
押さえておきたいところです。
かなり細かいところですが、
過去の出題実績を考えると、狙われる可能性があります。

白書では記載されていない改正も、かなりありますから、
それらもちゃんと確認をしておきましょう。



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