スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京シンデレラマイル&ライプニッツの形而上学

2014-12-30 19:02:59 | 地方競馬
 実績上位馬に上昇馬,さらに3歳馬も入り混じって激戦が予想された第8回東京シンデレラマイル
 逃げたのはケンブリッジナイスでマークしたのがノットオーソリティ。少し開いた3番手にアスカリーブル。その後ろはかなりの差がつき,メモリアルイヤー,サブノハゴロモ,クライリング,レッドクラウディア,マルカンパンサーと続き,以下も集団。前半の800mは49秒1でハイペース。
 2番手と3番手以降の差がなかなか詰まらず,3コーナーを過ぎてからノットオーソリティがケンブリッジナイスを交わし,直線の入口では先頭。この時点でセーフティリードといえる状態で,結果的に5馬身の差をつけて圧勝。2着争いは5頭で激戦。序盤の貯金を生かしたケンブリッジナイスが粘り込み,5頭の真中のレッドクラウディアがアタマ差で3着。レッドクラウディアの外のマルカンパンサーがアタマ差の4着,レッドクラウディアの内のアスカリーブルがクビ差の5着で大外のカイカヨソウがアタマ差で6着。
 優勝したノットオーソリティロジータ記念から連勝で南関東重賞は3勝目。3歳馬ですが,能力を出しきれれば力量的には上位の評価も可能でした。今日はスムーズなレースで力を十全に発揮。そうなるとこれくらいの差がつくということなのでしょう。外目の枠もこの馬にとっては好条件であったと思います。揉まれるレースになった場合の不安はまだ残りますが,能力全開なら重賞でも通用しそうです。叔父に2006年のジャパンダートダービーを勝ったフレンドシップ
 騎乗した大井の御神本訓史騎手はロジータ記念以来の南関東重賞制覇。東京シンデレラマイルは初勝利。管理している船橋の川島正一調教師も東京シンデレラマイル初勝利。

 第一部公理二に訴えれば,属性が実体の本性を構成するものであるということに依拠せずとも,属性がそれ自身によって考えられなければならないことが帰結します。そしてこのために,同一の属性によって本性を構成される複数の実体が存在することが不可能であるということに,スピノザの形而上学ではなっています。したがって,ライプニッツによる疑問の意図が,同一の属性によって本性を構成される複数の実体,共通点を有する複数の実体が存在し得るという点にあったのだとすれば,ライプニッツはこの点をターゲットにしなければならなかったことになります。つまり属性はそれ自身によって考えられてはならないという事情がライプニッツにはあったのです。他面からいえば,属性がほかのものによって概念され得るような形而上学を創作する必要がライプニッツにはあったのだといえます。ライプニッツの疑問における属性の区別が,スピノザの形而上学の枠内ではレトリックでしかないこと,いい換えれば実在的区別ではなく様態的区別となっていることは,ライプニッツの形而上学がそのようなものでなければならなかったということの証明であるともいえるのではないでしょうか。
 しかし,ここでひとつの疑問が生じるかもしれません。属性がそれ自身によって概念されなければならないということは,スピノザは第一部定理一〇で述べているのです。ならばライプニッツは,第一部定理五よりも,第一部定理一〇に対して何らかの疑問を投げかけるべきではなかったのではないでしょうか。
 でも,ライプニッツの形而上学からすれば,それでは不十分なことは明白です。なぜなら,たとえ属性がそれ自身によって考えられ得ないのだとしても,実体がそれ自身によって考えられてしまうのであれば,ある共通点を有するような複数の実体が存在し得なくなってしまうということが,属性の場合と同じ論証から導かれてしまうからです。すなわち,実体がそれ自身によって考えられるなら,ある実体と別の実体は,実在的に区別されなければなりません。そしてこの要件を満たすためには,各々の実体には共通点があってはならなくなるからです。
コメント
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