スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

日本選手権競輪&神としての個物

2008-03-23 19:26:59 | 競輪
 日本選手権競輪決勝。優勝賞金は副賞を含めると6600万円です。
 前受けは山崎選手。4番手に小嶋選手が入り,8番手から平原選手で周回。平原選手から上昇し,残り2周のバックで先頭に出ましたが,ここでスピードを落としたので,誘導との車間がかなり離れました。打鐘で切り替えていた小嶋選手が平原選手を叩いて中部が前に。ここを山崎選手が巻き返しに出て,発進した小嶋選手と先行争いの形になりましたが,山崎選手がかましきってこのラインでの先行。平原選手も早めに捲って出たので小嶋選手は内に詰まって中部は共倒れ。平原選手の捲りも番手で一杯となり,山崎選手ラインでの争いに。番手から出た渡辺選手が優勝。中を割った合志選手が2着で,逃げた山崎選手が3着でした。
 優勝した静岡の渡辺晴智選手は前回の名古屋記念から連続優勝。ビッグは2001年のふるさとダービー函館を伏見選手と同着で制して以来の3勝目になりますが,GⅠは初優勝。自身が好調なのも確かですが,レースも絶好の展開になりましたし,ここ最近は流れも味方につけているという感じがします。
 小嶋選手をかまして平原選手の捲りも封じ,ラインでの上位独占をもたらしましたので,山崎選手がかなり強いレースをしたとはいえると思います。

 無限と有限との関係で考えた場合には,個物は神であるという命題が何らかの意味で真の命題でなければなりません。そしてこれをスピノザの哲学において真の命題であると規定するのが,第一部定理二五系の意味であるといえます。現実的に存在するある個物は,その個物に変状した限りでの神であるということは,確かに個物は神であるという命題が真の命題であるということを,少なくとも一定の意味で満たしていると考えられるからです。
 同時にこのことは,たとえば第一部定理二八で,現実的に存在するある個物の原因は,その個物とは別の個物であるといわれていることと,第一部定理一五の意味において,神は個物の遠隔原因ではなく最近原因であるということが含まれているということとの間に,やはり少なくとも一定の整合性を満たしているといえると思います。現実的に存在するある個物の原因となる別の個物は,確かに個物ではあるのですが,同時にそれは,その個物に変状した限りでの神のある属性にほかならないからです。そして第二部定理九は,この第一部定理二八と第二部定理五を組み合わせて生じてくる定理なのですから,やはり第一部定理一五の意味との間で,しっかりと整合性は保たれていると考えることができます。
 よって第二部定理五は,このように考える限り,単に思惟の属性の無限様態の場合にのみ妥当するのではなく,有限様態すなわち個物の場合にも,同様に妥当する定理であると結論してよいだろうと思います。

 明日はちょっとしたお知らせがありますので,この考察は1日だけお休みします。ご了承ください。
コメント
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