目黒重夫昨日・今日・明日

周囲の出来事を思いつくまま

青年劇場「老いらくの恋」

2023-05-31 08:46:32 | 芝居・映画
久々の芝居
青年劇場とは思えないドキドキ感を覚えるタイトル。しかしその淡い期待は間もなく裏切られる。
主人公の農夫・也(のぶや)80歳が、夢中になってい〝る恋人〟は手塩にかけたシャインマスカットだった。
 
青年劇場はこの30年来、「遺産らぷそでぃ」「菜の花らぷそでぃ」など、日本農業の問題をテーマに芝居を作ってきた。脚本はいずれも高橋正圀で今回はシリーズ5作目ということだ。高橋脚本はテーマこそ重いが人情喜劇で肩に力が入ることはない。まぁ、寅さんを観るような気分だ。
 
舞台は也夫婦宅から始まる。いきなり「日本の食料自給率は何%だと思う、38%だよ。」也の家に下宿し就農を目指している東京出身の奈緒への講義だ。

地元青年たちのリーダー格は、農業の大規模化と「稼ぐ農業」の波が押し寄せる中、農業を成長産業にしようと奮闘している。「東南アジアなどの富裕層を相手に高級食材を提供すれば、若者たちの未来に希望が持てる」と主張する。これに対し也は「世界の食糧生産額の8割は家族農業」と諭す。

長年連れ添った妻に「ありがとう」が言えない也と親友・善吉。思い切って言葉を発するも「男は何もわかっていない」とかわす妻。身につまされる話が続く。
 
也役の葛西和雄、善吉役の吉村直、いずれも芸達者で舞台を盛り上げる。終盤かつて2人が演じた農民芝居「金色夜叉」寛一、お宮は出色ものである。
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多摩研総会

2023-05-28 08:30:03 | まちづくり研究所
財政分析講座を軌道に
昨日多摩研の総会があった。創立が1971年というから半世紀を超えている。当時は革新自治体の高揚期で職員の会員が多かったと聞いている。

現在は議員と市民が中心で、会員拡大に苦労が続いている。今年度は自治体職員向け講座や交流の企画などで、原点に返った取り組みを始める。

私が主に担当するのは財政分析講座。長年講師として活躍してきた大和田一紘さんの手法を基礎に、若手の研究者2人が中心を担う。

議員を対象に今年度2回、対面方式を予定している。またオンラインで市民向け講座も検討している。対象者は全国区になるが、多摩地域、とりわけ府中からの参加を進めたい。
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市議選が終わって

2023-05-03 08:42:33 | 日記
心境は複雑なまま
市議選が終わって1週間以上が経った。世は連休で浮かれているようだ。選挙結果は府中全体としては前回に続き2連敗、またもや現職ベテランを落としてしまった。

維新や参政、れいわといった新興勢力が議席を獲得した。新人や若手議員が票を伸ばし、既成政党や中堅・ベテラン議員が苦戦したのも特徴だ。有権者は何かしらの変化を求めているのだろうか。

選挙に関わるようになって50年以上になる。いろんな選挙を経験してきたが、その経験が通用しなくなったことを痛感している。

市議選は有権者との接点が近いだけに、結びつきや「人柄」などが重視される。現職はもちろん、新人でも日常活動や誠実さが問われる、と思ってきた。

しかし今回の選挙結果は、そんなことはあまり重要視されていないように思える。私の考える「選挙」は過去のことになろうとしているのだ。
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