乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

仁川空港磁気浮上鉄道で夕陽見物

2019-10-20 | 韓国
 先日仁川空港に行って中途半端に時間があったので仁川空港第1ターミナルと竜遊を結ぶ磁気浮上鉄道に乗ってみることにしました。2016年に開業してからだいぶ経ちましたが新交通システムっぽい乗り物にはあまり興味がなく乗らずにいたのでちょうどいい機会というわけです。まず空港鉄道の仁川国際空港1ターミナル駅改札口近くにあるトラベルストアで荷物を預け手ぶらになってから磁気浮上鉄道の乗り場に向かいました。


 この磁気浮上鉄道はありがたいことに無料なので自動改札機は設けられているもの素通りです。そういえば釜山金海軽電鉄も開業直後の無料期間に乗ったので韓国で空港の新交通系に無料乗車するのはこれで2度目になります。ダイヤは仁川空港発が初電7:30・終電20:45、竜遊発初電が7:31・終電20:01の15分間隔とそこそこの乗りやすさです。


 磁気浮上鉄道というとなんとなく速そうな感じですがあまりスピードがのらずとろとろと進んで行きます。ホテルの脇を通るときにプライバシー保護のため窓ガラスが曇るのはちょっと残念ですが仕方がありません。


 なかなか面白い配置の腰掛けから時々曇る車窓をながめつつ仁川空港から15分ほどで竜遊に着きました。


 竜遊駅のそばには海鮮を出す食堂がたくさん並んでいます。看板を見ると刺身や焼き魚、海鮮カルグクス、アサリカルグクス、カキめしにアグチムなどなど美味しそうなメニューが目白押しで実に魅力的ですが今回はスケジュールの都合でここで食事できず残念ですが素通りしました。


 食堂を抜けるとすぐ近くに砂浜の海岸が広がっています。


 海岸をしばらく歩いて行くとビーチハウスというわかりやすい名前のカフェがあったのでここで休むことにしました。店内は広く喫茶だけでなく食事もでき長居しやすい雰囲気です。


 飲み物のコースターがハートなのは揃えているのかわかりませんがお店の外にはでっかいハートがくっついたお立ち台があります。この辺りは夕陽がきれいで日が落ちると遠浅の海岸というか干潟がいい色合いになりました。そういえば以前やはり韓国の順天で干潟の夕暮れを見物しに行きましたが、どうも干潟を見ると色気より食い気で魚介類がたくさんとれそうウマそうという発想が出て来てしまいます。


 という具合に目にもお腹にもうれしいところに仁川空港からすぐ行けるとはなんともありがたいものです。これまで飛行機で仁川空港に着くとすぐどこかに出たくなり飛行機に乗るときもなるべくギリギリまでどこかにいてから空港に着きたいと思っていましたが今後は竜遊に寄るのもいいなと新たな選択肢がつけ加わりました。
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盈徳のズワイガニ元祖村

2019-04-04 | 韓国
 先日ちょっとだけ韓国に行こうと具体的な行先を決めないまま大邱までの航空券を予約しました。大邱からどこに行こうかと考えて思い浮かんだのが東海岸沿いの盈徳です。昨年開業した浦項~盈徳の東海線にまだ乗っていなかったので一度乗っておくことにしました。
 盈徳と行先を決めて大邱空港に着き、市内バスで東大邱駅まで10分ほど、さらにKTXに乗って浦項まで30分ちょっととあっという間に初乗りする区間に到着です。浦項で乗った盈徳行きはRDC気動車のムグンファ号でトンネルが多く線形が良い新線区間を快調に飛ばすこと34分で盈徳に着きました。(乗り鉄の話はこちらをご覧下さい。)


 さて盈徳といえばズワイガニが有名です。ちょうど漁期でもありせっかくなので食べて行くことにしました。ただ盈徳の中心街や盈徳駅は内陸にあるのでズワイガニ店が多い海沿いにはバスに乗って行かねばなりません。と言っても盈徳駅はまだ新しい駅ながら盈徳郡の農漁村バス(路線バス)が駅前に乗り入れているので乗り換えは容易です。海沿いを走る丑山行きのバスに乗りこみ最前列の座席にかぶりついていると満開の桜がキレイに見られますが「花より団子」というか韓国式だと「金剛山も食後の景色」というか、カニが気になっているとキレイとは思ってもそこまでしみじみ感じていられません。


 盈徳から五十川沿いを下って河口の町江口に出ました。ここは盈徳で最もズワイガニの店が多く集まっているところで橋にくっついたカニが目立っていますが今回はもう少し先まで行きます。江口では盈徳駅のひとつ浦項寄りにあたる江口駅前に寄ったりまたカニの橋を渡ったりと行ったり来たりのなかなか複雑なルートです。


 複雑なルートが終わって海岸沿いをずっと北上するようになります。盈徳駅から50分ほどの景汀2里停留所で降りました。盈徳郡のバス停の待合所はここのみならずカニの形です。バス通りから少し下るとこじんまりとした集落と漁港が広がっていてぽつぽつとカニの店がありました。


 この集落は車踰マウルといいズワイガニ元祖村(テゲ元祖マウル)を名乗っています。その由来が書かれた碑が立っていたので見ると役人が1345年にズワイガニの産地のここを巡視したという故事が書かれていました。そういうところならそこでカニを食べてみようと思って来たわけです。


 歩いているとカニの殻がたくさん捨てられていたりするのでいよいよ食べねばという気分になるのですが開けている店があまり見られません。通りがかりの人に聞いてみたところ船を持っていてカニ漁をしているうちが直接売ったり蒸して食べさせるところが多くそういうところで食べるにはなるべく事前に予約した方がいいのだそうです。


 ここも今日は休みかなという雰囲気ながら声を掛けたら大丈夫という食堂がありました。予算は4~50000ウォンくらいと言ったらこれくらいが1匹40000ウォンというカニが水槽から取り出されたものの相場がよくわからないのでお任せして席で待つばかりです。


 しばらくして蒸し上がったカニが出てきました。おかずは茹でたワカメや山菜がつくくらいなのでカニに集中することになります。カニは大変おいしくその分殻をハサミで切りながら食べるのがもどかしくもありシメのカニミソチャーハンまで来たらなんだかホッとしました。


 これまで盈徳にはバスに乗るため何度か寄ったことはあったものの毎回カニの時期ではなく食べることができずにいたのですが、今回ようやく食べることができ東海線浦項~東海の初乗りも済ませられまずは満足です。
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80年伝統のテジクッパ

2018-07-08 | 韓国
(前回のつづきです。)
 釜山の影島にいくつか気になっているところがあったので行ってみることにしました。
 韓国本土(?)から影島に行く82番市内バスに乗ろうとしたところ行先表示に「田浦和信アパート→青鶴洞」と日本語が出ています。韓国のバスに日本語の案内が出ることがいつの間にか増えそこまで珍しくなくなってきているのですが、漢字のみならず片仮名も入っている地名だとより日本語らしく見えるからかまだちょっと面白く感じるものです。影島大橋を渡り影島内をしばらく走った瀛仙ウィ交差路停留所で降ります。


 この近くに南港初等学校が目的地です。影島は文在寅大統領の出身地で子供の頃この学校に通っていたそうなのでヤジウマというわけですが、立派ではあるもののただの小学校で敢えて見物するようなところでもない感じでした。ともあれとりあえず満足はしたので南港初等学校という名前のマウルバスの停留所があるのでここで影島5番バスに乗って先に向かいます。


 影島病院停留所(市内バスの影島郵便局停留所付近)で降りると近くに次の目的地「ソムンナンテジクッパ」というテジクッパの店があります。看板には「3代75年伝統」とあったものの創業は1938年だそうですからもう80年になる老舗です。あまり豚骨っぽい匂いがせず胡椒が効いているのでちょっとコムタンに似たような感じもし上品にまとまった味ながら特徴が感じられるテジクッパでした。


 影島での用が済んだら影島郵便局で30番バスに乗り韓国本土に戻ります。


 南浦洞に出てフェグクスの老舗ハルメチプに行きました。看板メニューのフェグクス(エイの刺身と生野菜が載った麺に辛いタレを掛けて食べるモノ)を食べていたら壁に1951年影島の南港洞で開業と書いてあり、影島に行ったあとだったのでなんだか感心したりです。


 と楽しくというか美味しく過ごしているとあっという間に帰る飛行機の時間になってしまいました。金海空港でなぜか時々飲みたくなるバナナ牛乳を飲んでエアプサンに乗ったら機内食はトッカルビ入りのチャーハンです。光州海南で都合3回食べてからあまり経っていなかったもののまだトッカルビ食べたい欲が残っていたので軽食のおまけみたいなものとは言えうれしくなりました。
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映画「タクシー運転手」の技士食堂

2018-07-07 | 韓国
(前回のつづきです。)
 順天からムグンファ号で着いた釜山で社稷洞バス停に行きました。地下鉄3号線の社稷駅から少し東に離れた鶴城旅客の車庫があるところでときおり市内バスが出入りするのが見られます。社名がハングルではなく漢字なのでちょっと面白く感じました。


 めあては車庫ではなく斜向かいにあるチルペクジャン技士食堂です。この食堂は映画「タクシー運転手」の撮影地でその旨の掲示がありました。

 劇中ではソウルのサムゴリ技士食堂という設定ですが現実の撮影地はこの通り釜山ですからだいぶ離れています。なのでソン・ガンホ演じる主人公が城東カー工業社(劇中ではソウルの設定で撮影地は全羅南道順天市)で弁当を食べていたあとこの食堂へ行く、という映画のストーリーのように現実の撮影地で移動しようとすると順天から釜山への移動になってしまうわけです。
 店に入ると「ソンガンホが食べたコチュジャンプルコギ」というメニューがありこれは頼まないわけにいきません。

 コチュジャンの赤さは鮮やかでもそこまで辛くない味付け豚肉を自分で焼いて食べおかずとご飯もしっかりで7000wといううれしい内容でした。他にはプルコギやサムギョプサルといった焼き物やカルビタンやクッパ、トンカツといった食事っぽいものが揃いどれも7000w以下とお財布にやさしい価格です。お腹いっぱいになって貼られていたソンガンホのサイン入りポスターを見たらなんだかうれしくなりました。


(こちらに続きます。)
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映画「タクシー運転手」の修理工場

2018-07-06 | 韓国
(前回のつづきです。)
 アゲマキガイ定食を食べた筏橋から全羅南道・光州の名物的なバス、錦湖高速の市外バスに乗り順天綜合バスターミナルに出ました。


 ここでの目当ては映画「タクシー運転手」絡みです。劇中には順天のバスターミナルのシーンが出てきますが、撮影には古びた外観の慶尚北道星州のバスターミナルが順天のターミナルとして使われています。ではなぜ順天に来たかというと別のシーンの撮影地があるからです。
 ターミナル近くの江南路を北上し城東橋を渡った先の信号で右折する角にこの先が撮影地という案内が出ていました。ターミナルから800mくらいとそう遠くないところです。

 右折するとすぐに撮影地の記念パネルが置かれ劇中に登場する自動車修理工場「城東カー工業社」がありました。この名前は劇中と同じ、つまり実名で出演(?)したので看板も映画で見たままですが劇中では順天ではなくソウルの工場ということになっています。ソン・ガンホ演じる主人公が弁当を食べるシーンの小部屋を見せていただいたところ物置として使われている場所で実際には弁当を食べるスペースはなかったり頭の中で劇中を思い出して重ねて行くのは面白いものです。


 という具合に順天のソウル(?)を見たあとは順天駅に出て慶全線経由釜田行きのムグンファ号に乗りました。慶全線というと非電化単線の曲線だらけで遅いイメージでしたが今や順天以東はずっと新線に付け替えられディーゼル機関車牽引の鈍行みたいな客車列車ながら時速140キロ出し日本のほとんどの在来線特急より速く走るので何だか妙な気分です。ときおり旧線が見えるとあそこをのんびり走っていたんだなあと懐かしくなりました。


(こちらに続きます。)
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