乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

片開き4扉

2012-02-16 | 鉄道・バスの雑談
 どういうわけか片開き扉の通勤電車が好きです。大きい窓で明るい感じがするし扉の動きがダイナミックだし、ってまあ改めて考えてみるとそれほど大した理由があるわけではないのですが。
 例えば、昨年末京王井の頭線3000系(両開き3扉)が引退したと聞いてもそれほどは残念に思いませんでした。(画像は上毛電気鉄道)


 同じ3000系でも初期車(片開き3扉)が引退した時はしみじみ残念に思ったものです。(画像は北陸鉄道)


 両開き車も裾を絞った曲線のやわらかさなどなかなか悪くないのでこれで片開きだったらよかったのになあと嘆息してみたりもしました。京王と言えば5000系は裾絞りの片開きでしたし。(画像は高松琴平電気鉄道)


 とまあ我ながらしょうもない違いを気にすると思いますが、好みなんてのはリクツじゃありません。
 この片開きの楽しさが際立ってくるのが4扉車です。ズラっと並んだ大きな引き戸がいっぺんに開けたてされる瞬間の壮観なこと、乗りに行くとうれしくてついじっと見てしまいます。傍から見たら危ない人でしょうけれども。この片開き4扉と言えばやっぱり「ダルマ」こと京急800形になります。やや短めの車体なので扉の多さが際立つところに京急の片開きならではの素早い動きが加わって片開きの快感の頂点にある感じです。

 800形登場(1978年)の前年、1977年まで京急に勤めていた故日野原保副社長が片開き扉を好んだため京急は他社より遅くまで片開き扉を採用していたのだとかいいますが(その後1982年に出た2000形からは両開き)とすると片開き扉好きにとって神様みたいな存在ということになるのかもしれません。その800形も昨年から廃車が始まってしまいました。昨年と言えば日野原氏についてときどき著書や講演などで触れられていた京急ファンのロンちゃん・ロングおじさんこと吉村光夫氏が亡くなりましたし寂しい限りです。
 そういえば京急の片開き4扉電車には700形というのもありました。こっちは出足が遅く見た目ももっさりしていて3扉の1000形などと比べるとそこまで好きになれませんでしたけれども。扉が多いので地方私鉄向きではないと思っていたら琴電に結構な数移ったので当分は安泰でしょうか。


 さて片開き4扉界(?)の東側代表が京急800形だとすると西は南海の6000系(ステンレス車)と7000系ということになります。扉を開けたとき扉が全部戸袋の中に収まらず引き残しがある点にちょっと迫力がないというか物足りなさもあるのですが。その辺りはまったり感というか肯定的に考えることにします。


 車内をステンレス剥き出しにしておかない辺りは気が利いていますね。


 最後に貼る片開き4扉電車はロンドン地下鉄のD78形です。第四軌条式という見慣れない雰囲気ながら片開き扉が並ぶスタイルのおかげで親しみが持てます。

 横に長い1枚の戸袋窓に片開き扉が2枚入るというちょっと面白いつくりです。


 扉の動きはのんびりした感じで、閉まると釣り掛け音を響かせて動き出します。私は地下鉄というと外が見えないので敬遠しがちなのですがこんな車両だと楽しく乗れました。
コメント
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