最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

産総研・東工大 実社会ビッグデータ活用 オープンイノベーションラボラトリ

2017年12月02日 00時09分34秒 | Weblog
産総研・東工大 実社会ビッグデータ活用 オープンイノベーションラボラトリ

「産総研・東工大 実社会ビッグデータ活用 オープンイノベーションラボラトリ」(AIST- Tokyo Tech Real World Big-Data Computation Open Innovation Laboratory; RWBC-OIL)は、産総研と東工大が有する計算プラットフォーム構築技術とビッグデータ処理技術を融合します。さまざまな分野に適用できるビッグデータの処理・解析技術を提供するオープンプラットフォームを構築することで、新たな価値を創造するための研究開発を行います。またRWBC-OILでは民間企業と密接に連携し共同研究や技術移転を進めることで、得られた成果の速やかな産業化と社会実装を目指します。

研究テーマ
研究課題1: ビッグデータ処理オープンプラットフォームの確立

大規模スーパーコンピューター技術を最大限活用したビッグデータ処理プラットフォームを研究開発します。DNAの塩基配列を読みとるゲノムシーケンサーからのデータやソーシャルネットワークにおける関係を示す大規模グラフデータの処理、画像認識といったこれまでのスーパーコンピューターではあまり適用されないタイプのデータに対して、大規模データ処理技術を適用し、世界最高性能のAIプラットフォームとして開発中のAI橋渡しクラウド(ABCI)や世界トップクラスの大規模スーパーコンピューターTSUBAME 3.0/2.5上に実装する研究を行い、さまざまなアプリケーションへの適用を可能とするオープンなプラットフォームを構築します。さらに、このプラットフォームの運用を通して、ビッグデータを活用するためのエコシステムとオープンプラットフォームのあり方について検討し、データセンター事業者などへの技術移転を通した産業応用を目指します。

研究課題2: ビッグデータを活用するデータ処理技術の開発

社会に埋め込まれるさまざまな高精度センサー(ドライブレコーダー、監視カメラ、航空機・人工衛星)を通じて得られる、異種・大量データに対して、深層学習処理基盤を用いた解析を行い、省人化や新たな社会サービス創出につなげます。

また、確率モデリング技術と大規模エージェントシミュレーション技術を融合し、例えば工業分野における組み立て作業工程の最適化や大規模構造物の診断、政策分野における地域振興のための意思決定支援、サービス分野における高齢者の健康推移・将来予測などの適用を目指します。

さらに、データを特徴づける要素が多いもののデータ量が十分でないヘルスケア・ゲノム解析・IT創薬などの分野におけるデータを対象に、独自のアルゴリズムを実装し自動的に実行する汎用ツール・ライブラリを開発します。ABCIとTSUBAME 3.0上で効率的に並列計算処理を行うことができるシステムとして実装し、大規模な実データでの評価を行います。



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