つむじ風

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アベノマスク

2020年06月19日 08時57分16秒 | 新型CORONA Virus対策

 05/25、我が家にもアベノマスクが届いた。現時点で配布できたのは国民の二割ほどだという。勤め先では素早く50枚入り一箱を所属社員に配布して既に久しい。緊急事態も解除しようかという時に何を今更の感は否めない。

 差し当たり、日本政府の「具体的な対策」の結果が目の前にある訳だが、個人として何だか寂しいし、悲しい。「迅速に決断し、切れ目なく、スピード感を持って、・・・」等々の勇ましい言葉が虚しく響く。

 職場では時短が行われ、給料は減額、勿論時間があっても何処にも出掛けられない。何等政府や自治体の支援、援助、サポートといったものが感じられないまま、ただ悶々と自粛する日々であった。
一ヵ月や二か月、給料が半減したからといって干上がることもないが、タイミングが悪いというか、間が悪いというか、中には苦境に陥る人も少なくない。そんな人々の目に今回の「アベノマスク」はどんな風に見えただろう。寂しく、悲しみを通り越し、怒りさえ覚えたのではないだろうか。

 発注先の問題、品質不良の問題、検品の問題、費用の問題。マスク2枚を配るのにこの有様なのだから、万事推して知るべしである。この「具体的な対策」がどのような過程を経て実行されたのか、今更聞きたくも無いが、事有る毎に「専門家を集めて検討」しているのに、それらしい見識も無く、また政治的英断も見当たらない。恐らく危機意識の欠如から、何の対策も思いつかなかったに違いない。更にこの後に及んで、憲法改正だの定年延長だのをゴリ押しするのは、余程他に課題が見出せなかったからではないか、と思われる。これが日本の「国会議員713人」の実体なのか。世に「給料泥棒」なる言葉があるけれども、烏合の衆と化した代議士は何と言えばいいのだろう。「三密」を避けるため、自粛していたとでも言うのだろうか。

 と、まあ言うのは簡単なのだが、ここで課題を二つ上げようと思う。

一つは、(これがキャンペーンであるとするならば)全国民に知らしめる手段として、今回の方法は最善の方法だったのか。4月1日に「マスクの配布」の方針を固め、同7日に閣議決定。実行開始に至る。その後2か月を経過しても、「マスクの配布」が出来たのは全国民の2~3割ほどらしい。実効性どころかキャンペーンとしての効果も全く消失している。この結果を踏まえ、全国民に知らしめる手段として、どうすれば良かったのか、何故こんなことになってしまったのか是非検討(反省)してもらいたい。再び事が起きた時の為にも「2週間以内に実行可能な」確固たる方法を確立すべきである。「出来ない」ではなく「出来る」策を考えよ。

 もう一つは、費用の問題。厚生労働省が旗振りすれば、安くキッチリ出来るとでも思ったのだろうか。民間と競争して、価格と納期で勝てるとでも思っているのだろうか。それとも配下の関連企業に「美味しい話」をしたかったのだろうか。発注先も渋ってなかなか公表しない。すこぶる透明性の悪い話しだと思う。どうも納得し難い透明感のない話は「森友学園/2017年」「加計学園/2017年」「桜を見る会/2019年」「検事長人事問題/2020年」「河井夫妻の選挙違反/2020年」等々、連綿と続く。その志の低さ、想像力の欠如、倫理観の希薄さ、時代錯誤も甚だしい。執行責任の欠如、議事録や記録の不在、会計基準の曖昧さ、どれを取っても今時とは思えない。何か勘違いをしているのではなかろうか。もしかしたら、政治屋の世界は実は世の中から取り残された「最もゆるい」組織なのかもしれない。「マスクの配布」が完了した時点で(いつ終わるとも知れたものではないが)、キッチリ総括してもらいたいと思う。それが出来ないのであれば、もはや「不要不急」の内閣、与野党全て退陣していただき、刷新するより他あるまい。


 



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