角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

わが家が一番。

2009年12月16日 | 地域の話


今日の草履は、新潟県新潟市にお住まいの男性からの、ネットによるオーダー草履です。
「緑系おまかせ」のご注文でしたから、先日到着したばかりの新柄でお作りしました。魚の画をはじめとする和柄が、楽しくも綺麗な草履になったと思います。
明日の「今日の草履」では、おそらく奥様用でしょう、「赤系おまかせ」をご紹介します。

こちらのお客様との出逢いは、今年のお祭りでした。ちょうどご自宅を新築かリフォームされるご予定があり、このたび竣工と共に角館草履のご注文というわけです。メール返信にも記したのですが、『よくぞ思い出してくださいましたっ』は本心ですよ。
なんと言ったって「わが家が一番」、まして新しい家となれば喜びもひとしおですよね。

草履職人の家は築20年になります。ローンはまだ5年もあるのに、仮に売るとしたとき査定は限りなくゼロに近いそうですね。確かにあちこち傷んでますよ。
家と言えば「ホームページ」、角館草履のホームページは本日から5年目に入りました。おかげさまでネットによるご注文は堅調に推移していて、こちらのほうは年を経るごとに価値が上がるようにしたいものです。

昨日のこと、娘たちが買い物をしたいと言うので、家族で大仙市大曲にある大型ショッピングセンターを訪れました。三人娘の帰宅を待ってでしたから、到着は午後7時に近かったです。晩飯をどうするか、買い物の終わり時間を見て決めることにしました。

時間が遅いせいもあってか、店内の様子は閑散としています。お店が大きいほど直に伝わりますね。まずは買い物を済ませ、一応レストラン街を歩いてみました。するとむしろこっちのほうが閑散としているんです。時刻はまさに夕食タイムというのに、中にはひとりのお客さんさえいない飲食店もありました。

昨日から本格的な降雪になっている当地、そんな事情も客足を落としているのでしょうが、やはり私が思うのは「懐具合」なんですね。わが家の買い物にしたって、出来るだけ安価なものを探してしまいます。「安物買いの銭失い」はこれまでの人生で充分知っていても、年末年始の費用や冬場の収入を想えば気前良くは参りません。
世の中を見回しても、冬のボーナスが出たらめっけもの、それ以前に職を求めている人が多数います。

結局わが家の晩飯は、食品売り場からすぐ食べられる惣菜を買うことにしました。時間が遅いとこの手の品は値段が下がっていますしね。
倹約も目的のひとつですが、やっぱりご飯を食べる場所は「わが家が一番」でしょう。

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「取り柄」の活用。

2009年12月14日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺基調の花柄プリントをベースに、合わせはエンジです。
紺地にエンジは角館草履の定番的配色、「和」が際立った美しい草履になりました。花柄と一口に言っても、「日本の花」には情緒を感じますね。そんな平生地はこちらです。




『あの草履屋さんのしゃべりだば、お客さんだぢさウケるべ!?』。
一昨日西宮家米蔵に立ち寄った際、こう言っていたお客様がいたとスタッフのひとりに教えられました。特段「ウケ」を狙って話しているつもりはないですし、話がウケるより草履がウケてもらわないと困ります。
とは言いながら、好きなしゃべりが神様から授かった「取り柄」だとすれば、それはそれで活用しなければ申し訳ないとも思うわけです。

子ども時代からよく喋る子と言われてましたが、磨きがかかったとすれば15年間のサラリーマン生活でしょう。取り扱い商品を売り込むのに無口では、それこそお話になりません。来る日も来る日も相手を替えながら同じ話しを喋り続ける、これが仕事であり飯のタネだったわけです。

ときに失敗するのは、余計なことまで喋ってしまうことですね。それと相手に喋りで負けたくない変なプライドでしょうか。「理論武装」と言えば少々大げさなんですが、確かにそんなことがこれまでいくつもあった気がします。

11月の末だったと思います。おじさまだけ十数人の団体さんがお越しでした。男性のみの場合はほぼお酒が入っていますし、旅はどうしても気分が開放されがちです。すると草履を編んでいるような一風変わった人間を見つけると、おそらくイジりたくなるんでしょうね。ひとりのおじさまがちょっと大げさなくらい驚いて見せ、『へぇ~、この草履4500円もするんだっ!?』。

値段に対するこうしたご感想は、これまでも何度か経験しています。その都度使用している材料やら一日の生産数などをお話しすると、実演を観てだいたいの方は納得してくださいます。ただお酒が入ったおじさまの場合は、こちらの経験が乏しかったんですね。さてどう応じようか考えながらも、まずはこれまで同様のご説明をしました。

最後に『こういう仕事って、なかなか飯が食えないんですよねぇ』と言うと、『ふ~ん、そうなんだぁ。草履で飯が食えないんなら、どうやって食べてるの?』。やっぱりこれまで通りはいかないようです。
しかしそこは相手がお客様、少なくとも気分を害さずお帰りいただくが責務です。とは思いながら、このまま当たり前の説明を続けてもまた別の言葉が返ってくるでしょう。そこで考えた私の返答は、『飯を食うのは、茶碗と箸が多いですかねっ』。
一呼吸置いてこの意味をご理解くださったおじさまご一行は、大爆笑でお帰りくださいました。

神様がくださった「取り柄」に感謝ですね。

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財産の使い方。

2009年12月13日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
昨日と同じエンジ基調の半纏プリントをベースに、合わせは黒基調の和柄プリントです。
赤と黒の相性はバッチリですから、こちらの草履も綺麗に決まったと思います。配色から男性でも女性でもいけるよう、24cmにしてみました。

一週間ほど前でしょうか、角館に新たなスーパーマーケットがオープンしました。オープン記念の目玉商品が並ぶチラシを見て、世の中の「デフレ」をあらためて感じたものです。開店初日は駐車場に入りきらない車が路上にあふれ、既存のスーパーへそのまま直行した人もいたそうですよ。既存店もただ指をくわえて他店のオープンを見ているわけじゃないですから、やはり折込チラシで抗戦していたんですね。

「大規模店舗がオープンすると、既存の個人商店が悪影響を受ける」、こんなことがずいぶん前から云われています。中には「受け入れ拒否」の運動が起こることさえありますね。小さなお店が影響を受けるという現実は、確かに否めません。つい先日の新聞に、角館で古くから営業していた水産物卸売会社の倒産が報道されていました。スーパーの台頭で「町の魚屋さん」が力を落としたのも、そうした背景のひとつなのかとも思えます。

先のスーパーマーケットのオープンに絡み、にわかには信じがたい“ウワサ話”を聞きました。スーパーに土地を貸した地主さんのお宅へ、無言電話がかかるというものです。世の中には一般的な定規で測りきれない人がいることも事実ですが、私は根も葉のないガセネタと信じたいんですけどねぇ。
地主さんが自ら持っている「財産」をどう使おうと、その人の自由であることは認められなければいけませんよね。

実演席の背中には、額に収まった「知的所有権登録証」が壁に掛けられています。それを見つけたお客様がよくおっしゃるのは、『そうよねぇ、あちこちで創られたら困るものねっ』。
そんなとき私は、「材料販売」をお教えします。『いや、むしろあちこちで作って欲しいんです。そのために著作権を得たくらいに思ってますよっ』。
「知的財産」をどう使おうと、それは所有者の自由ですからね。

知的所有権登録日は平成18年12月13日、今日から四年目に入りました。

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むくちな草履職人。

2009年12月12日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ27cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
エンジ基調の半纏プリントをベースに、合わせはエンジです。
こちらも新柄、勇ましい半纏のプリントが施されています。同系色が熱いほどの赤を感じますね。元気の象徴である赤い草履は、2010年もたくさん編むつもりです。
男らしい平生地はこちらになります。




半纏のことを「法被」(はっぴ)と呼ぶ地域があります。もしかしたら「はっぴ」のほうが一般的なのかもしれません。ずいぶん前にお客様から、『ハンテン売ってるお店ありませんか?』と訊ねられたことがありました。私はてっきり「祭り半纏」とばかり思って聞いていたのですが、どうやら「綿入りはんてん」、つまり防寒着のことだったんですね。当地ではこれを「どんぶぐ」と呼びますよ。

7日のブログでご紹介した「週刊ことばマガジン」、本日OAされました。草履職人が登場した時間は一秒くらいですかね。喋った言葉も一言だけだったと思います。
『思います…』と言うのは、ちょうどそのとき電話がかかってきて応対していました。内容は教材関係ですぐに終わったのですが、目はテレビ画面、耳は電話というなんとも中途半端な状態でしたよ。テレビの会話はまったく分かりませんでしたが、私の姿が一瞬だけだったことを思うと、なんとも「無口な草履職人」です。

さて武家屋敷通り岩橋家では、角館歴史案内人組合が運営する冬の恒例行事、「冬がたり」が始まっています。岩橋家の中で囲炉裏を囲み、がっこ(漬物)をつまみにお茶をすすりながら、角館の歴史や往時の暮らしを「語り」でご紹介するものです。定期開催に参加するのであれば、まったく無料というのも嬉しいですね。

元日から始まる公開実演では、草履職人も負けじとおしゃべりに励みたいと思っています。「無口」ならぬ、口が六つあるかのごとく「六口な草履職人」となりましょー。
もっとも草履コーナーでは、お茶やがっこはありませんけどね。

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今年の「漢字」。

2009年12月11日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
昨日と同じ和柄プリントをベースに、合わせは紺地の絣調プリントです。
ベース生地は同じでも、昨日の「今日の草履」とまた雰囲気が変わりますね。ちょっと目には分かりづらいのですが、この紺には絣調プリントが施されています。「和」が活きたお洒落感がありますね。

ここ数日の角館は、小春日和と呼んで相応しい暖気でした。朝はキリッと冷え込むのですが、時間と共に青空が広がってきます。今日も片付けに追われたわが家には、なかなか嬉しい天気でしたね。
そんな好天も、いよいよ今日あたりが最後のようです。週間予報を見てみると、週明けからは連日の雪マークが並ぶようになりました。

今年の「漢字」が、今日発表されていました。まぁあるかなと、草履職人も納得の「新」です。新内閣発足、裁判員をはじめとする新制度、賞金王に最年少記録のゴルフ界、新型インフルエンザ等、確かに「新」は今年を象徴していると思います。
なにより全応募の9%近くが選んでいるそうですから、これは文句ナシでしょう。

私が自身の一年で想う漢字を考えてみました。案外時間がかからず頭に浮かんだのが、「減」なんです。理由としては大きく三つでしょうか。
ひとつにここ数年、角館を訪れるお客様の数が減っています。今年は高速道路料金の割引で若干増えたようですが、多くの時間を割けないせいか町内散策が増えた感じはしませんね。

二つ目は、恥ずかしながら今年の売上です。先のブログに書いたとおり、今年は昨年と比較して営業日数が少なすぎました。同時に編んだ草履の数も少ないですから、これで売上が増えたら逆に不思議です。
とは言えお休みの理由が親族の葬儀とあれば、当然これはいたし方のない結果でしょう。

そして三つ目は二つ目に連動するのですが、身内の人数が減りました。4月にじっちゃとばっちゃを同じ日に亡くし、6月は不治の病と闘っていた叔母が亡くなりました。一年で3人の親族を亡くすというのは、人生の中でもそう多くはないでしょう。
親戚は減るより増えるほうがイイに決まってます。でも20歳代くらいの身内が少ないわが家には、今後数年で親族が増える気配はないですなぁ。

2010年春には三人娘それぞれが進級し、高3と中3になります。三人とも受験に向かう年ですから、来年の漢字はさしずめ「学」あたりですかね。そして再来年の漢字はそれぞれ「祝」であることを願いますよ。
これからますます費用がかさみます。まずは私の「減」を今年限りにしないといけませんね。

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家族は自然に。

2009年12月10日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
黒基調の和柄プリントをベースに、合わせはエンジです。
今月届いたばかりの新柄第一弾は、可愛くも美しい和柄にしてみました。黒基調にエンジの組み合わせもバッチリですね。
「円」の中の和柄が綺麗な平生地はこちらになります。




早師走も10日となりました。師走の行事のひとつに、「大掃除」というものがあります。
これまで12月に長いお休みをとることがなかった私は、そのほとんどをカミさんに任せていました。実際今年もなにほどの大掃除を考えていたわけではなかったのですが、今日二階の八畳間をほぼ空っぽになるほど片付けをしたんです。実はこれには深いワケがありました。

わが家は夫婦と娘三人の5人家族なんですが、決して大きくない家ですから部屋数も限られています。これまで5人の寝室は、八畳と六畳のふたつの部屋に分かれて使っていました。長女と次女でひとつ、私たち夫婦と三女でひとつです。
三女は中学2年生、一般的な一戸建て住宅で中2の娘が両親と同室で寝起きしている家庭って、世の中にどれくらいあるんでしょ。

今日空っぽにした八畳間というのは、かねてから私が仕事用に使っていた部屋です。パソコンと共に、事務書類がぎっしり棚に詰まっているような部屋ですね。草履職人となって6年目、商売の事務仕事は何分の一かに激減しました。今では使わない紙ファイルやカタログ資料をいつか綺麗に処分したいとは思っていたのですが、これに三女と寝室を分けてあげようとの思惑が一致したわけです。

次から次へと不要な資料をゴミ袋に詰めていると、かつて活動していた子育てサポート時代の資料が目に止まりました。それは今からちょうど10年前、平成11年9月に県児童福祉課が募集した「すこやか子育てメッセージコンテスト」の作品集だったんです。最優秀賞に輝いた作品は、次のメッセージでした。

『家族っていいね 喜びが家族の分だけ倍になる』

そして入選作のひとつ、当時中学2年生だった女の子の作品がこちらです。

『私は“両親の愛”そのものです』

先日の新聞で、現在の20歳代から30歳代は「どうしても子どもが欲しいとは思わない」とする回答が、過半数をゆっくり超えているとの記事を読みました。「欲しいけど出来ない」という夫婦であれば、それはやむにやまれないひとつの結論でしょう。しかし未だ結婚もしていない人がこれを言うのは、いささか世間知らずとも思うわけです。

わが家の三女の口から、『寝室を別にしてっ』とは一度も言われたことがありません。結婚すれば自然のままに子どもが生まれ、そして子育ても自然のままに出来るものです。幼き頃から父母と寝起きを共にしていれば、中学生になってもそれは自然なんですね。

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縁起の良い角館草履。

2009年12月09日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
エンジ基調の和柄プリントをベースに、合わせは紺基調の和柄プリントです。
同柄色違いの組み合わせ、なかなか綺麗に決まったと思います。プリント柄に含まれる金色がお洒落ですね。今年は金色が含まれる布地を多用しました。どれも角館草履らしい美しさがあったと思います。

公開実演でのおしゃべりでは、草履職人がこれまで知らなかった話をよく教えられます。2008年8月20日のブログでご紹介した「おまじない」もそうですし、2008年11月11日のブログでの「心の健康効果」もそんなひとつでした。
今月上旬ひとりのおばさまから教えられたのは、『草履は足跡が小判の形だから、縁起がイイのよねっ』。

私はかねてから草履の形を、「綺麗な小判型」を理想として取り組んできました。ここまで小判型を意識していながら、「足跡が小判」というのは思いつきませんでしたねぇ。室内履きでは足跡が残らないために思いつかなかったのか、はたまた元来私に小判というものが縁遠いのか、理由は分からないんですけどね。

「金の布地で小判を編む」、なんだかずいぶん縁起の良い話じゃないですかっ。
草履コーナーの目前に「金のなる木」の大鉢があるのですが、今冬3年ぶりに白く可憐な花を咲かせました。そして2010年正月も、草履コーナーの目前で「福引」があります。
縁起の良いお正月、そして明るい一年になればイイですなっ。


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男の甲斐性。

2009年12月08日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
辛子色基調の縦縞洋柄プリントをベースに、合わせはクリーム色基調のゴルフプレーヤープリントです。
縞柄には「縦」と「横」があるわけですが、角館草履のように「巻く」場合は「縦」がとても面白い仕上がりになります。「今日の草履」も縦方向に裁断して編みました。落ち着いたお洒落感がありますね。
組み合わせに使用した「ゴルフプレーヤープリント」のほうは、巻かれてしまうとなんだか良く分かりません。

もうひとつゴルフプレーヤーで「なんだか分からない」のは、ここ数日来マスコミを賑わせているタイガー・ウッズでしょう。
最初の交通事故のニュースは心配の意味で驚きましたが、その後次々に出てくる愛人ニュースのほうは、いろんな意味で驚きですよ。

俗に「呑む・打つ・買う」と言えば、男の甲斐性という時代がありました。呑むは酒、打つは博打・買うは女性ですね。確かにこの三つが備わった男は、なんとなくカッコいいという印象が無きにしも非ずです。しかしこの三つ、それなりのお金がなければ到底叶うはずもありません。

さすがにこの三つを備えるのはなかなか困難ですが、どれかひとつであれば大勢の男性が対象になるんじゃないですかね。まず草履職人であれば「呑む」でしょう。「打つ」と「買う」は性に合わないばかりでなく、軍資金と時間の点で無理があります。
仮にこの三つを深く反省しやめようとしたときに、最もやめられないのはどれでしょうか。

酒の場合、命と引き換えても呑み続ける人は別として、まず一般に体を壊したらやめるしかありません。ギャンブルも同様、あちこち借金を重ねてとなれば自ずと限界が来ます。残るひとつ、俗に言う「女好き」というのはなかなか治りませんね。私がこれまでの人生で知り合った男たちの中にも、確かにそうした輩がいますよ。

タイガーが仮に離婚にまで発展した場合、その慰謝料は300億円という試算をしていました。ここまでの生涯収入は900億円、奥さんと共に支出した分を差し引いての半額が、この300億円との説明です。私の手元にある電卓では表示不能ですなぁ。

無責任なことを言わせてもらえれば、慰謝料を払って離婚したほうがイイように思いますね。これからまだまだ稼ぐ人でしょうから、特定の女性を選ばずたくさんの女性を対象に暮らすのがイイでしょう。そうすれば浮気だの愛人だの言われなくて済みますよ。

そしてタイガーが世界中の男たちに言うんです。『女遊びは大金を稼ぐようになってからだっ』。
これこそ世の男性が夢見る「男の甲斐性」じゃないですかね。

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あした、あさって、その次は?

2009年12月07日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
茶の唐草をベースに、合わせは薄茶基調の木目プリントです。
茶色の同系色合わせなんですが、こうして見ると木目プリントが「獣プリント」にも思えますね。逞しい野生的な男性にいかがでしょう。

今日の角館は、しっかり冬になりました。何日か前の週間予報では、週明けから連日の晴れマークだったのですが、こういうところが冬の天気なんでしょうね。雪交じりの雨なのか、雨交じりの雪なのか、朝からずーっと降り続いています。

私はすっかり忘れていて、カミさんに教えられました。10月26日のブログでご紹介したテレビ撮影の話です。草履職人がひとりの地元民として登場するはずの「週刊ことばマガジン」の放送日が、今週12日ということが分かりました。
番組ホームページで放送日のテーマが公開されていますが、「あした、あさって、その次は?」なんですね。これをそれぞれの地方でなんと言うかを探る旅に、当地角館が選ばれたというわけです。

およそ30分程度の撮影は確かにしましたが、どの部分が生かされてどの部分がカットされているのか分かりません。したがって、草履職人が何秒登場するのかも分かりませんし、もしかしたら登場さえしない可能性だって無きにしも非らずです。
仮に登場するとして放送前にバラすのはよくありませんから、“あらすじ”を少しだけ。

角館語の「あさっての次」は、もはや死語に近くなっています。おそらく40歳代くらいがギリギリじゃないですかね。当然ながらわが家の娘たちはこの言葉を使いません。標準語では「しあさって」になるのでしょうが、私たちは角館語の「○○さって」を今でも使いますよ。

さらに「あした、あさって、○○さって、その次」も、かつての角館語にはありました。つまり「四日後」の呼び名なんですが、これはさすがに私でさえもう使いませんね。この話も撮影はしていったのですが、さてOAではどこまで流れるでしょうか。

11月12日のブログでご紹介した韓国のテレビ番組は、早くも11月20日には韓国内で放送されたそうです。角館草履にたどり着いた秋田市のスタッフさんから葉書が届き、その際のお礼が綴られていました。私なんかが出来ることであれば、いつでもお声をかけて欲しいですね。
私も観たかった韓国の番組でしたが、さすがにこれは叶いません。わが家でも観られる「週刊ことばマガジン」、秋田朝日放送は午前11時30分OAです。

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そういう年もあるもんだっ。

2009年12月06日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺基調の和柄プリントをベースに、合わせは紺です。
金色を含む和柄がなんとも艶やかなんですが、紺を合わせることでとてもシックになります。こうした配色はお若い女性にお勧めしたいですね。

予定しておりました通り、本日12月6日をもちまして今年の公開実演、並びに展示販売会を終了いたしました。さきほど一切の草履を撤収し終え、少しほっと、少し寂しい気分でおります。強がりを言ったところで生身の人間、まして四十代も後半になりますと、やはりときには休みも必要でしょう。
でもこれから大晦日まで、毎日遊んでいるわけではありません。いくつかの用足しはありますが、基本的には草履の在庫を編む日々です。

2009年の公開実演通算日数は、231日となりました。昨年は256日勤めましたから、一ヶ月間ほど少ないことになります。理由ははっきりしていて、親族ふたつの葬儀なんですね。特に6月に他界した叔母の場合は、最期の看護がありました。実演をお休みした不満よりは、叔母の最期を見届けた満足がはるかに大きいです。長い人生の中には、「そういう年もあるもんだっ」ということでしょう。

いろいろあった一年も、残すところ4週間足らずです。三人の娘たちにはこのあと冬休みが待っているわけですが、中学生の三女はインフルエンザ休校があったおかげで、エラく短い冬休みのようです。「外出禁止」の休校措置がそのまま冬休みに移行されるのですから、なんだかこれも気の毒な話ですよ。これもまた、「そういう年もあるもんだっ」でしょうか。

公開実演終了に当たり、まずは今年一年ありがとうございました。今年も多くのお客様に実演をごらんいただき、またお買い上げもいただきました。前述の通り今年は実演日が少なかったばかりでなく、編んだ草履の数も少なかったです。来年は今年の分を挽回するつもりで臨まないといけませんね。
今日由利本荘市からお越しのご夫婦に、『正月はもっとたくさんの草履を見てもらえますよっ』と言うと、『おっ、じゃあ三が日のうちにまた来ますよっ』。
この言葉がウソにならないよう、これからの4週間足らずを有効に暮らしたいと思います。

来年が実演日数、製作数共に過去最高となり、笑顔で『そういう年もあるもんだっ』と言えるよう頑張ります。2010年公開実演は元日スタート、どーぞよろしくお願い申し上げます!!

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