角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

明日からDC。

2013年09月30日 | 地域の話
今日で九月が終わりました。朝晩の肌寒さに加え、日の落ちる速さを実感します。一年の四分の三を消化し、今年の商いもいよいよ終盤に差し掛かりました。例年十月は盛夏に並ぶ忙しさの角館ですが、その後十一月も半ばに進むと、散策の人影は一気に少なくなります。そして十二月からの観光分野は、文字通り「冬眠」のごとく静かです。そう考えると四分の三は暦の話で、商いのうえでは五分の四ほどにも相当しますか。

ただし今年の秋田県はちょっと違います。これまでのブログでもたびたびご紹介している「デスティニーキャンペーン」が、明日十月一日から十二月末日までの三か月間繰り広げられます。一般にDCと表記されるこのキャンペーンは、全国のJR各社と一つの都道府県、そしてそこに属する地方自治体が総力を挙げてお客様を誘致するイベントで、これが今秋秋田県で開催されるわけです。
今年四月から六月まで開催された宮城県の経済効果は105億円とありました。他県と一概に比較はできないと思いながらも、経済力の乏しい秋田県では大きなチャンスでしょう。

天気の三か月予報では、十二月に入ると早々に寒波が押し寄せる話もあります。そうなるとまた影響もあるでしょうが、まずはこの三か月間をしっかり務め上げたいものです。秋田県の新聞やテレビでは、連日DC関連の報道が続いています。角館でも商店街の店先に、「歓迎」の小旗が取り付けられていました。お客様をお迎えする準備は、万端整ったんじゃないでしょうか。

東京都文京区にお住いの常連さんから、メールによるオーダーを賜りました。その文面には、『11月上旬に訪ねたいと思っています』。DCの期間中、角館の常連さんや秋田県の常連さんがたくさんお越しくださるのを願っています。もちろん来ていただくことで私たちだけが喜ぶのではありません。お客様には「満足」のお土産を、必ずやお持ち帰りいただけるものと思っています。
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インテリジェンスな町。

2013年09月28日 | 実演日記
角館のお祭りが終わってしばらく経つと、業者の「お祭りDVD」が発売されます。現在は二か所、どちらもすでに発売されていて、私も観てみました。ほかに各丁内が独自に記録した動画を観たり、あるいは後日談として語られる裏話などを聞くと、角館のお祭りというものは頭を使わなければならないとあらためて感じますよ。

夏真っ盛りの八月でした。埼玉県からお越しの男性が、初角館のご感想をこう言うんですね。『ブラブラ歩いて来たんですけど、この町にはインテリジェンスを感じますね』。
「インテリジェンス」、私の日常ではおよそ聞かない言葉に、一瞬戸惑ったものです。まず一般的には「知的」という意味でしょうから、その後のおしゃべりもあまりバカなことは言えないと緊張しましたよ(^_^;)

男性がお帰りになってすぐ、この言葉の意味をスマホで調べてみました。困ったときは「もの知りウィキさん」に限りますからね。
知能・知性や重要な事項に属する知識・情報のこと。知能的な働き全般や諜報活動のことを表すこともあり、この場合、従来日本では、「諜報・情報」と翻訳してきたが、近年、カタカナ表記で「インテリジェンス」として使用されることが多い。

この説明文を読んですぐ頭に浮かんだのが、角館のお祭りでした。「知能」「知性」「知識」「情報」「諜報」、これらはすべて角館のお祭りに必要な要素でしょう。
『角館のお祭りってどんな感じですか?』。主に夏から秋にかけて訊かれます。これからはこれまでの説明に加えて、『インテリジェンスを感じるお祭りですよ』とお答えしましょうか。
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仲間の活躍。

2013年09月25日 | 実演日記
気持ちの良い秋晴れが続く角館です。若干の雨を覚悟した今日の天気予報でしたが、夕方現在雨は落ちていません。むしろこの蒸し暑さが、行く夏の最後を惜しむかのようで嫌いじゃないですね。秋の観光シーズンはまだまだこれからが盛りとなるわけですが、その先にはしっかりと白い冬が待つのも事実です。

この半年間朝の忙しない時間帯に、しっかりと存在感を示してくれたNHKの朝ドラ「あまちゃん」。いよいよ最終週も半ばを過ぎ、あと三回の放送を残すのみとなりました。一話たりとも見逃していないのは、ちょっとした達成感ですよ。いや~、ほんとに楽しませてくれたドラマでしたね。

舞台となった岩手県久慈市は、観光客数で前年比23倍と報道されていました。比率ですから「%」で表記すべきでしょうが、23倍ともなれば現実離れした数値になりますからね。とにかくたいへんなものだと思います。ドラマに登場する「ミサンガ」の手作りキットなど、しばらくはグッズの売り上げも期待できそうですし、続編や映画化の話まで独り歩きしているそうです。

あまちゃんの放送が終了した後、「あまちゃんロス症候群」を心配するネット記事まで出ていました。あまちゃんの登場人物によって精神的に助けられていた人がかなりの人数に及ぶそうで、そんな人たちがしばらくぼーっとしてしまうことを心配しているんですね。そこまで社会に影響を与えたドラマは、そう多くないでしょう。

北東北にある過疎化に直面する小さな観光地。角館とさして違わない環境の町が、大きな脚光を浴びました。仲間とか友達が活躍しているようで、なんとも嬉しくなりますよ。
秋田県では10月1日から、いよいよDC(デスティネーションキャンペーン)が始まります。角館駅の駅長さんによる、『間違いなく大勢のお客様がお越しになります!』という挨拶を複数回聞きました。
久慈市に負けないよう、私たちもしっかり務め上げたいと思っています。

明日は法要のためお休みをいただきます。その後はしばらくお休みを予定せず、草履作りに専念するつもりでおります。
今日お越しくださったお客様がしばし実演をご覧になったあと、『見せてもらっただけで買わなくてごめんなさいね』。そんなことはほんとに気にしないでください。『まーまーまー、おかまいねぐ!』。
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頼みはモラル。

2013年09月20日 | 地域の話
西宮家には時折、車いすのお客様がお越しになります。ご同伴の方が車いすを押して見える場合もありますが、案外多いのがご自身の操作ですね。狭い通路をスルスルと進む様子を見ていると、上手いものだなぁと感心することもしばしばですよ。

お祭り中日の午後6時頃でしたか。駐車スペースの生ビールコーナーがオープンして間もなく、とあるご夫婦が立ち寄られました。ご主人は車いすをご利用で、やはりご自身が操作しています。おつまみをお買い上げ後、奥様も椅子に腰を掛け少しのんびりしたご様子。そこでの世間話です。

角館での車いす生活で難点があるかの話題になったとき、ご主人は『車いすで歩きにくい場所は確かにありますよ』と言いながらも、そこは大きな問題ではないといった感じに聞こえました。そこへ奥様が言うのは、『どこへ出掛けても車いすマークの駐車スペースが空いていないのが、とにかく一番困ってるんですぅ』。
それはもちろん、健常者が駐車するからというわけです。

ずいぶん前のことで、誰が言っていたかも定かではないのですが、この事案に面白い対策を説明する人がいました。それは、車いすマークの駐車スペースに車が入ったところを見かけたら、すかさず駆け寄ってドライバーさんにこう話しかけるんだそうです。『何かお手伝いすることはありますか?』。
このとき、最初から疑ってかかるのはいけません。より自然に、笑顔をたたえながら言葉をかけるのが理想でしょうね。

たとえば私にそれをしてみろと言われても、なかなか出来ないと思います。けれどももっと出来ないのは、車いすマークの駐車スペースに知らんぷりして車を入れること。普通の神経ではなかなか出来ないと思うんですがねぇ。

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あきたこまちを食べよう!

2013年09月19日 | 地域の話


今日の草履は、横浜市都筑区からお越しくださったご夫婦のオーダー草履です。絣風のベースに紺とエンジを組み合わせた「お揃い配色」は、お二人でご相談のうえに決められました。奥様は信念を持って、シェイプアップ効果のある「足半タイプ」をご希望です。
明日の便で出発します。早速履いてくださいね~(^^)/

絣風のベースが、いかにも秋田らしさを想わせますね。ときはまさに出来秋を迎え、農家は刈取りに多忙を極める時節です。秋田おばこ調の配色が、実りの秋にぴったりじゃないでしょうか。「食欲の秋」を象徴する食べ物は数多くとも、やはり一番待ち遠しいのは新米と思います。

秋田県のお米と言えば、「あきたこまち」の名前が一番に挙がるでしょう。わが家で食べている米も、カミさんの生家で作付けしている「あきたこまち」です。この「あきたこまち」が、生誕30年を迎えるそうですね。最近、横手市出身の壇蜜さんが、「あきたこまち」のさらなる拡販を願ってCM起用されました。今をときめく秋田県出身の著名人と言えば、菅官房長官か壇蜜さんですからね。

生誕30年を迎え、近年販売量に陰りが見えているのは否めないと言います。なんとか頑張ってほしいと私も思っているんですよ。県名は「秋の田んぼ」、これが他県に大敗したとなれば、そりゃあショックは大きいですからねぇ(^_^;)
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可愛い旅人。

2013年09月18日 | 実演日記
一昨日の台風が過ぎ去ったあと、角館は明らかに季節が進みました。秋晴れはその通りなのですが、なにしろ湿度が低いです。優しい秋の日差しに若干の暑さを感じても、汗が流れるようなことはもうないでしょう。秋の行楽シーズンを迎え、散策にとても気持ちの良い角館です。

三連休と三連休の谷間で少し静かな角館に、カナダからご家族がお越しです。お父さんとお母さんに、女の子の三人旅。昨日お立ち寄りになったとき、女の子が丸太椅子から立たなくなって、先を急ぐお母さんが往生していました。子どもが草履実演を真剣に見入る姿は、なにほど珍しくありません。それは外国人でも同じなんですね。

今日再度来てくれた女の子。右手を挙げて『ハロー!』かなんか言いながら、とびっきりの笑顔で近づいてきましたよ。昨日一度会っている日本人のおっさんは、彼女にしてみればすでに「フレンド」なのかも知れません。
お母さんに写真の許可をいただいて女の子にカメラを向けると、ちょっとこわばった顔で視線をそらされてしまいました。可愛い旅人の可愛い笑顔を撮れなかったのは、私の技術不足であります。


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日本海側は極少民族 !?

2013年09月15日 | 実演日記
朝から間断なく雨が降り続いています。風を伴わないので、この雨が台風の影響なのかは分かりません。でも確かに生ぬるい空気ですね。気温はそう高くないのですが、湿度の高さで蒸し暑さを感じるのでしょう。
一年前のブログに、厳しい残暑を書いていました。秋田市で36℃を超え、九月の記録を塗り替えたとあります。そう言われれば…と思い出すくらいで、日常には一年前の気候など忘れてますね。

旧田沢湖町にお住いのお父さん。お母さんが「がっこ蔵」でお買い物の時間、ヒマを持て余しているかように実演席の丸太椅子へ腰を下ろしました。世間話のテーマは昨今の異常気象、農山村はことのほか気象を気にしますからね。

お父さん曰く、『一年前が異常に暑かったなんていうのは、すっかり忘れでるものなぁ。もっともそうでなければ、こんたどごで暮らされねーかも知れね。あの雪が一年中頭がら離れねがったら、とっくにどっかさ逃げでるべ。忘れるがらいいんだな』。

人間の記憶回路を調べると、「ツラかった思い出」が30%、「楽しかった思い出」が70%に分類されると聞いたことがあります。ツラい思い出は自然と忘れるようにできているから、毎年新しい気持ちで冬を迎えられるのかも知れません。

こちらのお父さんが、もう一つ面白い話を聞かせてくれました。気温がマイナス30℃なんていうところで人が暮らす例は、世界にいくつもあります。けれども、毎年数メートルの積雪になる地域で人間が普通に暮らしているのは、日本の日本海側のほかにそう多くはないそうですよ。

秋田県民や新潟県民は、世界でも稀な民族なんでしょうかね。夏が去ったばかりの今、大雪の話題で盛り上がった草履コーナーでありました。
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賑やかさの裏表。

2013年09月14日 | 実演日記
毎年お祭りが終わってちょうどこの時季が、角館に季節の変わり目を感じます。昼は汗ばみながらも風が優しい「晩夏」、夜から朝方には寒さを覚える「初秋」ですね。お祭りなどの行事からも、あるいはスーパーの店頭に並ぶ旬の食材からも季節を感じますが、やはり五感がもう夏ではないことを知っているのでしょう。散策のお客様も、『今日は少し暑いけど、やっぱり秋だねぇ』とおっしゃる方が複数おられました。

東京からお越しのおばさまふたり旅。うちのおひとりがお土産にと、ミニ草履を二つお買い上げくださいました。お住まいをお訊ねすると、『スカイツリーの下ですぅ』。どうやら本当らしく、いつもそう答えるんだそうですよ。
『ずいぶんお客さんが来るけど、そこで暮らしてると結構タイヘンでねぇ。浅草はいいけど、ほんとの地元商店街はぜんぜんダメですよぉ』。

世の中によくある「他人の芝生」ですね。スカイツリーのニュースを聞くと、まず商いをしている人なら少なからず羨ましく思うんじゃないですかね。あれだけ人が集まる観光地は、国内有数でしょう。
それでも事情通は、「良いことばかりじゃない」も知っているんですね。ほんと、世の中そんなものだと思いますよ。

角館人のお祭り好きは、県下に知られた町民性です。かと言って、100人のうち100人がお祭り好きとはいきません。私が知る限りでは特に主婦層に、明らかな「お祭り嫌い」がいますね。お盆が過ぎたある日、多くの角館人が指折りお祭りを待っている頃です。ひとりのお母さんが、『あ~、また嫌いなお祭りが来るぅ』と嘆いていました。

寄付をはじめとするお祭り諸費用、睡眠不足、食事等の手間ひま、そしてお祭り後の洗濯とゴミの山。それらを思うと、確かに主婦層にとっては笑えないこともあるでしょう。賑やかに熱く燃えた三日間を内側から見れば、それはやっぱりいろいろありますよ。そしてまた、お祭りとはそういうものだとも思うわけです。
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お祭りが終わりました。

2013年09月11日 | 地域の話
角館が一年で一番熱く燃えるお祭りが、9月10日未明終わりました。初日の七日は一晩中の雨に泣かされたものの、二日目と三日目はまずまずの好天に恵まれました。予想通りとはいえ、夜間はとても寒かったです。西宮家ばかりでなく、生ビールの大苦戦はどの露店も同じでしたね。気温によって売れるものが変わってきますから、こうした短期決戦の商いは難しいものです。

長女と三女が踊り子として参加した三日間。それぞれに責務を果たして今年のお祭りを終えました。三女はお祭り明け十日から、長女も今日から普段の生活へ戻っています。仙台で看護学校に通う次女は、最後の看護実習が大詰めを迎えていることで、帰省が叶いませんでした。今年のお祭りはネット中継で愉しんだようです。

草履コーナーは明後日13日から再開させます。このあと三連休が二度続きますので、角館がまた少し賑やかになるでしょう。十月一日からはJRと秋田県が合同で展開する「デスティニーキャンペーン」が始まりますし、秋田県農業の祭典「県種苗交換会」が仙北市を会場に開催されます。話題盛り沢山の秋の角館、ぜひ散策へお越しください。

三日間「酔っぱらいのおっさん」を楽しんだ私が、気ままに撮りためたお祭り画像。こちらをご紹介して、気持ちの上でも今年のお祭りを終えたいと思います。



「角館保育園園児小若曳山」。人が多くてヤマが分かりませんでした(苦笑)。



園児のお父さんがヤマのスピードを調整しています。
人形も園児のお父さんが中心となって創ったそうです。見事な「桃太郎」ですね。



西宮家がある丁内ヤマ、本町通り曳山です。人形外題は「大坂夏の陣」で作者は広目屋さん、見事な出来栄えでありました。



中央通り曳山は、間もなく行われる本町通り曳山との観光用激突に備えています。人形外題は「湊川の戦い」、作者は本町通り曳山と同じ広目屋さんであります。



わが家が属し、娘たちが踊り子として乗っている岩瀬曳山。人形外題は「衣川の合戦」、作者は同じく広目屋さんです。
横町東部張番において、若干のトラブルが発生した模様です。



桜美町曳山、人形外題は「塵輪鬼」。昨今増えた、丁内の若者たちによる人形製作です。鬼の口から煙が出る仕掛けが施されていたそうです。



今年めでたく五十周年を飾った、駅通り曳山。人形外題は「押戻し」、作者は広目屋さんです。
こちらに上がっている「藤美会」が、手踊り部門優秀賞を獲得しました。



上新町曳山。人形外題は「蜘蛛の拍子舞」、こちらは丁内若者の製作です。上新町曳山に上がっている「千葉キヨ社中」が、今年の手踊り部門最優秀賞を獲得しました。


中日八日に三つあった本番激突のひとつ、下岩瀬町曳山vs七日町曳山です。商工会館前の狭い道路でした。



大塚曳山。人形外題は「勧進帳」、作者はこちらも丁内若者です。駅前曳山との交差交渉に入る場面です。



駅前曳山。人形外題はこちらも「勧進帳」、作者も丁内若者です。



このあと無事に交差出来たようです。



さきほど登場した、岩瀬曳山と横町東部張番のトラブルの続き。岩瀬曳山の前に、横町の半纏を着た人が複数立ちはだかっています。


八日本番のひとつ、山根曳山vs東部曳山。場所は立町ポケパ前です。



ここから三日目九日の夜です。下岩瀬町曳山、人形外題は「義経千本桜 大物浦の場」、作者は丁内若者です。この場所は立町十字路、栄丁を賑やかしたあと、進路を定めている様子です。



横町曳山。人形外題は「甲州軍艦 川中島八幡原出陣の場」、作者は丁内若者です。
この場所は西宮家前、どの進路を取るか悩みどころです。



横町曳山が西宮家へ門付け、ヤマとお囃子並びに手踊りのご披露をしています。こちらに乗っているお囃子「角館山本組」が、お囃子部門の優秀賞を獲得しました。




秋田銀行前、西部曳山と菅沢曳山の本番激突です。この二つが向き合って、本番にならないはずがありません。
西部曳山に乗っているお囃子「秋月会」が、今年のお囃子部門最優秀賞を獲得しています。



横町西部張番前で、岩瀬曳山vs大塚曳山の本番激突が始まりました。元を辿れば同じ岩瀬のヤマを引っ張った旧知の仲間たちですが、ヤマが分かれて十年以上、分裂以来初めての本番激突となってしまいました。



岩瀬曳山の後ろ風景。ヤマのうしろでは、子どもたちも使命に燃えて汗を流します。



大塚曳山の後ろ風景。こちらも渾身の力で立ち向かいます。



いい勝負を続けていた両曳山でしたが、最後は岩瀬曳山に上がられた大塚曳山が後退し、民家敷地内へ入ってしまいました。張番の指導により、こうした場合も激突は終了されられてしまいます。



西勝楽町曳山。人形外題は「車引き」、作者は角館きがたさんです。
場所は東部上新町張番付近、本町通り曳山と対峙していました。



そしてこちらが、そのときの本町通り曳山の様子です。ヤマの前部を持ち上げるときに使うテン棒が、桜美町曳山の上までかかっています。



郵便局前、山根曳山vs下岩瀬町曳山の本番激突です。下岩瀬町の前旦木左が電柱に触れたことで、激突はお終いとなりました。ずいぶん時間の短い本番だったそうです。



さきほどの本町通り曳山の後ろですが、桜美町曳山が転回しその場を去ったあと、今度は東部曳山が後ろに付きました。東部は『道を開けろ』とばかり、本町通りの後ろへぶつけます。



最後はヤマを上げました。東部曳山にしては珍しい光景かと思います。




居酒屋土間人前、上新町曳山vs北部曳山の本番激突。



北部曳山の後ろについた駅通り曳山。本番激突はなくとも、五十周年をしっかりお祝い出来たことでしょう。


曳山18丁内のあどふき(反省会・慰労会)は、昨夜と今晩で大方終わるでしょう。町の大置山(おきやま)や張番も、昨日と今日で撤収が終わると思います。お祭りの余韻にひたりながら疲れを癒し、角館はまたいつもの姿に戻って行きます。

今年のお祭りは、同期生たちとの酒飲みで明け暮れた気がします。50歳を過ぎて里ごころがついたとでも言いますか、ずいぶん久しぶりの同期生たちと飲みました。思えば一年前の五十歳記念同期会を契機に、「懐かしさが癒し」なんだと再認識した気がします。「ふるさと」「子ども時代」「お祭り」、そんなことがとても優しく考えられる年代を迎えました。

今頃おそらく、町の子どもたちは言っているでしょう。『あど359日でお祭り来るどーっ』。角館の変わらぬ歴史であります。
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角館のお祭り開幕です。

2013年09月07日 | 地域の話
天気予報がまた若干変わり、7日角館のお祭り宵宮は雨のスタートとなりました。それでも土砂降りとはだいぶ違い、曳山の運行に大きく影響することはないでしょう。ただ気を付けてほしいのは、雨で足が滑ることですね。地下足袋を履いている若衆は良しとして、セッタは長時間雨に濡れると力がなくなります。とにかくケガのないお祭りが百点ですよ。

今年のお祭りでは長女が三年ぶり、三女が二年ぶりに踊り子として曳山に上がっています。保育園勤務の長女は曜日配列と代休によって、三日間連続で上がるそうです。さすがは21歳の若さ、体力では人の一生でピークにあるでしょうからね。

ずいぶん気温の低いお祭りになりました。間もなく19時、作務衣の上着もしっかり着て、50歳のおっさんもぶらぶらお祭りに出かけてみますかっ!!
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