今日の草履は、彩シリーズLグループ26cm土踏まず付き〔4500円〕
緑基調のおかめ・ひょっとこプリントをベースに、合わせは同系の緑です。今も緑が綺麗な角館、こちらの草履も緑大好きさんにはもってこいと思います。
町内にお住まいのおばあちゃん、私が子どもの頃から存じ上げている方です。ときどき散歩のように西宮家をお訪ねで、いつも私へ言葉を掛けてくださいます。今日もお立ち寄りになり、『おっ、頑張ってらんシなっ』。
いろんなおしゃべりをしているうちに、ちょうど編んでいたオーダー草履に話題が移りました。
『この草履は姑さんがお嫁さんへプレゼントだんシもの』とお教えすると、『ほぅ、なんでも買ってやりだぐなるくらいのお嫁さんだばイイどもなぁ』。
どうやら聞かないほうが良い方向へ話が進みそうだったので、すぐさま話題を変えました。相手によっては避けるべき話題もあるんですよねぇ。
見るからに新米おじいちゃんがお越しです。抱っこしている赤ちゃんはいかにも生まれてすぐの様子、『何ヶ月ですか?』とお訊ねすると、赤ちゃんのお母さんと思しき女性が『まだ一ヶ月なんですぅ』。ほんとに可愛いですね。
推測するに、お母さんはご実家のある当町の病院で出産されたんでしょう。生後一ヶ月の「お宮参り」のお帰りでしょうか、若いおばあちゃんもご一緒です。
おばあちゃんが私の草履を興味津々眺めていると、赤ちゃんを抱っこしたおじいちゃんが『台所で履いたらイイんじゃない?』。目は赤ちゃんに向きながら、買ってあげるヨといったご様子でひとり米蔵の中へと入って行きました。そして笑顔のおばあちゃんが選んだサイズは25cmがふたつ、きっとひとつはおじいちゃん用と思いますね。
赤ちゃんがいる家庭というのは、なぜかみんなが優しい気がします。
顔馴染みの若いお母さんが、少々疲れた顔色で歩いてきました。『なにしたおご?』と訊いてみると、『どうやら二人目が出来たみたいで…』。
前々から今年中に二人目の懐妊を願っていたお母さんでしたから、『叶ったねがっ、イがったなっ』と言うと、『良かったんですけど、妊娠と分かったら急につわりが…』。根っから正直者のこの人らしいと思います。
まぁいずれにしても、「赤ちゃん」の話題は明るくてイイですね。
さて本日、わが家の双子が誕生日を迎えました。今日から十六歳です。親の承諾が必要とはいえ、今日から婚姻が法の下で認められる年齢なんですね。もちろんこれから何年も人生勉強を積み重ねての結婚でしょうが、考えてみると十年後にはカミさんが双子を生んだ年齢になります。
おっと、草履職人が老け込むような話題は避けるべきでしたなぁ。