角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

高くついた草履。

2006年05月27日 | 実演日記
今日の草履は、5月7日、神奈川県藤沢市からお越しの女性のオーダー草履です。
お好みの色をお尋ねすると、『ブルーが好き』とおっしゃったので、「桜うさぎブルー」を私のほうからお勧めしました。
布生地の現物がないご注文でしたから、事実上「お任せ草履」です。気に入っていただけると嬉しいです。

秋田市にお住まいの奥様。私に会うためだけに西宮家にお越しとのこと、その目的とは・・・

『通販カタログで布草履を注文したのよ~、それが着いてみたらこれだったの(>_<)』

奥様がお持ちになったものは、「布草履製作キット」。私も初めて見ました。5cmほどに裁断された布地とビニールロープ、そして編み方説明書が同封されています。布草履は注文したものの、ご自身で作る気は毛頭なかったわけです。
そこで以前テレビで私が放送されていたのを思い出し、私にこの材料を使って仕上げて欲しいとのことでした。

『このキットって、いくらしたんですか?』とお尋ねすると、『2300円だと思ったわ~』。確かにパッケージをよく見ると、「2300」という数字が符丁されていました。
私の草履も2300円、奥様は1足手に入れるために4600円を消費されたことになります。
ちょっと高くついちゃいましたねぇ。

ところでこのキットのパッケージには、「ホビータイム90分」と書かれています。初めて草履を編む人が、90分で出来るとは到底思えません。
イ草を使う布巻草履のほうが確かに手は掛かりますが、私でさえ60分以上は必要ですから。

いよいよ明日で、上半期の実演が最終日を迎えます。もちろん草履作りはこれからも毎日続きますが、ひとまず一段落という気がしています。
あっ、今日の奥様、二日ズレていたら会えませんでした。良かった、良かった!


コメント
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