角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

実演の意義。

2006年05月20日 | 実演日記
今日の草履は、アトリエフィエスタの奥様からのオーダー草履です。4月からずーっと頼まれていたのですが、とうとうお作りできないまま大館市へ戻ってしまいました。それが今日、所用のため角館に来られるとのことで、急きょお作りしたのがこちらです。

とても喜んでいただきました。『次の催事で宣伝しとくからね!』と言ってくださいましたが、出来れば7月以降ですと助かります(苦笑)。

昨日の午後からの雨が、夜半に本降りとなりました。ダム放水のサイレンが鳴りましたから、かなりの雨量と思います。
その雨も今朝には上がり、今日は過ごしやすい一日となりました。雨上がりの新緑は、なんとも言えない情緒があります。

天気の良い土日は、比較的近場からの散策が増えます。盛岡市からお越しのお若いご夫婦(と思います)、私の草履にとても興味を示してくださいました。
『注文お願いします』とのことでしたが、今日のオーダーですとお届けは6月中旬になることをお伝えしました。
『大丈夫です、いつまででも待ちますから!』と言ってくださり、ご家族分4足のご注文をいただきました。

また別のお客様は、『え~、そんなに掛かるの~』ということで、今日のところはお帰りになりました。そうしたお客様が、ここのところ毎日数人おられます。
これが、「試しに履いてみたい」と「ぜひ履いてみたい」の差なんでしょう。在庫がないということは、「お試し」の衝動買い的お客様を逃すことになるわけです。

私の実演は、販売ばかりが目的ではありません。
東京からお越しのご夫婦、奥様は米蔵の商品を見るのに夢中ですが、ご主人はそうしたものに興味が薄いのか、行動を別にして実演ベンチにお座りです。
西宮家の話、佐竹北家の話、この地域の産業の話、果ては秋田美人の話。20分くらいのものでしたが、ご主人にしてみれば「トリビア」の連続だったわけです。
奥様がお戻りになると、『こちらの職人さんからいろんな話を教えてもらったよ』とご報告され、お二人深々と頭をお下げになり西宮家を後にしました。

こうしたことも実演の意義と思っています。

さて、明日は実演をお休みさせていただきます。草履をお待ちくださっているお客様には本当に恐縮ですが、三女の運動会なんです。勉強のほうでは少し元気の足りない三女が、胸を張って臨める数少ない学校行事です。これも今年と来年の二回限り、親としても楽しませてもらいたいと思っています。
実はもうひとつ、PTA学年対抗綱引きという種目があって、学年部長としての「仕事」もあります。
まぁ、無理をしない程度に汗を流してきます。

コメント (4)
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