常陽銀行堀留支店。中央区日本橋富沢町9。1985(昭和60)年10月20日
人形町通りから東日本橋の方へ入って、大門通りとの角にある銀行建築。現在「HARIO株式会社」の本社になっている。HARIOは2012年9月に「ハリオグラス株式会社」が社名変更したもので、一般には旧社名のほうで知られている。写真のビルを本社にしたのは2000年12月である。
『近代建築散歩 東京・横浜編』(小学館、2007年)では「ハリオグラスビル(旧常磐銀行富沢町支店)、竣工年=1932(昭和7)年、設計/施工=曾根中條建築事務所か/不詳」であるが、『 Citta’Materia>ハリオグラス本社ビル』というサイトでは、川崎貯蓄銀行富沢町支店として建てられたもので「竣工=1932年、設計=川崎貯蓄銀行建築課、施工=竹中工務店」としている。
30年前ならこのくらいの銀行建築はそう珍しいものでもなかったが、今や貴重である。3階は増築と思われるが、なんとか下の重厚なデザインに合わせようと頑張っている外観だ。
川崎貯蓄銀行は1936(昭和11)年に川崎第百銀行に合併され、1943(昭和18)年には三菱銀行に吸収された。一方、常陽銀行は茨城県水戸市に本店がある地方銀行である。「旧東京川崎財閥系列」だという。1935(昭和10)年に常磐銀行と五十銀行が合併して設立された。その過程で写真の建物がどう変わっていったのかは分からない。昭和16年の火保図では「常陽銀行東京支店」なので、常磐銀行だった期間があった可能性はありそうだ。
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すみださんぽきろくさんは緑1丁目の「フクシマ」という古い蔵がある質屋さんをご存じでしょうか? 先日、その店の道路の角に気になる国旗掲揚塔があるのに気が付いたのですが、いつ頃のものなんでしょね。
詳細
http://hariolife.seesaa.net/article/426978684.html
ファミリーセールしているので、撮影することは難しいですね。金庫室は扉が開いた状態でした。床のタイルは一部のみありました。内装はよかったです。見学会とかあるといいんですが。