朝日石綿工業(朝日ビル)。中央区銀座7-10。左:1987(昭和62)年12月27日、右:1985(昭和60)年頃
設計者は森山松之助、竣工は1932(昭和7)年以前という。正面を全面的にテラコッタで飾っている。
「エーアンドエーマテリアル」という会社のHPの沿革によると、朝日石綿工業は、1924(大正13)年3月に「朝日スレート株式会社」として横浜に設立されたのが始まりである。1950(昭和25)年12月に朝日ビルディングを吸収し本店を東京都中央区に移転した。ぼくのかってな想像だが、朝日ビルを買い取って本社を銀座に移したということかもしれない。1987(昭和62)年4月に社名を「株式会社アスク」に変更し本店を横浜へ移転している。左写真では玄関上の「朝日石綿工業株式会社」のプレートが外されて「アスク」の袖看板が取り付けられている。石綿といえばアスベストだからA&AMもその問題を抱えているはずだ。
ビル上部。1986(昭和61)年9月7日
飾り柱基部の羊
1987(昭和62)年12月27日
INAXが1986年に開館した「釜のある広場・資料館」(愛知県常滑市)に朝日石綿工業ビルを飾っていた羊の頭が収蔵されている。
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朝日石綿工業、ぜひともこの目で見たかった物件です。
神保町の杏花楼や新富町の旧回効散ビルなど、
森山松之助の設計した建物が好きなので・・・。
テラコッタの下にヒツジさんがいたんですね。
こういうお遊び、いいですよね。
近年のオフィスビルにはこういう余裕を感じませんね。
朝日石綿工業ビルは解体するまでテラコッタの飾りが残り、剥落防止の処置もしてなかったのは施工がしっかりしていたせいでしょうか。
仕事を終えて会社の近くのバーで一服してくつろぐ、というような姿を想像したくなります。