ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





NTT足立電話局。足立区千住中居町15
1988(昭和63)年12月11日

山田守の設計で1929(昭和4)年に建てられた有名な建物だ。施工は大倉土木。RC2階建てで、屋上に会議室を増築している。今もNTT東日本によって現役で使われている。NTTは建物を使いながら保存維持する方針のようで、建物の保存方法としては理想的なやりかただろう。
NTT足立電話局は2002(平成14)年3月で廃止された。以後はNTT東日本東京支店の営業企画部が入って事務所にしている。上と左の写真は、月額350円のキャッチホンを宣伝している頃のもの。上の写真は2枚の写真を合成しているので切れ目に段が入ってしまっている。
建物は逓信省が千住郵便局電話分室として建てたもので、当時逓信省の技師だった山田守の表現派風のデザインが見られる。建物の角に大きくカーブをつけてそこに玄関を置き、二階は水平線の間に縦長の窓と柱のような壁を並べた斬新なデザイン。そこをスクラッチタイルの壁で包んで柔らか味も感じさせる。二階には当初、電話交換機が据え付けられていたという。



電話局でなくなった後は、NTT千住ビルの名称に替わった。2003(平成15)年1月12日



近影。2012(平成24)年1月15日

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