Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

逃げてゆく愛

2005-10-18 00:02:22 | 
初めてベルンハルト・シュリンクというドイツ人作家による短編集「逃げてゆく愛」を読んでいる。短編というより中編集といった感じ。一編一編がかなり重くて読み応えがある。
本が読める、というのは私の場合電車に乗っているということなのだが、この本、読み始めると目が離せない展開になるので居眠りもできず、下車してぐったり、の日々が続いている。

*もう一人の男/脱線/少女とトカゲ/甘豌豆/割礼/息子/ガソリンスタンドの女
七つの話、七つの愛が展開する。ドイツという社会の変化、国家の変貌、ユダヤ人との関係が愛という個人的な事柄と絡み合う。それぞれかなりナイーヴな問題を含んでいて、私自身の理解を超える部分もあるがここに描かれる様々な愛について考える、という事で自分の側に話を持ってきて読むことができる。また、そこはかとないユーモアが漂う作品もあり楽しめる。
逃げてゆく愛

新潮社

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これは新潮クレスト・ブックス(海外の小説、ノンフィクションからもっとも豊かな収穫を紹介するシリーズ、と説明がある。)の中の一冊で私は今回ユーズドを利用した。文庫本位の値段になっていた。
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