Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

ディス・イズ・ボサノヴァ

2009-01-23 00:50:39 | 映画 た行
             This is BOSSA NOVA
2005年/ブラジル/129分
原題:COISA MAIS LINDA: HISTORIAS E CASOS DA BOSSA NOVA
監督:パウロ・チアゴ
出演: カルロス・リラ、ホベルト・メネスカル、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、フランク・シナトラ、ジョイス、ワンダ・サー、ジョアン・ドナート、イコ・カストロ・ネヴィス他

1950年代の終わりに生まれた「BOSSA NOVA:新しい傾向」という音楽ムーヴメントそしてそれがBOSSA NOVAという音楽の一ジャンルとなった経緯をわかりやすく、しかも感動をもって歴史的な視点から、その音楽の特質という点から、音楽と詩との関係、それらを総括してのBOSSA NOVAとは、ということを明らかにしてくれた作品。
BOSSA NOVAというと、繊細なギターの音色に縁取りされた細かなリズムと囁くような歌声を先ずイメージしてしまうのだが、その理由もここで解き明かされる。学生たちが中心となって始まったこのBOSSA NOVA、学校の後、夜にアパートでギターを弾きながら歌っていると周囲の住民からうるさいと文句を言われたため、声をひそめて囁くように歌ったのだと・・・。う~ん、そう聞くとすっごく納得。
そして、そのオリジナルがサンバとショーロだということに言及されることで、あのシンコペーションが多用されるそのリズム、そして独特な節回しに彩られる音楽を改めて思う。新しい音楽はそれが突然それまでの音楽の流れを断ち切る、あるいはまるきり無関係のように忽然と現れ出てくるものではなく、ルーツとなる音楽をその背景に抱きながら、或いは揺籃として生まれ出るということについて今更ながら、いや今だからこそかもだが、思っていた。
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