Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

ニワトリと卵と、息子の思春期

2023-06-09 22:10:28 | 

著者:繁延あづさ

出版社:婦人之友社⇒ニワトリと卵と、息子の思春期

内容:「友だちが持ってるからゲーム買って!」という思春期の息子。
面倒が増えるからと取り合わない母。どこの家でもくり広げられる親子のいさかい。
そんな繁延家で、長男が「ゲームの代わりにほしい」と言ったのは、なんとニワトリだった。
実現に向けて奔走する息子と、著者である母の葛藤。
親子が迎えた成長の季節に、ニワトリのいる新しい風景が加わった――。honto【商品解説】より

5月14日の拙ブログの記事「本の覚え書き」で取り上げた中の一冊の島田潤一郎さん著の『電車の中で本を読む』。

この本読んでみたい、これは読んだことある、取り上げられていて嬉しい、また1冊の本についての1章を読んで自分自身の感想に思いめぐらせてみたり、内容すっかり忘れているぞ、とか様々に楽しんだ。

そして、読んでみたい本の1冊がこの『ニワトリと卵と、息子の思春期』だった。

我が家には今思春期の息子はいないが、ゲームを買って、とねだっていた息子がゲームの代わりにニワトリが欲しいと言い出したところから始まる物語ということに惹かれたのだった。

ゲームの代わりにニワトリってさあ!と。

長男はニワトリを飼って育て、卵を取って利益を得ることを目標に綿密に計画を練り、それを計画書にして親を説得する。

そして家族全員が彼のニワトリ飼育計画に巻き込まれていく。

飼い始めたニワトリはペットではないから名前はつけない、そして飼ったニワトリは最後は食べる、と言って飼い始めた長男が試行錯誤をしながら、育っていくのがまっすぐに伝わってくる。

それを見ている母親である著者自身の心模様、その変化もまっすぐに表現されているのがなんともすがすがしい。

島田さんは「なにがあっても大丈夫」とこの本を紹介する章の題名をつけている。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする