ただ、軍事大国だった、という理由だけで、朝鮮半島に侵攻したりするだろうか。
やはり、それなりに、生活と直結する、切実な理由がなければ、海を渡ってでも、侵攻しようなぞと、思わないだろう。
たとえば、やや時代は、古くなるが、遊牧民、匈奴の例がある。
以下、「スキタイと匈奴 遊牧の文明」講談社学術文庫、306頁を引用する。
ここで、匈奴の略奪の対象が何であったかを思い起こしてほしい。匈奴が金銀財宝を奪っていったとか、絹織物や穀物を奪っていったなどというような記事は、『史記』にも『漢書』にもまったく登場しない。史料に出てくる略奪の対象は、人間と家畜だけである。
ということだ。
また、その規模については、同書、同ページ。
一つの村ごとごっそり連行していったのではないだろうか。
たしかに、大和王権下での開拓が行き詰ったとすれば、他国から、住民を村ごと、連行して、開拓に従事させた方が、効率的だろう。失敗したとしても、在地の首長は、まったく、影響を、受けない。
成功すれば、そこから、税を徴収すれば、いいだけである。
しかも、軍事力は、有り余るほどにある。それを使わない手はない。
(2013年9月記)
やはり、それなりに、生活と直結する、切実な理由がなければ、海を渡ってでも、侵攻しようなぞと、思わないだろう。
たとえば、やや時代は、古くなるが、遊牧民、匈奴の例がある。
以下、「スキタイと匈奴 遊牧の文明」講談社学術文庫、306頁を引用する。
ここで、匈奴の略奪の対象が何であったかを思い起こしてほしい。匈奴が金銀財宝を奪っていったとか、絹織物や穀物を奪っていったなどというような記事は、『史記』にも『漢書』にもまったく登場しない。史料に出てくる略奪の対象は、人間と家畜だけである。
ということだ。
また、その規模については、同書、同ページ。
一つの村ごとごっそり連行していったのではないだろうか。
たしかに、大和王権下での開拓が行き詰ったとすれば、他国から、住民を村ごと、連行して、開拓に従事させた方が、効率的だろう。失敗したとしても、在地の首長は、まったく、影響を、受けない。
成功すれば、そこから、税を徴収すれば、いいだけである。
しかも、軍事力は、有り余るほどにある。それを使わない手はない。
(2013年9月記)