rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

PZL. 23B KARAS軽爆撃機 Romanian Royal Air Force Heller 1/72

2019-05-19 08:57:28 | プラモデル

 PZL23軽爆撃機は、もとはポーランド空軍の爆撃機で、第二次大戦の端緒となったドイツ/ソ連からの侵略の際に戦い、40機ほどがルーマニアに逃れて後に枢軸軍の一部としてルーマニア王立空軍爆撃機としてソ連戦線で戦いました。1930年代の低翼単葉の爆撃機としてはモダンな形とも言えますが、エンジンが非力で最高速度も350kmと低速であり、最高速度を出すと操縦安定性にも欠ける所があったようで総製作数は200機程度であり、大きな活躍はありませんでした。定員は3名で後方に胴体上、下にそれぞれ7.7mm機銃を備えて、爆撃手は爆弾投下時には下方のゴンドラに移って爆撃を行いました。

 

PZL 23 Heller 1/72, Romanian royal air force

 Hellerはフランスの老舗プラモデルメーカーで、この古いモデルは既に絶版になっていますが、この機にもコアなファンがいるようで、他メーカーから1/48のモデルも発売されているようです。1/72ながら、特徴的な広いコックピットの内部も良く再現されていて比較的珍しいルーマニア空軍のデカールも付いている所が嬉しい所です。枢軸軍として戦ったルーマニア空軍は、旧式のPZL11や英国製のハリケーンなども使用しましたが、名機IAR80やドイツからのメッサーシュミットが多用され、1944年8月に戦線が逆転してルーマニアがソ連軍側に寝返るまで示されたようなミハイ十字の国籍識別記号を用いていました。

Karasの実機(ポーランド空軍と思われる)       メッサーシュミットG-type (ハセガワ1/72)との比較 

 第二次大戦で枢軸国側で戦った国々がいつまで枢軸国であったかというのは興味深い所です。多くはドイツともソ連ともそれほど親しかった訳ではなく、第一次大戦以前のオーストリアハンガリー帝国とのからみや、それぞれの国の近隣国への事情で異なります。最期までドイツにつき合って枢軸側で戦ったのはハンガリーくらいで、クロアチア、スロバキア、ルーマニア、ブルガリアなどは1944年を境に連合国側に加わり、イタリアでさえも最終的には日本に宣戦布告をして戦勝国になっています。その意味では元々米国との戦争を避ける事を第一目的として、ソ連との仲を取り持ってもらうため(不可侵条約は結びましたが)に日独伊三国同盟を締結して、最終的にドイツが負けてからも枢軸国として戦争を続けて原爆まで落とされた日本はかなり立ち回りが下手であったと言えます。


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