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平成28年度富士総合火力演習〜120mm迫撃砲の落とし込み

2016-09-08 | 自衛隊

というわけで、撮った写真を追いながら最後まで総火演の
プログラムを追っていったわけですが、わたしにはまだ
もう少しご報告することがあります。

最初にもお伝えした通り、今回の総火演、わたしは
25日と27日に参加しました。
25日は晴天で、さらには同行したのが自衛隊を撮り続けて
この道10年以上、みたいな人のグループだったため、
3時半に御殿場集合という過酷なスケジュールとはいえ、
写真をとるには絶好の場所を確保することができたのです。

しかし、27日は全くの単独行動であったうえ、色々と読み違えて
写真をとるには最悪のポイントに座ってしまいました。

念のために書いておきますと、これでも駐車場(鏡原)に着いたのが
朝5時半だったのですが、駐車場にはすでにかなりの列ができていました。
もしかしたらこちらも前夜から車で来て、一人を会場で並ばせ、
車で夜明かししたという人がいたのかもしれません。

そこまで熱心に早く会場に行きたがる人がいるというのも驚きでしたが、
もっと驚いたのは、早く会場に着いたからといって
必ずしもいい席に座れるとは限らない、という事実でした。



シート席というのは陸上自衛隊施設科の恐るべき施工力によって、
なだらかなスロープが形造られており、後ろに座ってもフィールドは
ある程度見えるように設計されています。

しかし前列というのはフィールドと同じ高さであるうえ、
ちょうど目の高さに黄色いロープが貼られていて、それが
写真を撮るときいやでも写り込んでしまうのです。

前列に陣取って、しょっちゅう半腰になって撮っている人もいましたが、
後ろの迷惑になるのでまともな神経ではできることではありません。

わたしはすぐさま全てを撮るのをあきらめ、望遠で
この位置から撮れるものだけ撮るという方向にシフトしました。

この日は小雨がぱらつく曇天だったのも諦めた原因の一つです。



というわけで、今日はこの日の写真を淡々とご紹介。
まず、右手稜線の74式戦車。



90式戦車の砲塔。
思わず二度見してしまいますが・・・・、



実は車長の向こうにこんなポーズの人がいたのでした(笑)



96式装輪装甲車の射撃が+の中央に炸裂した瞬間。
周りには白く細い煙がたくさん散らばっています。



狙撃手二人と観測手のチーム。
ゴルゴの横顔が見えたのでシャッターを切りました。
ちなみにこのギリースーツ、コネチカットでは38ドルで買えます。



しかしこのスーツ、降下始めで見たものとあきらかに色とか、
もふもふ具合が違いますね。
「夏用」「冬用」が別にあるみたいです。

右のもふもふが持っている機械は距離測定器かなんかでしょうか。



さて、戦車火砲の類の写真をすっぱり諦めたわたし、
自分の位置から撮れるものを撮る、と決めたときに注目したのは
120mm迫撃砲の射撃でした。

今までいたどの場所よりも距離的に近く、撮りやすかったのです。
この日のテーマは12迫、といいきってもいいくらいです(笑)

ちなみにこのときには80mm砲も同じ射列で撃ちましたが、
前の人(前から2列目に座った)の頭の関係でこちらはあきらめました。

砲をセットし終わったら、副砲手がなんと中を覗き込んで点検。
なんか入り込んでたりゴミが詰まってないか確かめてるんですね。



こちらその隣の砲の落とし込みの瞬間。
何枚ものこの瞬間の写真を見る限り、全員が口を開けています。
どうも掛け声をかけながら行うようです。

二人の弾薬手は、耳を抑える人もいれば抑えない人も。



発砲の瞬間、筒の後方から煙が噴き出るのが写っています。



こちらの副砲手は落とし込みの時に小指立てる派。

これを行う者は防弾チョッキを着用すると決まっているようです。
暴発などの可能性を考慮しているのでしょう。



この副砲手の落とし込み動作はよっぽど素早いらしく、
手を離してから体を落とす途中経過が全く写っていませんでした。

十字形に炸薬が破裂した瞬間。



今回の12迫撮影で最もいい瞬間を捉えたのがこれでしたが、
黄色いロープと前の人の影が写り込んでこのありさま。



こちら小指を立てる隊員さんの砲。



砲の下にトレイのようなものが設置してありますが、
発砲の際に起きる後方への爆風を受け止めるためと判明。



きのこ状の炎が!



これ、周りにいる人には瞬間とはいえかなり熱波も来てそう・・。



砲弾が筒から飛び出すその瞬間。
周りの空気が歪んでいます。



特科火砲の実演に現れた155mm自走榴弾砲の射撃手。



というわけで、リハーサルはここまでです。
設営隊が射撃目標の整備を行っています。



狙撃を行った台で何か(多分薬莢)を拾っているらしい。



手に手に回収したものを入れる袋を持って一列で行進する施設科隊員。



音楽隊の演奏も一応近くで見られましたが、ロープと人の頭がご覧の通り。



「散水車と眼鏡を直す菊池隊員」←作品名



「こちら危険物回収終了、異常なし」



この日はスタンドに名札も真新しげな若い隊員たちがいました。



「自走砲上の漢(おとこ)たち」

砲を覗き込む役目の人は目の周りにメイクしません。



203mm自走榴弾砲の後部にあるショベルのようなものは、
地面に立てて発砲の際の衝撃を受け止めるためのものと思われ。



「孤独の銃撃手」

ただ一人(実は左のほうに何人かいるけど)、
敵を見据えて銃を構える男の孤独を表現してみました。



「戦友(とも)の背中は俺が撮る」



後ろでビデオカメラを構えている写真中隊の隊員。



「砲の先のふうせん」



特科火砲の描く一直線の弾着跡はいかんせん近すぎてご覧の通り。
前に座ればいいというわけではでないことを痛感した瞬間。





「俺についてこい!」



ヘリからリペリング降下して、チヌークから降ろされた
120mm迫撃砲のところに走っていく砲員たち。



そして本番。
メイクしていますがこの小指の立て方は紛れもなくさきほどの。




撃て!



弾薬が飛翔する。



やっぱり何か叫んでますね。



迫撃砲射撃終了。
車に砲の先をけん引させるために連結する作業は、
1分以内に終わってしまいます。




唯一25日より上手く撮れた気がする対戦車誘導弾の発射。



弾薬がほぼ静止して写っています。
シャッタースピードは1/500で前回は1/640だったのですが。



マルヒト式誘導弾は総火演では車上から発射されますが、
基本一人の射手が肩に担いで照準、射撃する個人携行式です。
 

というわけで、撮れなかったもののほうが多かった27日予行ですが、
あと一回だけ我慢してお付き合いください。
話題の「シン・ゴジラ」を観てきましたので、その感想とともに
お送りしたいと思います。

続く。