マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

ショパン:バラード1番

2011-05-11 00:31:13 | ラ・プロムナード・ミュジカル
第18回プロムナード・コンサートまで、10日になり、やっと気合が入るようになってきました。
準備を始めた頃から地震…何となく、気分が乗らなかったのでした。
とは言え、やるからにはキッチリしないと…です。
今回弾きたかった曲は、ドビュッシーの前奏曲集なのですが、聴く人はたぶん耳馴染みのない曲。
なので、ちょっとは、あぁ聴いたことがあるという曲があったほうがいいかと、ショパンのバラード1番も弾くことにしました。
浅田真央さんが、エキシビション用のプログラムで使っている曲です。
私自身は、何度もコンサートで弾いているので、技術的なことと暗譜さえクリアすれば、気分的には楽なのです。
そんなこんなで、程々に練習していましたが、どうも軽さが足らない気がして、以前弾いた時のを、いくつか聴いてみました。
やっぱり20代で弾いたのは、勢いがあるというか、軽さもあって、そんなに弾けてたんだぁ…でした。
やっぱりなぁ、寄る年並みには勝てないのか…というのはちょっと悔しいですし、年齢のせいにはしたくないので、基本に帰って、今日はしっかりメカニック的な練習をしました。
若い時は、がむしゃらにそういうメカニック的な部分を鍛えてましたからね。
ある程度いろんなことができるようになると、大丈夫、という気がして、つい、楽をしてしまいますから、気持ちを引き締めて。
たまに、以前の演奏を聴いてみるのはいいですね。
時間が経つと、その時は気に入らなかったものが、意外にいい演奏してるとか思えてくるものです。
もちろん、だめだなぁ…と思う時もありますけど。
いずれにしても、ショパンはやはり侮れない、というのが、ここ最近特に思うことです。

さて、バラード1番ですが、バラードとは、「物語風の曲」といった意味で、ショパンのバラード4曲は、ポーランドの詩人ミッキェヴィッツの詩にヒントを得て作られています。
1番は「コンラード・ワーレンロッド」によるといわれています。

内容は、以下の通りです。
「リトアニアが十字軍に敗れ独立を失った時、7歳の王子コンラード・ワーレンロッドは虜になったが、十字軍の首領に息子として育てられ、十字軍きっての勇敢な騎士となった。
後に首領に選ばれた彼は策略をめぐらし、母国リトアニアの志士と協力してリトアニアの独立をはかり首尾よく成功する。
だが、彼自身は裏切り者として十字軍の処刑される。」

曲は、この物語の通り…と思わせる、ドラマティックな感じです。

お勧めCD
アシュケナージの ショパン:バラード&スケルツォ は、オーソドックスなキッチリした演奏で、非常に参考になります。
ツィマーマンの ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌 も、表情豊かでいい演奏です。


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