クールな生活

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在韓米軍をなくなったら日本が一番困る

2017-10-21 14:21:35 | 時事問題 政治
21日朝のロイター通信によると、北朝鮮外務省北米局長の才媛崔善姫が、モスクワで開かれている核不拡散の会合で、北朝鮮にとり核保有は、死活問題である、現状は攻撃を受ける可能性を排除するために北朝鮮にとり核兵器が必要であるとの理解を深める結果となっている、国連安保理制裁を通して北朝鮮を苦境に陥らせるいかなる試みも宣戦布告と受けとめるとの立場を示した。

20日から始まったモスクワ核不拡散会議は、ロシアの提唱で行われた。ロシア外相ラブロフは、北朝鮮の核・ミサイル開発プログラムに対応するためのロシアと中国の共同提案を受け入れるよう世界各国に呼び掛け、朝鮮半島の緊張緩和につなげ、軍事紛争を防ぐことが現時点で主要な課題であるとし、関係各国に自制を呼び掛けている。

一方では、米韓軍事演習は予定通り16日から20日まで実施された。北朝鮮はこの演習に対して、宣戦布告であるとの見方を示した。日米とも対話が行える情勢ではないという見方を変えていない。韓国は、対北朝鮮に対する軍事演習をしていながら、文政権の基本は対話路線で、肝心なところで日和ることもありうるのではないかという疑念をアメリカは持っているようだ。日本はお人好しだから、韓国は対北朝鮮問題では日本と同じ懸念を有しているであろうと思っているわけだ。

文政権はもちろんだろうが、韓国国民も多くは、北朝鮮は攻めてこないという認識ではないか。日本が北朝鮮のミサイルが飛んでくることに避難訓練をしているのが韓国のテレビにも映し出されていたというが、その反応は自分たちもやらなければならないというものではなく、日本はそんな心配をしているのかという他人事のようであるという。朝鮮民族同胞という観念か、50年も昔の朝鮮南北戦争など知らない世代が多くなったせいか、あるいはメディアが日本慰安婦問題のようには大きく煽らないせいなのかはしらないが。

さすがにごく最近では、北朝鮮が核実験やミサイル発射実験を頻繁に行うからだろう、言われなくなっているようだが、在韓米軍に撤収してもらうという話題が韓国側からは出て来ないようだ。かえってアメリカ側が中国との取引材料に在韓米軍撤収を考えているような節があるようだ。

日本としては、在韓米軍が日本の大きな防波堤になっていることを改めて認識を強くして、米韓に維持を強く要請する必要がある。

北朝鮮が朝鮮戦争における怨念をもつのは対アメリカであって、韓国ではない。アメリカに加担する日本は、アメリカと同じ類であると見なしている。日本は、朝鮮民族の怨念を何とかかわすようにしなければ攻撃が入ってくるという時世になっている。特に日本側の武力が組織立っていないことが、攻撃にあったとき、装備があっても反撃できないという悲劇の可能性を秘めている。

日本が朝鮮民族を懐柔するには経済政策で日本が絶対必要であると思わせることである。日米韓安保体制が重要である所以で、国会では与野党とも北朝鮮対応と同様に韓国対応でも一致団結する必要がある。対話か制裁かという手段の論争の前に日本の安全保障戦略で兜の緒を締めておかなければならない。
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