クールな生活

日々の雑感と意見

障害者殺傷の考え方を今なお正当化するという被告

2018-07-25 16:47:38 | 時事問題 社会
7月22日のNHKテレビの特集番組で、相模原の障害者施設で起こった大量殺傷事件が、発生から2年になるという放映があった。殺傷犯の元職員は、意思疎通が取れない人間は生きる価値がなく、安楽死させるべきだ、という考え方から、自分が勤めていた施設の収容者を明け方前に刃物で、19人を殺害し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた。テレビでは、犯人が今なお、障害者のために莫大な税金が遣われている、障害者は人でないから殺人でない、という主張をしているという。遺族には謝罪したが、被害者には謝罪していない。

犯人の責任能力を問う精神鑑定では、責任能力があると結論づけられ、起訴されわけである。ただし、性格的に自己愛性パーソナリティ障害がみられると診断されていて、異常性が指摘されている。

犯人のように、障害者はお荷物だ、という考えをもつ人がいる。極端になれば、ヒトラーのようなユダヤ人虐殺に走る。NHKの特集でも、それを解決するというところまでは至っていない。不要だから殺すというのと、生きる価値がないのは安楽死させるべきだというのは違うはずであるが、犯人はごっちゃにして殺すことを選んだ。人の生き方に、人の死に、入り込むということは、死刑以外では、どんな場合でも許されることはない。なぜ人の命を奪うのか。税金の無駄という理由は、効率的なことしか考えてこなかった人の間違った考えである。一方、弱者救済という考え方がある。助け合いであり、人間でなくとも動物でも行う。

人間はいろいろな場合を考えて、自分の考えが適当なのかどうかまで考えられる。そのような訓練をしていけば、障害者不要論など消えてしまう。犯人は大学卒である。障害者施設で重度の収容者の世話をするようになって、不要論になったのであろうが、収容者の介護をする人のケアを定期的に、あるいは不適でもよいから、行うような仕組みが望まれる。NHKのようなジャーナリストは、犯行の動機の解明や犯人のその後を追うことがあっても、施設で働く介護者のこころにまで気が回っていない。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 30数%の固い支持の米大統領... | トップ | ガッツ法務大臣上川陽子 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
贖罪と許しと事実 (芋田治虫)
2018-07-25 22:29:58
ヒトラーユーゲントは被害者であり、国民突撃隊は無罪であり事実上被害者。

「ナチスのやつらはみんな悪いんだ」というのはヒトラーユーゲントなどの少年兵も敵視することで、つまり虐待を受け傷つき死んでいった子どもを犯罪者扱いし敵視することだ。

少年兵は猛獣でも凶器でも大量破壊兵器でもない。

ヒトラーユーゲントだった人がローマ法王や国連事務総長になったり、その任期中に暗殺されなかったから今のようなおかしな世界になったんじゃない。
もし今日までそういうことがなかったら、人類は1999年以前に滅亡していた。

ナチスドイツの国防軍の2等兵と1等兵は無罪だ。

ナチスドイツの国防軍の下士官は犯罪者ではあったがヒトラーでも暴君でもない。

「ナチスのもの」と「ナチスっぽいもの」は違うし「ファシストイタリアのもの」とも違う。もちろん「それっぽいもの」とも違う。

「大事なのは差別をしないこと」ではあるが「差別大国のものや、それっぽいものを根絶することではない」

「ナチスアレルギー」は病気ではないが「右翼アレルギー」や「保守アレルギー」は病気だ。

「自分のせいじゃない」というこが一番危険なのではなく「弱い者のせいにすること」が一番危険なのだ。

相模原市障害者施設殺傷事件のような事件が二度と起きて欲しくないのなら、風化して欲しくないなら、もっとひどい事件が起きて欲しくないのなら、この事実を伝えてください。

コメントを投稿

時事問題 社会」カテゴリの最新記事