冬は雨降り・・夏は素晴らしき・・住めば都

チャー助です。
カナダ・バンクーバーに移住して25年ほど。生活・子育て・日本について思うこと等を綴ります。

今年も終わり

2022年12月30日 | 生活
2022年ももうすぐ終わりだ。
結局今年もコロナに振り回された1年だった気がする。いろいろな規制は緩和されてきており、カナダではコロナ前に戻ったかのような感じにはなっている。けれど、コロナのことをまったく心配しなくてすむというところまではきていない。
ただ、インフルエンザとほぼ同等というように思っている人が増えたかなと思う。

12月20日頃に大雪、それで交通は大混乱。飛行機は欠航になるし、橋は通れなくなるし、車やバスもあちこちで動けなくなり・・・クリスマス休暇の時期に起きたのでかなりの人が影響を受けたと思う。

私は自分のまわりのひとのことで予定が変わったり、家族のことで変化があったり、体調を崩していままでに経験のしたことがない痛みを経験したりなど、それなりに怒涛の1年だった。いいこともそれなりにあって、まったく悪い年だったというわけでもない。

今年も読んでくださった方、本当にありがとうございます。
みなさまが良いお年をお迎えになりますように。
来年もどうぞよろしくお願い致します!
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ERに行った話

2022年12月15日 | 生活
このあいだ具合が悪くなり、救急外来(ER)へ行くことになった。こちらでは専門の病院に自分で直接行くことが出来ず、まずはかかりつけ医師などに会って、専門医に紹介してもらわないとたどり着けない。かかりつけ医師とすぐに予約が取れるなんてことはないので、すぐに診てもらいたいときはERに行くことになる。日夜問わずすぐに医者に診てもらわないといけないという人たちが集まるのがERなのである。テレビドラマでERの様子とか見ると、大変な発作を起こしているとか、事故にあった人などがストレッチャーで担ぎ込まれて、周りのスタッフが「血圧XX、心拍数XX」とかいいながら、ストレッチャーと並走してたりと緊迫のシーンが描かれるが、こうした重篤な患者だけが来ているわけではないので、通常は静かなものである。

とにかくERは常に混んでいる。待ち時間が3時間、4時間となることも当たり前。昔、子供専門病院のERに息子を連れて行ったことがあるが、5時間位待たされた。周りは待ちくたびれてぐんにゃりしている人たちばかり。子供の病院であるから患者は子供ばかりで、見ていて辛いものがあった。具合が悪いから来ているのに、更にこんなに待たされるのは過酷である。

私が着いたときは午前6時頃だった。待合室には私を含めて3人くらい。意外と少ないな・・・。待ち時間は2時間ほどだった。悪くはないかと思うが具合が悪いので途方もなく長く感じた。まだ呼ばれませんか・・?と情けない顔でトリアージ(重症度を確認する担当)の人に聞いてしまった。「次だから待っててね」と言われたけど、呼ばれるのは一体いつ?
ようやく呼ばれて処置室に入り、ガウンに着替える。処置室には小さなベッドが置かれている。体を伸ばして寝転ぶと足が出てしまう。縮こまって横になり待つことにした。そのうちに医者が来てあれこれ聞いてくる。血液検査やらCTスキャンやら受けることになるらしい。その次にナースが来て点滴と痛み止めをいれるという。血液検査でぶすっと刺された部分の横に点滴用の太い針がぶすっと入れられた。チェアーに移したいけど空きがないという。チェアーとは上半身の部分が持ち上がって起き上がれるようになっているベッドである。それがズラッと並んでいて、それぞれはカーテンで仕切られている。そこには空きがなくて行けないということで、処置室で点滴を受けることになった。

次に違うナースが来てCTスキャンをするからついてきてという。点滴の器具を押しながらヨタヨタついていく。CTスキャンの人は男性技師で親切だった。点滴を一旦外して、なんか「暖かい水状のもの」を入れるという。「おしっこしちゃったような感じになるけど驚かないでね」という。実際、ほんとにその通りだった。おしっこ漏らしたわけではないのにそういう感覚。不思議だわー。その後、よたよたともとの処置室に戻る。
またナースが来てチェックしていく。チェアーの空きがなくてごめんねーとかいいながら。次に医者がまた来てCTスキャンの結果など伝えに来る。この結果はあまりよろしくないニュースだったのだが、ここでは割愛。
そのうちに、点滴が終わったらもう帰れるよ!と言われた。もうすぐ帰れそうな患者だから、チェアーは探さなくてもいいよねという事になったらしい。病院を出たのは午前10時半頃。意外に早く出られた。その時点の待合室にはたくさんのひとがいた。ああなると待ち時間も長くなるだろう。

処置室はいちおう壁とドアはあるものの、天井がない。壁も薄いから隣の会話が丸聞こえである。私の隣には、ホームレスらしき人が入っていた。待合室でも見かけた人で、やたら所持品が多かったので、そうだろうなと思ってはいたのだが。70代だというこのおじさんは、「どこに住んでいるの?」と聞かれて「公園」と答えていた。ナースがひと通り質問してから「なにか食べる?サンドイッチとかジュースとか?」と聞いていた。「ジュースたくさんください」とおじさん。しばらくしたら、ナースが戻ってきたらしく「はい、サンドイッチ、ジュースパック4つ持ってきたわよ」などと言っている。またしばらくしたら、ソーシャルワーカーなる人が入ってきて会話していた。病院というところは病気の治療だけでなく、こうした橋渡しもやっているらしい。「シェルターに入る?」と聞かれておじさんは「シェルターは嫌だ。暴力とかドラッグとかあるから・・」などと話していた。結局のところ、なにかしらの医療処置がされた様子は聞こえてこなかった。
このようにホームレスの人が具合が悪くなるとやってくるというのはERにはよくあることらしい。しばらく置いてもらって食べ物ももらえるし、ソーシャルワーカーとつないでもらって、とりあえず住むところを探してもらったりもできるかもしれない。カナダは基本的に医療費が無料なので(有料のものもある)こうしたことも可能なのだろう。

その後おじさんのところには、ナースがやってきたようだ。「チェアーに移るから、さっさと起きて」。おじさんは寝ていたようである(いびきも聞こえてたので)。「いま行くのよ。今って言ったら今!はい、立ち上がって!」となかなか容赦ない。「はいはい、わかってますって」とおじさん。おじさんはチェアーに移れるのに、私はずっとこの狭いベッドで縮こまって点滴受けてるのかぁとちょっぴり悲しかったが(笑)。ちょっと寒いので(その意味からもチェアーに移りたかったのだけど)ナースにブランケットくださいと頼んだ。ここのブランケットは保温装置に入れているらしく、温かいのを持ってきてくれた。この暖かさが一番ほっとしたかも。

私のいた処置室の扉の眼の前がステーションみたいになっている。眺めていると(たまに扉開けっ放しにされていたため。わざわざ起き上がって閉めに行くのが面倒くさくてそのままにしてた(笑)、ナースもその他のスタッフも医者もほんとに忙しそう。なんか過酷な職場である。そのせいかピリピリした感じも伝わってくる。みんなやたら早口だし。最後に点滴を外してくれたナース(この人がほとんど私の対応をしてくれた・やや乱暴ではあったが)に、「とても忙しそうですね」と聞いたら「忙しいんですよ。患者さんは増えてるのに、スタッフは少ない。だから患者さんには待たせてしまって悪いんだけど」と言っていた。点滴の針を勢いよく抜いたので血がぱっと飛び散ったし、傷跡から血もいっぱい出て、あてていたガーゼからもしみだしてしまったが・・まぁ大変な環境で働いているのだなというのはよくわかったのでね。
でも待合室にいる受付やトリアージの人は結構のんびりしていて、雑談に花をさかせていたけどね。
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霧の夜に・雪の日のはなし

2022年12月04日 | 生活
その日は朝から霧が出ていて、日中も見通しが悪い状態だった。
私は夜に用事があり車で出かけた。家を出たときは霧は少し晴れてきていたのだけど、帰りの午後9時近くにはまた霧が濃くなってきた。
時折、霧が晴れている箇所があってその時だけ視界は良くなる。が、また霧が立ち込めているところに入る。暗いのとあいまってよく見えず怖い。霧のときはハイビームにしないように習った気がするので、ハイビームにはせずに走る。
ぼんやりとしてはいるけど、霧を切り裂くように対向車のヘッドライトが光る。

車の通りが少ない道でまさに濃霧という状態になっていたときは、ちょっと怖かった。何も見えないので。
見えないからなんかでてきたらもう避けきれない気がする。こんな中、暗い色の服を着て外を歩いている人がいたら危険すぎ。
もともとこちらの道路は暗いと思う。あまり街灯がない感じで。そして、濃霧のときには街灯もぼんやりとしていて全然役に立っていない。
怖かったけど無事に家につけてよかった。

さて、この前の火曜日から雪が降ってしまった。12月にまだなってないうちに・・ちょっと早くない??雪と聞いただけで恐怖感しかない私であるが、今回も予報を見てはおののいていたのである。火曜日は午後から降るといわれていたが、午前中にもちらほらと舞い始めた。買っておかなくてはならないものがあったので、慌てて買いに行く。同じような考えの人が多いらしく、店は混んでいた。買い物終わって駐車場から出るときも、どんどん車が入ってきていた。

火曜日の夕方くらいから雪がどんどん降ってきた。ちょうど帰りの通勤ラッシュの頃で、あちこちで混乱を引き起こしていたらしい。バンクーバー周辺や郊外では坂が多い。橋ではトラックなどが滑って道を塞いだりするなどして、大渋滞となっていた。それで橋のいくつかは閉鎖。橋を渡らねば家に帰れない人は迂回路を探したり、あきらめて会社に戻ってそこに車をおいて電車で帰ったりなどしたとか。こちらの人たちがいかに雪に慣れていないかがわかるというもの。毎冬それなりにまとまった雪が数回は降るのにやっぱり慣れないのだ。
うちの市内にもものすごく急な坂があるのだが(いくつもあるけどその一つ)、そこで動けなくなった車多数とか。大体において、あの坂を雪の降りはじめ、つまりまだ除雪が進んでいない状態で、走行できると思って行くことが「なんで?」と思うのだが。でも「ま、大丈夫でしょ」と行っちゃうんだろうねぇ。
ニュースでその坂の様子をリポートしていたのを見たら、自分の車も動きが取れなくなってしまったという人が、坂に入ろうとする車に呼びかけて「やめておいたほうがいい」とアドバイスしていたという。でも「無視して行っちゃう人もいるんだよね。で、動けなくなるんだな」と話していた。自分なら出来るとか思っちゃうんだろうか。
翌日には除雪も進み、道路はけっこうきれいになってきていた。また追加で降ると増えちゃんだろうけど、たくさん降らなければそんなに影響も出ないだろう。
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